DeFiやWeb3事業を構築するチーム
米国の金融サービス大手S&Pグローバルは、DeFi(分散型金融)を担当するディレクターを求人募集している。
公募情報には、同社のDeFi担当チームの業務について、次のように書かれている。
DeFiチームは、S&Pグローバル全体のDeFi、ブロックチェーン、Web3、メタバースに対する包括的なビジネス・戦略的アプローチを構築していく役割を持つ。
社内外のステークホルダーと幅広く協力して、DeFiによる新たな機能から生み出される商品戦略や顧客戦略の開発を行っていく。
さらに、DeFiチームは、関連分野の潜在的なリスクや、それを克服する方法を突き止め、「ダイナミックで急成長しているDeFiエコシステム」において、S&Pグローバルが新たに投資を行ったりパートナーシップを結んでいく機会を探る上でも役割を果たすとしている。
また、今回募集するDeFiチームのディレクターの職務内容としては、次のような項目を挙げた。暗号資産(仮想通貨)やDeFi関連で新製品やサービスを提供することを念頭に置いていることを示唆するものだ。
- 仮想通貨金融市場およびDeFi分野を担当するリーダーシップポジション
- 事業責任者や顧客との関係を維持し、S&Pグローバルの製品・プラットフォームやサービスの利用を促進
- ニーズに基づいた新しい製品アイデアを提案する
- DeFi戦略の優先順位の決定と実施
- DeFiチーム全体について、新入社員のメンターとなる
S&Pグローバルに所属するS&P ダウ・ジョーンズ・インデックスは仮想通貨関係の指標も提供しているところだ。S&Pビットコイン(BTC)指数、S&Pイーサリアム(ETH)指数の他、S&P暗号通貨ラージキャップ指数など、様々なものを公開しているところだ。
DeFi(分散型金融)とは
ブロックチェーンを活用し、中央管理者不在の状態で行われる金融サービス、またはそのシステムを指す。「Decentralized Finance」の略。DeFiで行われる金融サービスには、ステーブルコインの発行や通貨の貸出、仮想通貨取引所などがある。イーサリアムのブロックチェーンを利用しているプラットフォームが多い。
▶️仮想通貨用語集
大手証券取引所の参入事例
伝統的な金融機関の仮想通貨セクター参入は続いている。
例えば米証券取引所大手のナスダックは、今年の第2四半期(4~6月)末までに、機関投資家向け仮想通貨カストディサービスを開始する計画だ。
最初はビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のカストディ業務から始め、将来的には金融機関向けの取引約定業務も行う予定としている。ナスダックはすでに、仮想通貨関連指数やデジタル資産取引所向けのマーケットプレイス技術も提供しているところだ。
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その他、欧州で6番目に大きな取引所グループであるドイツのシュトゥットガルト証券取引所のデジタル部門も、同国の金融規制当局からカストディ事業のライセンスを取得。機関投資家の顧客に、仮想通貨の仲介、取引、カストディという一連のサービスを提供していくと発表した。
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