CoinPostで今最も読まれています

「碧桂園」など中国の不動産株大幅反発、米株市場は休場|5日金融短観

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

9/5(火)朝の相場動向(前日比)

    伝統金融

  • NYダウ:休場
  • ナスダック:休場
  • S&P500:休場
  • 日経平均:32,939円 +0.7%
  • 米ドル/円:146.4 +0.2%
  • 米ドル指数:104.1 -0.1%
  • 米国債10年:年利回り4.2 +0.9%
  • 金先物:1,964ドル -0.1%
  • 暗号資産

  • ビットコイン:25,816ドル -0.8%
  • イーサリアム:1,626ドル -0.8%

本日のNYダウ・ナスダック

本日の米国株式市場は「レーバーデー」の祝日で休場になった。

関連9月株式市場見通しは|金融短観

今後の見通し アナリストコメント

S&P500は7月末に今年の最高値をつけており、エヌビディアが第2四半期決算(5-7月)で過去最高の収益を報告したなど米国株市場は高金利環境で過熱感を出している状態だ。

当初悲観的だったウォール街アナリストらは7月から8月にかけて、S&P500指数SPX構成500社の第3四半期の1株当たり利益予想を引き上げたという。第3四半期の一株当たり利益予想は、6月30日から8月31日までに0.4%上昇し、第4四半期の予想も0.6%上昇したという強気予想だ。MarketWatchが予測をまとめた。

一方、現時点では第2四半期の決算シーズンがほぼ終わり、株式投資家は最新の経済データに注目し、ほとんどの場合、いわゆる「悪い経済ニュース」、つまり景気減速を示唆するようなデータにはポジティブに反応している格好だ。先週発表の米8月雇用統計、7月求人件数、第2四半期GDP確報値は全て米景気の減速を示唆する内容だった。

関連米8月雇用統計で追加利上げ懸念後退|2日金融短観

それらの経済指標を受けて、米国債先物市場では9月21(木)にFRBが利上げに踏み切る可能性が僅か7%程度にとどまり、11月の政策決定会合では利上げが見送られる観測も高まっている。なお、8月のCPIデータは9月13日(水)の21:30に公表予定だ。

出典:CME

コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワークのポートフォリオ・マネジャー、Chris Fasciano氏は、経済データの軟化とインフレ率の低下は、連邦準備制度理事会が利上げを停止する可能性を意味するとMarketWatchの取材で語った。

また、マネーファームのチーフ・インベストメント・オフィサー、Richard Flax氏は最近の経済指標について「データは悪くない。ただ軟化しているだけだ。もし本当に悪い経済データが出たら、ポジティブには受け取られないだろう」と指摘した。

一方、未だ景気後退への懸念が完全に消滅したわけではないようだ。7月のFOMC会合では、パウエル議長は景気後退のリスクについては「スタッフは以前から景気減速が年内に始まると予想していたが、最近の経済(雇用データなど)に見られる強靱性から、今はもはやリセッションは見込んでいない」とし、「私の基本シナリオは労働市場に最悪の結果をもたらすことなくインフレ率が目標(2%)に戻ることだ」と語ったが、ハリス・ファイナンシャル・グループのマネージング・パートナーであるJamie Cox氏は「我々が経験しているのは、ローリング・リセッションだ。リセッション(景気後退)の動きは通常ではセクターからセクターへと移っていくが、現時点では広範な落ち込みは見られていない。しかし、投資家が住宅市場や労働市場の大幅な落ち込みを確認すれば、シナリオは変わるかもしれない」とコックス氏は指摘した。

8月の失業率は前月の3.5%から3.8%へと幾分上昇したが、主には4ヶ月間も続く米エンターテインメント業界での大規模なストライキと、大手陸運会社「イエロー」の7月の事業閉鎖による労働市場への打撃だった。一方、クールダウンしながらも堅調さを保つ7~8月の労働市場だが、18〜24歳の若者の「サマー・ジョブ(夏の短期労働)」による雇用での一時的急増の可能性が高いとされている。

なお、今週は連銀総裁などの要人が発言する予定があり、投資家に何らかのヒントを与えるだろう。

関連ビットコイン小幅推移、ヴィタリック・ブテリン8500万円相当のMakerDAO(MKR)売却の背景は

関連「ジャクソンホール」米パウエル議長発言

重要経済指標(注目度:★★★★☆)

中国不動産株反発

4日月曜日に、中国の不動産指数である「香港ハンセン本土不動産指数」は+8.2%と大幅に反発し、不動産開発大手の碧桂園の株価も前日比+14.6%と大幅高となった。これまで大きく落ち込んできた中国の不動産・株式市場に「良いニュース」があったためだ。

先月、債務不履行の危機に瀕している中国の大手不動産開発会社「恒大集団」が米国ニューヨークの連邦破産裁判所に破産法第15章の適用を申請し、「チャイナショック」を引き起こすリスクを高めていた。また、碧桂園(カントリー・ガーデン)などの業者は巨額の赤字を発表しており、連日悪いニュースが続いた背景がある。

一方、中国人民銀行は人民元の下落を食い止めるために国有銀行に対し外国為替市場での介入を強化するよう指示し、8月31日には初めての住宅購入者を対象とした既存の住宅ローン金利の引き下げや一部の都市における頭金比率の引き下を含む不動産市場の活性化政策を表明した。また、中国財務省が株式市場の活性化を図るために、株式取引の印紙税を28日以降0.1%から0.05%に引き下げられるほか、中国証券監督管理委員会は27日に新規株式公開(IPO)のペースを一時的に減速させる方針を明らかにした。

さらに、碧桂園の多額な債務に関しては先日2日に、人民元建て債の返済延長の承認を債権者から得たことが報じられた。2日に償還期限を迎える39億元(約5.4億ドル)の債務の返済延長を求め、今後3年間にかけて返済していく案を提示したのち債権者らの投票によって認められた。上述の中国政府の支援政策にとっても追い風だろう。

ロイターによると、碧桂園の財務状況は競合他社と比べては相対的に健全とみられており、これまでは債務返済が滞ったことはなかった。だが先月、住宅需要の鈍化がキャッシュフローを直撃し、ドル建て債券の利払いが履行できない状態に陥ったという背景がある。

碧桂園の株価は、年初来-62%下落していた。

関連恒大集団が米国で破産申請、中国経済への影響は? 仮想通貨・金融市場も警戒

関連税制優遇制度「つみたてNISA」で選べる投資信託ランキング

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/08 日曜日
12:00
今週の仮想通貨市場 主要銘柄の注目材料まとめ|XRPL機能強化やSuiゲーム機先行販売
今週は雇用統計データを受けビットコインが続落した。他にも仮想通貨イーサリアムに関する分析や、ソラナ・SUI・XRPの銘柄情報があった。
11:36
今週のビットコインは下落 景気後退懸念でリスクオフムードが波及|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストがビットコイン相場を分析。リセッション(景気後退)懸念が強まり、今週の暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコイン(BTC)が大幅下落した。FOMCの注目度が高まっている。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|日本の仮想通貨税制に高い関心
今週は、金融庁による税制改正要望での仮想通貨取引への言及、国民民主党の玉木代表による自民総裁選への要望、ドナルド・トランプ前大統領による演説に関するニュースが最も関心を集めた。
09/07 土曜日
15:00
2026年までに米国企業が最大1.5兆円のビットコインを購入か=レポート
仮想通貨ビットコインを財務資産として購入する米企業が増加中。リバー社は、企業によるビットコイン保有量は2026年までに最大94万枚になると推算。
12:30
リップル共同創業者ら88名の実業家、米大統領選でハリス氏支持を表明
米リップル社のラーセン氏、著名投資家キューバン氏など88名の実業家が米大統領選でハリス氏支持を表明した。
11:15
予測市場KalshiがCFTCに勝訴、11月米国選挙で市場立ち上げへ
米予測市場KalshiがCFTCとの裁判に勝利。11月の米国選挙に向けて新たな予測市場の開設が可能になった。
07:50
ビットコイン、米雇用統計発表後に乱高下
仮想通貨ビットコインの価格は、米雇用統計発表後に乱高下し、現在は下落基調に。米国の景気後退への懸念が根強く、株式市場も下落している。
07:10
イーサリアム財団が主要ウォレットに約900億円相当の仮想通貨を保有、財務報告書発表へ
イーサリアム財団は、財団による仮想通貨ETHの運用透明性が欠けていると指摘される中、投資家やコミュニティメンバーの懸念を解消するために近いうちに財務報告書を発表する予定としている。
06:40
バイナンスとOKX、NEIROなどのミームコインの永久先物取引提供
大手仮想通貨取引所バイナンスおよびOKXは6日、ミームコインの永久先物取引を新たに提供開始した。一部のトークンは高騰していた。
09/06 金曜日
17:22
サイバー攻撃から暗号資産を守る「NordVPN」とは|市場トップシェアVPNの活用方法を解説
NordVPNは、市場トップシェアを誇るVPNサービスです。高速の通信速度と多くのユーザーから高い評価を得ているNordVPNの特徴と活用法を詳しく解説します。
16:26
ビットバンク、ポリゴンエコシステムトークン(POL)の取扱い開始
ビットバンクは、ポリゴン(MATIC)から新トークン「ポリゴンエコシステムトークン(POL)」への移行を完了し、POLの現物取引を開始。トークンの特徴と取引方法について解説。
14:30
テレグラムCEO、逮捕後初の声明でフランス当局の対応を批判
テレグラムCEOパベル・ドゥーロフ氏が逮捕後初めて声明を発表。フランス当局の対応は「誤ったアプローチだった」と強く非難した。
14:00
「知的財産権(IP)をWeb3でどう活用すべきか」講談社、サンリオ、手塚プロダクションの有識者が討論|WebX2024
WebX 2024で講談社、サンリオ、手塚プロダクションが、Web3を知的財産(IP)にどう活用するか徹底討論。二次創作、ライセンス管理、新たなビジネスモデルなどを議論した。
13:05
米上場仮想通貨マイニング企業Riot、保有ビットコインが1万BTC突破
米マイニング企業Riotが8月の採掘状況を報告。保有するビットコインが1万枚を突破。今後の成長戦略も明らかにしている。
11:42
ポリゴン(POL)の買い方|STEPN GOユーザー向けおすすめ取引所
STEPN GOで必要なポリゴン(POL)の買い方・使い方を解説。おすすめの取引所やPOLの送金方法も詳しく紹介しています。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア