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トランプ大統領の元側近バノン氏:仮想通貨に大きな関心「非中央集権化を支持」

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米政権の元重鎮が仮想通貨に関心
米政権中枢に在籍していた経歴を持つバノン氏は、「仮想通貨は破壊的なポピュリズムであり、中央当局からの支配を取り戻す革命的なものだ」と評価。ヒラリー・クリントン氏のトランンプ陣営批判を揶揄して、”哀れなコイン”という名のICO通貨発行を提案した。
ICOとは
「Initial Coin Offering/新規仮想通貨公開」のこと。資金調達したい企業や事業プロジェクトが、独自の仮想通貨トークンを発行・販売し、資金調達する行為を指す。ハイリスクハイリターンで投機的側面が強い反面、各国の法整備が追い付いていないことで、詐欺まがいのICOが横行するなど問題点も多く、国際的な規制強化が協調路線にある。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

トランプ大統領の元側近が仮想通貨に関心

米ニュースメディア「Breitbart News Network」の共同創業者であり、ドナルド・トランプ政権下で首席戦略家も務めたStephen Banon氏は6月14日、The New York Timesにて、仮想通貨業界への関心を語りました。

Banon氏は、仮想通貨投資家やヘッジファンドとのプライベートな会議を重ね、自身の投資ビジネス起業であるBanon&Companyを通じて、ICO(新規仮想通貨公開)を行うことを示唆しました。

今春に、ハーバード大学にて同じくプライベートな会議を設け、ヒラリー・クリントン氏がトランプ陣営をDeporables(哀れである)と中傷したことに因んで、”Deplorables Coin(哀れなコイン)”という通貨の発行を提案したことも記述されています。

ICOは課題も山積み

ただし、ICO Ratingが発表した「ICOに関する2018年第一四半期市場調査報告書」によると、ICO全体の46.6%がICO時点で何の成果もあげていないと記述していることから、未だ詐欺まがいのICOが多く存在していると言えます。

さらに、アメリカやカナダの規制局が一丸となって、悪意のある仮想通貨関連投資プロジェクトを排除しようと試みる”Operation Crypto-sweep(仮想通貨大掃除作戦)”や、アメリカ証券取引委員会(SEC)が積極的にICOを取り締まり始めたことを考慮すると、Banon氏のICOへの取り組みは容易なものではないと言えるでしょう。

Banon氏は、彼自身が持つ仮想通貨関連の計画に悪影響を及ぼすことを恐れ、その計画について深く言及しなかったものの、「トランプ大統領が、アメリカの政治を壊した(革命を起こした)ように、ビットコインなどの仮想通貨も、銀行業(の固定概念)を破壊させることができると考えている」と語り、仮想通貨が持つ大きな可能性に対して期待を示しました。

Banon氏が考える仮想通貨の可能性

さらに、The New York Timesに対して、「あなたが利用する通貨の実権を自分自身である程度所有しない限り、全ての政治運動の類は、通貨の実権を持つ組織に傍観されるだけだ。」と語り、中央集権を問題視しており、非中央集権化を擁護する考えを表明しました。

Banon氏は、2018年3月にスイスの新聞社であるDie Weltwocheが主催したイベントにも登壇しており、仮想通貨およびブロックチェーン技術が、ヨーロッパの反体制運動を後押しすると言及。以下のように述べています。

「私たちは、中央銀行の権力集中を変える必要がある。」

「通貨の支配、データの支配、市民権の支配から解放されることで、真の自由を手に入れることができるはずだ。」

このようにBanon氏は、仮想通貨やブロックチェーン技術を単なる通貨や技術として捉えるのではなく、より壮大なビジョンの実現に向け、重要な役割を担うものであると考えているようです。

アメリカ政権の中枢である前首席戦略家などの経歴を持つBanon氏のような著名人が、仮想通貨に肯定的な価値観を持ち、積極的に取り組んでいることは、良い傾向であると言えます。

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