NFT売却後もグッズなどの権利を保持できる可能性
元祖NFT(非代替性トークン)コレクション「CryptoPunks」の新IPライセンス規約が8月15日に発表される。
この新規約では、所有者に予告されていた商業的使用権を付与するほか、「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」など、その他の人気NFTと比較して、ライセンス権などで所有者に「より強い権利」を与える可能性が浮上。
The NFTs and IP rights are tied together. This means all Punk IP rights will travel from owner to owner, but former owners may continue to use and profit from what they have already created and published.
— CryptoPunks (@cryptopunksnfts) July 31, 2022
「CryptoPunks」3月、BAYC運営元のYuga LabsがIP(知的財産権)を取得。その際所有者側に、NFTをベースにした製品を作ることを許可する、商業的使用権を付与することを公表していた経緯がある。
記事執筆時点では、新たなライセンス規約の詳細は不明だが、「CryptoPunks」は1日、ツイッターでNFTとIP関連の権利は結びつく形になると説明。IP権利自体は、次の所有者に移転するものの、過去のNFT所有者がすでに作成・公開したものは、(NFTを売り終わった後も)継続して使用し、そこから利益を得ることを許可する形になると明言した。
つまり、「CryptoPunks」の所有時に、自身のNFTからグッズなどを制作し販売していた場合、NFTの売却後も、それらのグッズに対する権利を維持できる形だ。
なお新規定は、同コレクションを、違法な目的やヘイトスピーチのために使用することはできないと、コンテンツ制作の例外を設定している。
CryptoPunksとは
NFTアートの一種で、宇宙人など様々な個性あるキャラクターの作品が人気を博している。収集可能なNFTプロジェクトの先駆けで、2017年に1万体のキャラクターNFTの無料配布が行われたことを始まりとする。イーサリアムブロックチェーン上で所有権の証明を行う。
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「Meebits」にも商業権を付与予定
「CryptoPunks」は元々、制作スタジオLarva Labsが発行していたNFTだが、当時はライセンス供与や商業利用について明確なガイダンスを提供しておらず、一部ユーザーから批判されていた。その後Yuga Labsが買収し、権利関係の「整理」を行った形だ。
Yuga Labは、「CryptoPunks」と同時に買収を発表したNFTコレクション「Meebits」についても、商業的使用権などを付与するための規定作りを進めている。
なおBAYCに関しては、すでにこれらの権利は所有者に付与されており、グッズなどの制作を行うことが可能だ。
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