CoinPostで今最も読まれています

世界をリードするバイナンスが発表した「ビッグニュース」3選|1000億円規模の仮想通貨ファンド、ほか

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

バイナンスが3つのビッグニュースを発表
仮想通貨業界をリードする世界最大手取引所「バイナンス」は、Binance Labs開催のカンファレンスにて、10億ドル(1,000億円)規模のファンド設立や支援プロジェクト「Dache Chain」など、3つのビッグニュースを発表しました。
BNBとは
バイナンスコイン(BNB)は、取引高で世界一を記録した経験がある仮想通貨取引所のバイナンスが発行している、独自仮想通貨。ERC20(Ethereum Request for Comments:Token Standard #20)トークンの規格で作られたもので、Ethereumのブロックチェーンを使用している。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

バイナンスが3つのビッグニュースを発表

世界最大手の取引所のバイナンスは5月31日、所有する「インキュベーター」チームであり、自社起業家支援プロジェクトの「Binance Labs(バイナンスラボ)」初主催となるオンラインカンファレンスを開催しました。

カンファレンスは、バイナンスCEO「Ella Zhang」氏らをはじめとする主要メンバー紹介、バイナンスラボの説明のほか、主に3つのビッグニュースが発表されました。

バイナンスラボの特徴について

まず同カンファレンスでは、バイナンスラボがどのような特徴を持ったプロジェクトであるかについて、説明がありました。

特徴1

1つ目は、「研究所」の性質があること。

バイナンスラボではその名の通り、ブロックチェーン技術や暗号化に関する研究・開発を行っていく組織です。

特徴2

2つ目は、投資収益率のみを重視するのではなく、仮想通貨の生態系全体、ひいては社会全体にとって有益なエコシステムの提供に力を入れた”エコロジーファンド”であることです。

運営の発表によれば、

  • パブリックブロックチェーン
  • 分散型取引所(DEX)
  • 保管、支払い用ウォレット
  • ステーブルコイン(一定価格の安定通貨)
  • 電子取引システム(ATS)/セキュリティートークン向けのプラットフォーム

上記、5分野への投資に注力するとしています。

特徴3

3つ目は、スタートアップの育成と資金提供に力を入れるインキュベーターであるということ。

以上のように、大別して3つの特徴をバイナンスラボは有しています。

自主規制組織「CCG」の設立

カンファレンスで発表された最初のニュースは、自主規制団体「CGI(Cryptocurrency Governance initiatives)」の設立です。

国際的な規制枠組みが、まだまだ未熟な状態にある仮想通貨界の現状において、市場関係者が頭を悩ませ続けている懸念材料の一つが、詐欺コインやピラミッドスキーム(ネズミ講)などの犯罪行為です。

仮想通貨市場でプレゼンスを高める「バイナンス」は、世界最大規模の取引所である自らが、率先して自主規制団体を設立することによって、このような問題の解決に対して真っ向から取り組む方針です。

10億ドル(1,000億円)規模のファンド設立

そして、同カンファレンスで最も注目を集めた発表が、「10億ドル(1000億円)規模のファンド設立」に関するものです。

カンファレンス内でバイナンスラボは、10億ドル規模の「Community influence」ファンドと、20のパートナーと共同による「Binance ecosystem」ファンドの立ち上げを発表しました。

具体的な情報までは公開されていませんが、ファンド内での投資には独自通貨の「BNB(バイナンスコイン)」が用いられるほか、1億ドル(100億円)以上の規模が必要であるといった、参加条件があるようです。

ファンド設立の背景としては、仮想通貨業界ではこれまであまり見られなかった、ファンドからの資金獲得を含めた”より柔軟な資金創出の在り方”をバイナンスが模索していることが挙げられます。

支援プロジェクト「Dache Chain」

またカンファレンス内で、同プロジェクト初となる支援事業も発表されました。

Weixing Chen氏とJun Jun氏によって設立された、中国版Uberとも言われる配車アプリ「Didi chuxing」に匹敵する配車アプリを開発する「Kuwaidhi Dache」が手掛ける新プロジェクト、「Dache Chain」です。

同プロジェクトは、ブロックチェーン技術を応用することで、Uberに匹敵する規模のライドシェアプラットフォームを築く構想であり、バイナンス陣営はこのプラットフォーム構想の実現によって、「純粋な共有エコシステムを実現し、”生産性と富の不公平な配分”の問題を解決することが期待できる。」と語っています。

現時点では、どのようなプラットフォームになるのかといった詳細までは明かされておらず、スケーラビリティ問題、セキュリティ問題など、ブロックチェーンが抱えている諸問題について、Dache Chainがどのように対処していくのかまでは判然としません。

その一方で、Chen氏は起業家以外にもバイナンスをはじめとした、12のブロックチェーン関連プロジェクトに投資を行う著名投資家としても知られており、こうした背景からも、Dache Chainの取り組みに対して高い関心を集めています。

すでに4プロジェクトに投資

さらにバイナンスラボは、

  • MobileCoin(仮想通貨)
  • Oasislabs(スケーラブルでプライバシー保護されたスマートコントラクトのための次世代ブロックチェーンプラットフォーム)
  • Certik(信頼できるスマートコンタクトとブロックチェーンの生態系を構築するための検証プラットフォーム)
  • Republic(SECとFINRAに登録された、クラウドファンディングプラットフォーム)

以上、4プロジェクトへの投資を公開しました。

バイナンスは先日、中国や日本などの規制当局による影響を受け、仮想通貨に対して好意的な姿勢を取る、地中海の島国「マルタ」への拠点を移すことを発表しており、バイナンスの今後に対して世界中の市場関係者からの視線が集まる中、今回のカンファレンスは開催されました。

今回のカンファレンスは、事業内容の詳細発表というよりは、ある種の所信表明とも言えるものでした。バイナンスは、仮想通貨業界のトップを走るリーディングカンパニーとして、ますますその存在感を強めています。

CoinPostの関連記事

バイナンスコイン(BNB) チャート・価格・相場・最新ニュース一覧
仮想通貨バイナンスコイン(Binance Coin/BNB)のチャート・価格・相場や、最新ニュース一覧を掲載しています。また、バイナンスコイン(Binance Coin/BNB)とは何か、通貨の概要やその詳細も解説しています。
仮想通貨 バイナンスコイン(BNB)とは/今後の将来性について
仮想通貨バイナンスコイン(BinanceCoin/BNB)とは何か、また今後の将来性についてを解説しました。バイナンスコインはその特性上、Binanceの信用度や成長性に大きく影響を受ける通貨で、手数料割引や投票制度などで使われています。
コメントしてBTCを貰おう
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/23 木曜日
17:02
Bitrue、仮想通貨XRP関連トークン「COREUM」のエアドロップに対応
仮想通貨取引所のBitrueは、レイヤー1ブロックチェーン「COREUM」による、XRP(リップル)等の保有者向けエアドロップのサポートを発表した。スナップショットは3月24日13時(日本時間)から開始される。
16:05
Aavegotchi、ポリゴンでカスタムチェーン構築へ
メタバースゲーム「Aavegotchi」、独自ブロックチェーン「Gotchichain」の開発計画を発表した。カスタム可能なブロックチェーン構築ツール「Polygon Supernets」で専用のブロックチェーン「Gotchichain」が構築される。
13:15
Gala Games、公開プレイテスト開始
Gala Gamesが2タイトルで公開プレイテストを実施中。4X系のターン制RPG、「エターナル・パラドックス」とサバイバルMMOPRG「ウォーキング・デッド:エンパイア」で2週間限定で実施される。
13:00
アバランチ(AVAX)、アップデート後に1時間のダウンタイム発生
仮想通貨アバランチのブロックチェーンは、23日に実装されたアップデート「Banff 12」後に約1時間に渡って停止した。アバランチの「Contract(C)Chain」が影響を受け、一部取引所では入出金を停止する措置が取られた。
12:27
ビットコイン反落、FOMCパウエル発言やイエレン議会証言で楽観的な見方が後退
暗号資産(仮想通貨)市場では年初来高値を更新していたビットコインが急反落。米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げを行なったパウエルFRB議長の方針とイエレンの議会証言で、楽観的な見方が後退した。
11:28
メタマスク、機関投資家向けにステーキング機能を提供へ
米ConsenSysは、機関投資家向けの仮想通貨ウォレット「Metamask Institutional」にステーキング専用のマーケットプレイスを設置する計画を発表した。4つの仲介サービスを提供し、イーサリアムのワンクリック・ステーキングが可能になる。
11:15
ビットコインカストディのXapo Bank、USDC送金システム提供へ
ビットコインカストディ企業Xapo Bankは、ステーブルコインUSDCを発行する米サークル社と提携して送金システムを提供すると発表した。SWIFTと比べ低コストで迅速に送金できるものだとしている。
10:15
Bitrue、Arbitrum(ARB)上場予定
仮想通貨取引所Bitrueは、イーサリアムのL2「Arbitrum」の新規上場計画を発表した。同社は取扱い開始を記念して独自にARBトークンのエアドロップを実施予定。賞金として総額100,000 ARBが用意されている。
10:10
米SEC、トロン創設者ジャスティン・サン氏らを提訴
米証券取引委員会は、仮想通貨トロンの創設者であるジャスティン・サン氏に対して訴訟を起こした。未登録証券の提供や販売、ウォッシュトレードを行ったと申し立てている。
09:50
「GM Radio」 次回は分散型IDプロジェクト「Masa Finance」が参加
グローバル版CoinPostによる第15回GM Radioは、3月24日の12:00からツイッタースペースで配信予定。ゲストに、SBT活用の分散型IDプロジェクトMasa Financeを招待する。
09:20
米SEC、証券法違反の疑いでコインベースを調査
仮想通貨取引所コインベースは、米SECからウェルズ通知を受け取ったことを公表。SECが調査している内容やコインベースの考えを説明した。
08:20
コインベース、Arbitrum(ARB)上場予定
仮想通貨取引所大手コインベースは、「Arbitrum(アービトラム・ARB)」の新規上場を決定した。また、個人投資家向けのアルゴランド(ALGO)のステーキング報酬の付与中止する予定だ。
08:00
メイプルストーリー、NFTゲーム構築にポリゴン採用へ
ネクソンは、仮想通貨ポリゴンのブロックチェーンを開発するPolygon Labsとパートナーシップを締結。メイプルストーリーのNFTゲーム構築に、ポリゴンの技術を活用する。
07:27
米国株反落 FOMC追加利上げ、年内利下げ期待が後退|23日
本日のNYダウやナスダックは反落。NYダウはパウエル議長のFOMC会見を受けて乱高下し-530ドルで取引を終えた。FRBはFOMCで政策金利を0.25%引き上げた。
03/22 水曜日
15:56
BNB Chainのメタバース「Oasis Origin」、OpenAI「GPT4」採用へ
メタバースソーシャルアプリ「Oasis」は、BNB ChainでWeb3版「Oasis Origin」をリリースした。同製品は米OpenAI社の言語モデル「GPT4」を活用するロードマップで注目を集めている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア