ソラナネットワークで断続的なトランザクション障害発生

続く混雑問題

ここ最近、暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)メインネットベータのネットワーク遅延が、深刻な問題を引き起こしている。

連続起業家のマーク・ジェフリー氏はソラナについて、「過去3ヶ月間で6回もネットワークが停止し、先日は48時間の停止が確認された。」と指摘。現時点ではL1競争から脱落したとの見方を示した。

地合い悪化で暗号資産市場が全面安となる中でも、SOLの下落率は特に顕著だ、BTCの前月比-30.5%、ETHの-41.7%に対し、SOLは前月比-54%に達し、Coinmarketcap(CMC)時価総額ランクは7位まで後退した。

「Solana」は、世界の金融システムを民主化することを目的に開発されているブロックチェーン。レイヤー2のソリューションに頼らず、レイヤー1で高スケーリングを実現していることが特徴。ネイティブトークンはSolana(SOL)。

レイヤー2(L2)とは

2層目のブロックチェーンのことで、メインのネットワークと区別するために利用される用語。

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大量トランザクションが原因か

Solana Statusの公式発表によると、前回「Solana」ネットワークの過負荷が発生した時の問題はプログラムキャッシュの枯渇が原因だったが、今回は大量のトランザクションが主な原因だと言及した。その多くが、自動化プログラムのボット(bot)による影響と見られる。

同チェーンはメモリプールを持たず、手数料も非常に安価だ。よって利用者は大量のトランザクションを行っても(他のブロックチェーンと比べて)負担が生じにくい。botの運用者などは、この特性を利用していると思われる。

トランザクションが通りにくくなる問題は、過去数か月間に度々発生しており、相場下落時には、「Solana」のDeFi(分散型金融)ユーザーがポジション調整が行えず、大量のポジションが強制清算された。

2021年9月には、過負荷によってメインネットワークが約18時間停止するという事態も発生。一部バリデーターのノードがオフラインになり、ネットワークのリスタート(再起動)を実行している。

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公式Twitterでは、現在の状況について「最近よく実行される複雑なトランザクションをサポートするため、システムをさらに改善する必要がある」と説明が行われている。

ソラナの特徴

「Solana」は本来、トランザクション処理能力の高さがメリットだ。コンセンサスアルゴリズム「PoH(プルーフ・オブ・ヒストリー)」の採用により、トランザクションの高速化を実現。処理速度の速さから「世界初のウェブスケール・ブロックチェーン」を謳っている。

また、独自規格SPLの採用により、手数料も非常に低額。現在、イーサリアム(ETH)のガス代の高騰が続くなか、Solanaの手数料は1トランザクションあたり0.00001ドルと低く抑えられている。イーサリアムとの相互ブリッジ「Wormhole」によって、イーサリアムやERC-20を、SPLトークンに接続することもできる。

時間をバリデータ間で同期させることにより、ネットワークの通信状態に関係なく、ネットワーク全体としては処理が進むシステムも実装。これによって、「Solana」のバリデータは通信を省略しながらステーキングに参加可能だ。

バリデータとは

ブロックチェーンに記録されるデータの妥当性を検証するノードのこと。バリデータとは承認者の意で、取引履歴を検証する役割などを持ち、その役割を果たすと仮想通貨で報酬が与えられる。

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多数のブロックチェーンに対応

このような長所もあり、1月現在「Solana」は、多くのブロックチェーンと提携している。その代表格が、時価総額は4兆円を超える市場最大のステーブルコインであるテザー(USDT)だ。運営するテザー社は20年9月、「Solana」基盤上でUSDTトークンをローンチ。また同年10月には、Circle社などが、米ドルペッグのステーブルコインUSDCの「Solana」対応を告知した。

ブロックチェーン上にはDEX(分散型取引所)も存在している。現時点では取引所FTXの「Serum」のほか、「Raydium」が有名。

開発元Solana Labsの共同設立者であるAnatoly Yakovenko氏は、「ネットワークの混雑問題は、メインネットワークのバージョン1.9で修正予定」「今後8〜12週間でさらに改善が見込まれる」としている。同バージョンは現在テストネット段階で、数週間のうちにメインネットワーク向けにローンチされる計画だという。

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