はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン、2021年3Qは投資家の需要が減少傾向に=Genesisレポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインの需要

暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)に対する投資家の需要は、2021年3Q(7月から9月)には減少傾向にあったことが分かった。

仮想通貨に精通した機関投資家の関心は、イーサリアム(ETH)やDeFi(分散型金融)関連銘柄に移行。中国などの規制強化によってビットコインの「制度化」が進み、現物と先物の価格差を狙った裁定取引が大幅に減少したという。市場の様子を見ながら投資を行うトレーダーにとって、ビットコインは投資対象として魅力が減少しているとの見方がある。

裁定取引とは

一般的に、同一の価値を持つ金融商品で一時的な価格差が生じた時に、割安な方を買い、割高の方を売って利益を獲得する取引のこと。取引所間の価格差を狙った取引などが行われ、「アービトラージ」とも呼ばれる。

▶️仮想通貨用語集

この傾向については、仮想通貨の取引や貸付など幅広くデジタル資産に関するサービスを提供する「Genesis Global Trading(以下、Genesis)」がレポートで発表。レポートには一般公開されている情報をもとにしたリサーチ結果も含まれているが、上述したビットコインの需要は、同社のプラットフォームにおける傾向だ。

Genesisは2021年1Q(1月から3月)で、初めてビットコインの需要が大幅に減少していることを報告したという。その後、2Q(4月から6月)にはこの傾向は見られなくなったが、3Qで再びビットコインの需要が減少したとしている。

ビットコインの需要が減少した要因には、上述した「裁定取引の減少」以外に、グレースケール社のビットコイン投資信託(GBTC)の価格乖離がマイナスの状態が継続していることも挙げた。

以前はビットコインの現物に対し、GBTCの価格にプラス乖離のプレミアムが生じて新規流入が相場の上昇要因となっていた時期もあったが、『Y Charts』のデータによれば、2021年2月からマイナス(ディスカウント)の状態が続いており、需要が減少していることが示されている。

出典:Y Charts

関連米グレースケール、ビットコイン投信GBTCを上場信託(ETF)に変換する方針を表明

一方でGenesisは、「米国で初めてビットコインETF(上場投資信託)が承認されたことは、ビットコインにとって追い風になった」とも指摘。これから従来の機関投資家による仮想通貨市場参入が増え、ビットコインの需要が回復する可能性もあるとした。

関連米議員ら、ビットコインの現物ETFも承認するようSEC委員長に要望

投資家の関心

上述した通り、3Qで投資家の需要が増えた銘柄の1つはイーサリアムだという。DeFiのプラットフォームの人気が高まり、担保や流動性提供のペアとしての利用が増加したと説明している。

一方でGenesisは、ブロックチェーンがトランザクションの処理速度やセキュリティを競うことで、3Qはネットワークをまたいだ取引が急増したと指摘。ソラナ(SOL)やTerra(LUNA)、アバランチ(AVAX)、Fantom(FTM)のようなブロックチェーンの需要も増加したという。

関連イーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)が過去最高値更新、アルトシーズンの様相呈す

「2Qではイーサリアムの代わりとして、Binance Smart Chain(BSC)、ポルカドット(DOT)、ポリゴン(MATIC)などが関心を集めたが、3Qでは上述したネットワークの方が人気が高かった」とした。

レポートに掲載された以下のグラフは、運用のためにDeFiでロックされた仮想通貨の総価値「TVL(Total Value Locked)」。グラフの中で一本線で示されているのがイーサリアムのドミナンス(市場占有率)だ。今年8月は約74%あったが、3Qは約66%に低下している。

出典:Genesis

関連DeFi(分散型金融)とは|初心者でもわかるメリット・デメリット、重要点を徹底解説

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/03 木曜日
18:23
Aptos LabsがYellow Cardと提携、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金開始 
Aptos LabsとYellow Cardが提携し、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金サービスを開始した。USDT・USDC対応で即時決済を実現し、数百万人のユーザーがステーブルコインをより迅速かつ手頃な価格で利用できるようになった。
18:10
ストラテジー社のビットコイン財務戦略:価値創造と潜在リスクの両面
米国のストラテジー(マイクロストラテジー)などビットコイントレジャリー企業の財務モデルを軸に、株式を通じた投資の仕組みやレバレッジ効果、税務上のメリットなどを解説。日本のメタプラネットなど類似上場企業の動きも取り上げ、再現性の条件やリスク要因を多角的に考察する。
17:26
スイスFINMA規制のAMINA銀行、リップル社RLUSDを世界初サポート
スイス金融監督局(FINMA)規制下のAMINA銀行が、リップル社の米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」の取扱いを開始。時価総額660億円超のRLUSDをサポートする世界初の銀行として、機関投資家向けに保管・取引サービスを提供。
16:14
米仮想通貨取引所コインベース、「LiquiFi」買収でトークン発行支援事業強化へ
米コインベースがトークン管理プラットフォーム「LiquiFi」を買収。トークン発行者を初期段階から支援するプラットフォームであり将来的に機関投資家向けサービスにも統合予定だ。
16:02
オルタナ信託設立とProgmat・ALTERNAの協業深化
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券特化の信託会社「オルタナ信託」を設立。Progmatと協業し、ST発行・管理基盤を導入。ST市場の効率化と拡大を目指す。
12:04
ビットコイン反発で11万ドルに接近、Bitfinex分析ではQ3の季節性要因を警戒
仮想通貨取引所ビットコインは前日比+2.6%の108,733ドルまで上昇。Bitfinexレポートによると、4月安値から50%反発後は10-11万ドルのレンジ相場に移行し、第3四半期の季節性要因で平均リターン6%の「最弱四半期」を警戒する。一方、米国初のソラナステーキングETFが取引開始し初日3,300万ドルの好調なスタートを記録。
09:50
「ビットコイン保有者の大多数が含み益、HODLが主流に」Glassnode分析
Glassnodeの週次レポートによると、仮想通貨ビットコイン投資家の大多数が含み益状態で、長期保有(HODL)が市場の主要メカニズムになっている。
09:31
米SIFMA、証券トークン化の規制作りでSECに要望書簡送付
米SIFMAはSECに対し、RWAに分類される株などの証券のトークン化に対する規制整備について提案を行った。オープンで透明性の高いプロセスを通して、ルールを作るべきだと主張している。
08:55
米テック富豪ら、仮想通貨向け銀行「Erebor」設立を計画=報道
ピーター・ティール氏らテック投資家が仮想通貨企業向け銀行Erebor設立を計画。全米銀行免許を申請、シリコンバレー銀行の後継を目指す。
08:20
米上場の中国系アパレル企業アデンタックス、ビットコインを最大12000BTC買収へ
ナスダック上場の中国系企業Addentaxが最大1万2000BTCの買収で基本合意。約13億ドル相当を株式交換で取得予定、5月発表の8000BTCから規模拡大。
07:55
ブラックロックのIBIT、手数料収入が「S&P500ETF」超え
ブラックロックの仮想通貨ビットコインの現物ETF「IBIT」は、同社のS&P500のETFよりも手数料収入を生み出していることがわかった。IBITはビットコインETFの資金フローを主導している。
07:30
ドル指数が2022年以来の安値に、ビットコインや金に与える影響と今後の見通し=Cryptoquant分析
Cryptoquantが2日に発表した分析によると、ドル指数が2022年来安値を記録する中、ビットコインは膠着状態が続く。長期保有者の含み益減少も指摘。
06:55
ビットコイン、2025年後半に20万ドル到達目標を維持=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のケンドリック氏がビットコイン20万ドル予測を維持。ETFや企業購入の拡大により2025年後半に史上最大の上昇を見込むか。
06:10
リップル、米国銀行ライセンス申請 サークルに続く動き
リップルが米通貨監督庁に国家銀行免許を申請。RLUSDステーブルコイン規制対象化とサークルとの競争激化が注目される。
05:50
オープンAI、ロビンフッドの株式トークン化サービスとの提携を否定 未承認でトークン発行か
OpenAIがロビンフッドの株式トークンサービスへの関与を公式否定。未上場企業トークン化における先買権問題が浮き彫りに。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧