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DeFiの1inch、イーサリアムL2「zkSync Era」にプロトコルをデプロイ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ユーザー体験の向上へ

DeFi(分散型金融)のアグリゲーター「1inch Network(以下、1inch)」は20日、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のL2ソリューション「zkSync Era」に、プロトコルをデプロイ(展開)したことを発表した。

具体的に今回デプロイしたのは、アグリゲート用の「1inch Aggregation Protocol」と、指値注文用の「1inch Limit Order Protocol」。これで1inchのユーザーは、より高い流動性にアクセスできるようになり、長期的にはより速くトレードできたり、より安い手数料で取引できたりするようになると説明している。

アグリゲーターとは

英単語「aggregator」の一般的な意味は「収集する人・組織」や「情報収集サイト」。DeFiのアグリゲーターである1inchは、DeFiへのワンストップアクセスを提供している。例えば1inchを活用すると、複数のネットワークにある何百もの分散型取引所の中から、最も効率的にトレードを行うことができる。

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段階的にローンチされてきたzkSync Eraは、イーサリアムの仮想マシン(EVM)と互換性を持つ「zkEVM」に分類されるL2ソリューション。先月、メインネットのアルファ版が全てのユーザーに公開された。その際、まだアルファ版であるため、これから利用が増加していく中で、出金に遅延が起きないか、脆弱性がないかなどを確認していくと説明している。

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今回の発表によると、zkSync Eraにデプロイされたプロジェクトは、まだ多くはない模様。1inchの共同創設者Sergej Kunz氏が、今回の発表で以下のようにコメントしている。

zkSync Eraは、非常に将来性の高いL2ソリューション。そのネットワーク上にデプロイする最初のプロジェクトの1つになれたことを嬉しく思う。

これからzkSync Eraが発展するにつれて、1inchのユーザーは、より速く、より安くトランザクションを行うことができるだろう。

また、zkSync Eraを開発するMatter LabsのAlex Gluchowski CEOは、以下のコメントを寄せた。

DeFiは、zkSync Era発展の原動力になっている。ローンチから3週間という短い期間で、運用のためにネットワークにロックされた仮想通貨の総価値「TVL(Total Value Locked)」は268万円(2億ドル)超に達した。

今後は1inchが、zkSync Eraの普及に貢献してくれると期待している。

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zkSync Eraの今後

zkSync Eraの公式ウェブサイトでは、200超のプロジェクトがzkSync Eraにデプロイするための登録を行なっていると説明。本記事執筆時点では、ここに1inchも記載されている。

他にもChainlinkやUniswap、SushiSwapなども記載されているが、エコシステムのページによると、この3つのプロジェクトは、デプロイ済みであるとは表示されていない。

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ゼロ知識証明を活用しながらEVMと互換性を持つzkEVMは、最近非常に注目度が高まっており、開発競争も激化している。zkSync Eraについては独自トークンの発行にも関心が集まるが、Gluchowski氏は3月に「今の時点ではトークンは必要ない」と述べていた。

トークンが必要ない理由は、まだ運用の大部分が中央集権化されているため。アルファ版では、Matter Labsが独断でコードをアップグレードしたり、シーケンサーやプルーバーといった役割を管理したりするようになっている。Gluchowski氏は、シーケンサーを分散化される時にはトークンが必要になるだろうと語った。

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