はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ドバイの規制当局、仮想通貨の規制方針発表 匿名性の高い通貨禁止に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

UAEドバイの仮想通貨規制方針

アラブ首長国連邦(UAE)ドバイの暗号資産(仮想通貨)規制局(VARA)は7日、仮想通貨関連の規制ガイドラインを発表した。匿名性の高い通貨を禁止することも盛り込んでいる。

ガイドラインは、仮想通貨の発行、ライセンス制度、マネーロンダリング・テロ資金調達防止や、マーケティングとプロモーションなどに関する基本原則と目標を説明するものだ。

VARAは、UAEでは、「匿名性が強化された仮想通貨の発行と、それに関連するすべての事業活動が禁止されている」としている。

なお、銘柄は特定していないものの、該当するトークンは「分散型台帳を介した取引の追跡や、所有権の記録を防ぐもの」で、仮想通貨企業も、その匿名性を軽減できるような技術を持っていないトークンだと定義した。

匿名通貨の代表的な銘柄は、Monero(XMR)、Zcash(ZEC)が挙げられる。匿名性が高く、マネーロンダリングなどに悪用される懸念があることから、規制当局から問題視されているものだ。日本の仮想通貨取引所では取り扱いが廃止されている。

匿名通貨とは

ユーザーのプライバシーを重視し、送金者などの取引記録を非公開にする(または記録しない)仮想通貨のこと。

▶️仮想通貨用語集

違反行為やライセンス制度を規定

ガイドラインは、市場における違反行為として、インサイダー取引や市場操作などを挙げた。こうした行為を行った場合、個人には最高約7億円(2,000万ディルハム)、仮想通貨サービス事業者には最高約18億円(5,000万ディルハム)の罰金が科されることになる。

また、すべての事業体は、UAEで仮想通貨サービスプロバイダーとしての活動を行うために、VARA が発行するライセンスを申請、取得、維持しなければならないと規定した。規則違反があった場合や、事業体が債務超過に陥った場合には、ライセンスを取り消される可能性があるとしている。

仮想通貨規制の基本原則

ドバイの仮想通貨規制局(VARA)は、2022年に設立された。ドバイ首長国全域における仮想通貨と、仮想通貨サービスプロバイダーの規制、監督を役目とする規制機関だ。なお、ドバイ国際金融センターについては、独自の規制当局を持っているため、VARAの規制や監督の対象としては除外されている。

VARAは、ガイドラインの指針として、以下の基本原則を挙げた。

  • 市場の健全性と安定性
  • 消費者保護
  • 技術の中立性とイノベーションの支援
  • 規制の柔軟性
  • 規制の効率性とバランス

「技術の中立性」については、VARAは、どの技術革新が価値があるか否かを判断しないと述べている。特定の技術に対して、制限を設けるなど差別するのではなく、違法または有害な活動を防止していくという方針だ。

「規制の柔軟性」については、業界の進化のスピードを考えて、柔軟に規則を対応させていくと述べている。また「規制の効率性とバランス」については、VARAと仮想通貨サービスプロバイダーの両方にとって、できる限り負担の少ない方法で規制を施行すると説明した。

UAEのWeb3戦略

アラブ首長国連邦(UAE)は仮想通貨やWeb3の育成に積極的な国の一つだ。バイナンスやBybit、Crypto.comもすでにドバイでライセンスを取得している。

UAEのThani Al Zeyoudi外国貿易兼人材誘致担当大臣は、昨年Bybitがライセンスを取得した際、「私たちは明確な規制のもとで、仮想通貨事業を運営しやすい環境を構築している」と述べた。

また、ドバイのハムダン皇太子は2022年に「ドバイ・メタバース戦略」を発表。メタバースで40,000件の雇用を創出し、5,300億円(40億ドル)相当の経済規模に成長させる方針を打ち出している。

関連ドバイのメタバース戦略「5年後には5,000億円以上の市場規模まで成長」

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/17 日曜日
19:37
金融庁、日本円建てステーブルコイン「JPYC」承認へ=日本経済新聞
金融庁が国内初の円建てステーブルコイン「JPYC」を承認へ。今秋にも発行開始予定で、3年間で1兆円分の発行を目標とする。JPYC代表の岡部氏は「ステーブルコインは巨大な国債消化装置」とコメントし、日本国債市場への影響を予測。国際送金やDeFi活用に期待が集まる
14:00
今週の主要材料まとめ、ビットコイン6年以内1000万ドル到達の可能性やリップル訴訟終了発表など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン1750万円台で方向感欠く、ジャクソンホール会議が転換点に|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)対円相場が1750万円周辺で方向感を欠く展開。米CPI下振れで利下げ期待が高まるも、PPI上振れで大幅利下げ観測が後退。来週のジャクソンホール会議とパウエルFRB議長発言が相場の鍵を握る。テクニカルサポートも豊富な現在の市況を詳しく分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネットの大幅増益に高い関心
今週は、メタプラネットの決算発表、バリュークリエーションのビットコイン全売却、スコット・ベッセント米財務長官のビットコイン準備金に関する投稿のニュースが最も関心を集めた。
11:00
『守りの金(ゴールド) vs 攻めのビットコイン』資産配分における役割の違いを解説
相場暴落時に注目の集まりやすい金(ゴールド)とビットコインの比較を初心者にもわかるよう解説、インフレ耐性や政府の影響回避といった類似性と、安定性や価格変動要因の違いを比較、投資戦略や資産配分のポイントも提示する。
08/16 土曜日
13:45
トランプ一族支援のアメリカンビットコイン、日本・香港企業買収を検討
ドナルドJrとエリック・トランプ氏が支援する米仮想通貨マイニング企業アメリカンビットコインが、日本と香港の上場企業買収を検討中。マイケル・セイラー氏の戦略に倣い企業財務でビットコイントレジャリー企業を目指す。
13:18
仮想通貨取引所ジェミナイがIPO届出書公開 リップル社からの信用枠も設定
米仮想通貨取引所ジェミナイがナスダックへの上場申請書類を公開した。2025年上半期は純損失が拡大も、リップル社から信用枠も確保している。
11:20
ニューヨーク州議員、仮想通貨取引に0.2%課税法案を提出
ニューヨーク州議会のフィル・ステック議員が仮想通貨取引に0.2%の物品税を課す法案を提出。ビットコインやNFT取引が対象で年間1億5,800万ドルの税収を見込む。
10:15
米司法省、ランサムウェア攻撃容疑者から約4億円の仮想通貨を押収
米司法省がランサムウェア攻撃容疑者から280万ドル超の仮想通貨を押収した。トランプ大統領のビットコイン・仮想通貨準備金政策により、政府が備蓄資産に加える可能性もある。
09:50
ヒューマファイナンス、Eコマース販売者向け当日決済ソリューションを発表
ソラナ基盤のPayFiネットワークを運営するヒューマファイナンスがArf、Geoswift、PolyFlowと提携し、世界大手Eコマースプラットフォーム販売者向けの即時決済サービスを開始。
08:10
ETH財務企業ビットデジタル、25年2Qに黒字転換
ビットデジタルは2025年2Qの決算を発表。仮想通貨イーサリアムの保有量やステーキング量も報告し、今後もイーサリアムの買い増しを継続すると説明した。
07:30
DeFiデベロップメント、ソラナ保有量387億円相当に拡大
ソラナ特化型財務戦略企業DeFiデベロップメントが2200万ドルで11万SOL追加取得。総保有量142万SOLで1株あたり0.0675SOLに増加。
06:30
ビットマイン、186億円相当イーサリアムを追加取得
ETHトレジャリー企業ビットマインが過去2時間でギャラクシー・デジタルのOTCアドレスから大口ETH移転を受領。総保有量120万ETHから拡大継続。
06:00
イーサリアムトレジャリー企業シャープリンク、四半期決算で大幅赤字
仮想通貨イーサリアム財務戦略企業シャープリンク・ゲーミングが第2四半期決算で大幅赤字。ETHステーキングに関する8780万ドルの非現金減損が損失の大部分を占める。
05:35
米FRB、仮想通貨監督の特別プログラムを終了 トランプ政権の規制緩和受け
米連邦準備制度理事会が2023年開始の仮想通貨・フィンテック特別監督プログラムを終了し、通常監督へ統合。トランプ政権の規制緩和方針が牽引。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧