はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

JCBA、「NFTビジネス」に関するガイドラインを改訂 健全な市場育成目指す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ガイドラインを改訂

一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JBCA)は31日、NFT(非代替性トークン)部会を中心として、NFTビジネスガイドラインを改訂したこと発表した。消費者保護に関する留意点を整理することで、「事業者の円滑な参入と健全な市場育成」を目指す。

今回の改定は、「消費者の保護に求められる留意点の整理により、事業者の円滑な参入と健全な市場育成を目指す」内容のもの。

2021年4月に公表された同ガイドラインにおいて、著作権等に関連する項目の拡充や、NFT事業者と利用者間でのルールなどについて記述した章の設置、賭博性を含むNFTゲーム設計に関する留意点の整理などが行われた。

関連: 国内発NFTアートの関心が上昇した背景、著作権問題も

改定事項について

前述のように、今回の改定事項としては「ユーザー保護」「NFTを発行する事業者が留意すべき点」「NFTを利用したゲーム」の3つがある。

ユーザー保護

通常、NFTはブロックチェーン上のトークンであるため、NFTを活用したサービスが終了しても、関連情報がチェーンから消滅することはなく残り続ける。しかし、サービスの設計によっては、サービスの終了とともに「NFTが実質的に無価値化する可能性」や、「プラットフォームと通じて得ていたコンテンツの利用許諾が無効化しています可能性」があり、そのリスクをユーザーに周知する必要があるとした。

出典:JCBA

NFTを発行する事業者が留意すべき点

デジタルコンテンツ(画像や動画など)と結びついたNFTにおいて、コンテンツとNFTの両方が所有権の対象となる物理的な「モノ」ではないため、民法上の所有権は発生しない(民法85条、民法206条)。しかしその一方で、NFTに結び付いたデジタルコンテンツの多くには、著作権法の保護対象である「創作的な表現」といsて著作権などが発生するなど、NFTを使用する際には複雑な法的関係が存在する。

JCBAは、発行事業者には「購入者との契約・利用規約等を通じてライセンスや譲渡の対象となる権利内容を適切に設計」と「デジタルコンテンツの著作権等の権利を適切に処理すること等の手当て」の必要性があるとして注意している。

出典:JCBA

また、NFTを取り扱う事業者に対しては、「取引対象の権利内容や意図する利用形態が具体的に特定されているか」の確認や、プラットフォーム間の違いを考慮して関係者の利害を踏まえた「取引に関するルール」の設定が重要であるとしている。

出典:JCBA

NFTを利用したゲーム

同協会は、NFTゲームにおけるパッケージ販売やガチャの賭博性にも着目している。販売価格相応のNFTを獲得していると評価できる事情を用意する必要があるとし、制作するNFTゲームが「各会員企業にて弁護士等の専門家に照会する等して、適法性を確保したサービス設計となるよう」に注意を呼びかけている。

規制・ガイドラインの議論進む

JCBAは、「銀行・証券会社・金融商品取引業者が日本国内において暗号資産ビジネスをはじめるにあたり、テクノロジー・会計・レギュレーション・商慣行などの面から、必要な情報の調査・研究、知見の集約、意見交換を積極的に行い、業界の健全な発展を目指すために設立された一般社団法人仮想通貨ビジネス勉強会を母体とする」組織。

今年1月には、同協会のステーブルコイン部会を中心に、ステーブルコインの規律に関する提言を公表。「国内法ではステーブルコインの流通に関する具体的な法的枠組みが整備されていない」と指摘したうえで、ステーブルコインの仲介者と発行者に対する規律などを提言した。

関連:日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)、ステーブルコイン規制に関する提言を公表

また本日31日には、自民党ブロックチェーン推進議員連盟第8回会合に、同協会の廣末紀之会長と白石陽介氏(ステーブルコイン部会 会長)、河合健氏(法律顧問)が出席し、パーミッションレス型ステーブルコインの可能性や米国の動向・日本国内の課題、それらに対する提言を説明する形で意見交換をした。

また、関連の動きとして、今月30日には自民党の「NFT政策検討プロジェクトチーム」が作成を進めていた「NFTホワイトペーパー」案が公開された。ホワイトペーパー内では、Web3.0(分散型ウェブ)を「デジタル経済圏の新たなフロンティア」で、その起爆剤がNFTであると位置づけており、「NFTを国の成長戦略に」するための議論が進んでいると見られる。

関連:自民党NFTチームのホワイトペーパーが部会で承認、NFTを「Web3の起爆剤」と定義

関連:「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/29 月曜日
14:23
ビットコインは持続的上昇局面に?4年サイクル論争と機関投資家の影響力
Bitwise CIOマット・ホーガン氏が「ビットコインの4年サイクルは終焉し、持続的上昇局面に入った」と主張した。ハーバード大学など大手機関がBTCを保有し、個人投資家から機関への資産移転が進行。ボラティリティ低下の理由と、「階段を上りエレベーターで降りる」値動きパターンを専門家2人が詳しく解説。
13:35
AIや仮想通貨のショッピング活用進む Z世代が牽引か=Visaレポート
決済大手ビザの調査で、ショッピングにAIツールや仮想通貨を利用する消費者が増加していることが判明。特にZ世代が牽引していた。ステーブルコイン送金への関心も高まっている。
09:44
スベルバンク銀、ロシア初の仮想通貨担保ローン発行
ロシア最大の銀行スベルバンクが同国初の仮想通貨担保ローンを発行した。ビットコインマイニング企業に融資し、デジタル資産担保の仕組みを検証している。
12/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、MTGOXハッキング容疑者関連のBTC送金やearnXRPローンチなど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン年末相場、値頃感から買い戻し期待も|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは方向感に欠け1400万円周辺で推移。26日のオプションカット通過後の動向が注目される。底入れには12月高値9.4万ドルの回復が条件だが、割安感から買い戻されやすいとbitbankアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本居住者向けサービス終了発表に高い関心
今週は、大手仮想通貨取引所Bybitの日本居住者向けサービス終了の発表、仮想通貨市場の調整局面、日銀の植田和男総裁の講演に関する記事が関心を集めた。
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧