はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ソラナネットワークで断続的なトランザクション障害発生

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

続く混雑問題

ここ最近、暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)メインネットベータのネットワーク遅延が、深刻な問題を引き起こしている。

連続起業家のマーク・ジェフリー氏はソラナについて、「過去3ヶ月間で6回もネットワークが停止し、先日は48時間の停止が確認された。」と指摘。現時点ではL1競争から脱落したとの見方を示した。

地合い悪化で暗号資産市場が全面安となる中でも、SOLの下落率は特に顕著だ、BTCの前月比-30.5%、ETHの-41.7%に対し、SOLは前月比-54%に達し、Coinmarketcap(CMC)時価総額ランクは7位まで後退した。

「Solana」は、世界の金融システムを民主化することを目的に開発されているブロックチェーン。レイヤー2のソリューションに頼らず、レイヤー1で高スケーリングを実現していることが特徴。ネイティブトークンはSolana(SOL)。

レイヤー2(L2)とは

2層目のブロックチェーンのことで、メインのネットワークと区別するために利用される用語。

▶️仮想通貨用語集

大量トランザクションが原因か

Solana Statusの公式発表によると、前回「Solana」ネットワークの過負荷が発生した時の問題はプログラムキャッシュの枯渇が原因だったが、今回は大量のトランザクションが主な原因だと言及した。その多くが、自動化プログラムのボット(bot)による影響と見られる。

同チェーンはメモリプールを持たず、手数料も非常に安価だ。よって利用者は大量のトランザクションを行っても(他のブロックチェーンと比べて)負担が生じにくい。botの運用者などは、この特性を利用していると思われる。

トランザクションが通りにくくなる問題は、過去数か月間に度々発生しており、相場下落時には、「Solana」のDeFi(分散型金融)ユーザーがポジション調整が行えず、大量のポジションが強制清算された。

2021年9月には、過負荷によってメインネットワークが約18時間停止するという事態も発生。一部バリデーターのノードがオフラインになり、ネットワークのリスタート(再起動)を実行している。

関連:ソラナのブロックチェーン、10時間以上稼働停止

公式Twitterでは、現在の状況について「最近よく実行される複雑なトランザクションをサポートするため、システムをさらに改善する必要がある」と説明が行われている。

ソラナの特徴

「Solana」は本来、トランザクション処理能力の高さがメリットだ。コンセンサスアルゴリズム「PoH(プルーフ・オブ・ヒストリー)」の採用により、トランザクションの高速化を実現。処理速度の速さから「世界初のウェブスケール・ブロックチェーン」を謳っている。

また、独自規格SPLの採用により、手数料も非常に低額。現在、イーサリアム(ETH)のガス代の高騰が続くなか、Solanaの手数料は1トランザクションあたり0.00001ドルと低く抑えられている。イーサリアムとの相互ブリッジ「Wormhole」によって、イーサリアムやERC-20を、SPLトークンに接続することもできる。

時間をバリデータ間で同期させることにより、ネットワークの通信状態に関係なく、ネットワーク全体としては処理が進むシステムも実装。これによって、「Solana」のバリデータは通信を省略しながらステーキングに参加可能だ。

バリデータとは

ブロックチェーンに記録されるデータの妥当性を検証するノードのこと。バリデータとは承認者の意で、取引履歴を検証する役割などを持ち、その役割を果たすと仮想通貨で報酬が与えられる。

▶️仮想通貨用語集

多数のブロックチェーンに対応

このような長所もあり、1月現在「Solana」は、多くのブロックチェーンと提携している。その代表格が、時価総額は4兆円を超える市場最大のステーブルコインであるテザー(USDT)だ。運営するテザー社は20年9月、「Solana」基盤上でUSDTトークンをローンチ。また同年10月には、Circle社などが、米ドルペッグのステーブルコインUSDCの「Solana」対応を告知した。

ブロックチェーン上にはDEX(分散型取引所)も存在している。現時点では取引所FTXの「Serum」のほか、「Raydium」が有名。

開発元Solana Labsの共同設立者であるAnatoly Yakovenko氏は、「ネットワークの混雑問題は、メインネットワークのバージョン1.9で修正予定」「今後8〜12週間でさらに改善が見込まれる」としている。同バージョンは現在テストネット段階で、数週間のうちにメインネットワーク向けにローンチされる計画だという。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/30 月曜日
09:23
米タイム誌『最も影響力のある企業100選』にコインベース、仮想通貨業界の政策牽引で選出
米TIME誌が発表した「最も影響力のある企業100選」に米国の仮想通貨取引所最大手であるコインベースが選出された。株価は先週最高値を更新した。
06/29 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、リップルによるSEC相手の控訴取り下げやソラナ財務企業の株価暴落など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン下降チャネル上限届かず、PCE発表控え押し目形成の可能性に注意|bitbankアナリスト寄稿
今週の週次レポート 国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。 目次 ビットコイン・オン…
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メキシコ大富豪のBTC価格上昇予測に高い関心
今週はメキシコ大富豪のビットコイン価格上昇予測、米テキサス州のビットコイン準備金設立法案成立、金融庁の仮想通貨規制審議に関するニュースが最も関心を集めた。
06/28 土曜日
14:00
仮想通貨配分を4割まで推奨、米著名金融アドバイザー「従来60-40モデルは時代遅れ」と見解
著名金融アドバイザーのリック・エデルマン氏は最新見解で仮想通貨ポートフォリオ配分を従来の1%から最大40%へ大幅引き上げを推奨。
13:15
米上場Genius Group、ビットコイン買い増し構想 勝訴した際の損害賠償で
NYSE上場のGenius Groupが、訴訟勝利の場合に得られる推定10億ドルの50%をビットコイン購入に充当する計画を発表した。昨年よりビットコイン財務戦略を採用している。
11:26
イーサリアム取引量史上3位、価格低迷でもネットワーク急増
イーサリアムが6月25日に175万件の取引を記録し史上3位を達成。価格は低迷するもネットワーク活動は活発化、従来のアルトシーズン理論に変化の兆しになるか。
10:25
イスラエル当局、仮想通貨報酬によるスパイ容疑で3人逮捕=レポート
イスラエル当局がイラン諜報機関の工作員3人を逮捕。仮想通貨で報酬を受け取り、9000万ドル被害のノビテックス攻撃との時期的関連が注目されている。
09:45
ポリマーケットの評価額10億ドルに達する見込み USDCにも恩恵か=コインベース
分散型予測市場ポリマーケットが2億ドル資金調達しユニコーン企業になる見込みだ。コインベースは、ポリマーケットの台頭はステーブルコインUSDCにも恩恵になると分析している。
08:50
ストラテジー株トークンなど主要銘柄、Gemini EU向株式サービス開始
仮想通貨取引所Geminiが欧州連合でトークン化株式サービスを開始。マイケル・セイラーのストラテジー株を皮切りに、24時間365日取引可能な新金融サービスを提供する。
08:00
ブータン、ビットコイン保有額が13億ドルに到達
ブータンが、仮想通貨ビットコインを13億ドル相当保有していることが注目を集めている。この保有額は同国のGDPの40%に相当する。
07:55
リップル、SEC相手の控訴を取り下げ 5年間の法廷闘争が終結へ
リップル社のガーリングハウスCEOが28日、SEC相手の控訴を取り下げると発表。約5年間続いた法廷闘争が終結し、同社は事業発展に注力する方針を示した。
07:10
米仮想通貨銀行アンカレッジ、USDC等の段階的廃止発表 業界から「利益相反」批判
米仮想通貨カストディ銀行アンカレッジがUSDCとAUSDの段階的廃止を発表、ステーブルコイン安全性評価で業界から自己利益優先との批判を受ける。サークル株価は15%と大幅安。
06:49
韓国カカオペイ株急落、ステーブルコイン規制懸念が背景か=報道
韓国カカオペイ株がステーブルコイン参入期待で急騰後17%下落、投資リスク銘柄指定で売買停止。米サークル株も15%安と波及か。
06:15
ロビンフッド、XRPとソラナのマイクロ先物契約を開始
米デジタル証券大手ロビンフッドがマイクロ先物でXRPとソラナを追加、ビットコイン金曜先物のマイクロ版も提供開始し仮想通貨商品を拡充。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧