CoinPostで今最も読まれています

FOMCでパウエル議長タカ派姿勢、仮想通貨株下落 ドル円年初来高値|21日金融短観

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

9/21(木)朝の相場動向(前日比)

伝統金融

  • NYダウ:34,440 -0.2%
  • ナスダック:13,469 -1.5%
  • 日経平均:33,023 -0.6%
  • 米ドル/円:148.3 +0.3%
  • 原油先物WTI:89.3ドル -1.2%
  • ブレント原油先物:94.2ドル -0.1%
  • 暗号資産

  • ビットコイン:27,091ドル -0.3%
  • イーサリアム:1,624ドル -1.1%
  • 本日のNYダウ・ナスダック

    本日米NYダウ、ナスダック、S&P500も下落。早朝のFOMC会合では市場の予測通りに金利据え置きが発表されたが、年内1回の追加利上げの可能性が示唆されたなどタカ派的なスタンスが嫌気された格好だ。

    関連明日FOMC金利発表 原油高など今後の方針に影響か|20日金融短観

    FOMC会合 議長発言

    FRBは今回の会合でFF金利を5.25%~5.5%のレンジに据え置く一方、FOMC当局者の大多数は根強く高いインフレを2%水準まで抑えるため、2023年末までにあと1回で0.25%の利上げを引き続き予想していることを明かした。なお、2024年以降は高水準の金利をより長期にわたって維持する公算が大きいとも示唆した。

    また、政策金利発表後にパウエルFRB議長は記者会見の冒頭で「経済が予測通りに進展すれば、当局者の予想中央値(ドットプロット)では今年末に5.6%になる」と述べ、「労働市場の需給バランスは引き続き改善傾向にある」と認めながら「われわれは時間とともにインフレ率を目標の2%へと押し下げる上で十分に景気抑制的となるような金融政策スタンスを達成し、それを維持することにコミットしている」と再び強調した。

    一方、利下げの時期について「タイミングについて、シグナルを送るつもりは決してない」と議長は述べた。

    予測中央値について、6月時点での23年末予想中央値は5.625%で、24年末の予想中央値は4.625%だったが、最新の中央値では24年末までに5.1%へと上方修正されて低下幅が縮められた。それ以降では25年末に3.9%、26年末で2.9%へのFF金利低下の見通しとなっている。(以下が最新のドットプロット)

    出典:Fed

    また、インフレを示す経済指標について「過去3回のインフレ指標は極めて良好だったが、ただ3回以上の良好な指標が必要などはよく理解している」と話した。当局が予測するインフレ率に関しては、24年に3%未満に低下し、26年に2%に下がるとの予想が引き続き示されたため、「金利水準がより高く、より長く」というパウエル議長のスタンスがより正当化される見込みだ。

    さらに、直近の原油高については「エネルギー価格高が続けばインフレに影響が及ぶ可能性がある」とも発言した。

    今日の原油先物WTI(ニューヨーク原油先物相場)は下落した。パウエル議長発言や在庫統計が利確を促したようだ。今後の長期的景気抑制のリスクほか、先週の米原油在庫が小幅減少だったことも材料視された。

    米債利回り上昇

    FOMC決定を受けて、高金利環境が長期化する可能性が反映し金融政策見通しに敏感な2年債利回りは2006年以来の水準に上昇した。

    出典:ブルームバーグ

    有識者はこう見る

    多くのエコノミストは、FRBが今年あと1回の利上げを継続すると予想しているようだ。

    MarketWatchによると、BNYメロン・インベストメント・マネジメントの米国マクロ責任者、ソニア・メスキン氏は、FRBは来年の利下げを2回に留まらせると決定するだろうとみている。

    インカム・リサーチ+マネジメントのシニア・ポートフォリオ・マネージャー、ジェイク・レムリー氏は「ドットプロットと声明文が暗示するメッセージは、経済は6月に思われていたよりもさらに堅調だったということ」とし、FRBは市場が予想するよりも長く制限的な政策を続けなければならないだろうとコメントした。

    また、米投資信託大手のバンガードのチーフ・グローバル・エコノミストであるジョセフ・デイビス氏は、FRBがあと1回から3回の利上げを必要とするかもしれないと予測し、大きな理由の一つとして2007年から2009年の景気後退以降、中立金利が大幅に上昇していることを挙げた。中立金利とは、経済成長を刺激も抑制もしない金融政策の水準である。実質金利が中立金利を下回ると、実際の生産量が潜在的な生産量を上回るため経済にインフレ圧力が生じてしまいFRBは最終的に引き締めなければならない状況となる。

    中立金利について、パウエル議長は今回の記者会見で「中立金利は上昇した可能性がある」と言及した。つまり、今の政策金利のままだと予測されていたほど景気が十分に減速せずインフレ圧力の継続的鈍化にまだ多くの時間を要する意味だ。

    一方、FRBが今回再びタカ派的なスタンスを示したことから年内追加利上げの可能性が高まったが、金利先物市場では11月と12月のFOMC会合での金利据え置き続行を見込んでいるようだ。それぞれで70%と56%との観測となっている。

    出典:CME

    ドル円

    今日のドル円はFRBタカ派的な姿勢を受けて一時148円36銭まで一時上昇し年初来高値をつけている。

    なお、本日は1日目の日銀政策委員会・金融政策決定会合となる。

    出典:Minkabu

    米国株 値下がり

    IT・ハイテクなど全面安に。個別銘柄の前日比:エヌビディア-2.9%、AMD-1.2%、ARM.O-4.1%、テスラ-1.4%、マイクロソフト-2.4%、アルファベット-3.1%、アマゾン-1.7%、アップル-2%、メタ-1.7%。

    関連仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

    関連株式投資初心者でもわかるPER(株価収益率)とは|株価の割安・割高指標を解説

    仮想通貨関連銘柄連れ安

    • コインベース|76.6ドル(-1.8%)
    • マイクロストラテジー|333.4ドル(-1.7%)
    • マラソン・デジタル|9.2ドル(-2.8%)

    仮想通貨関連株銘柄は追加利上げへの期待でNYダウやナスダックの下落に同調し売られていた。

    国内仮想通貨・ブロックチェーン関連銘柄

    • SBIホールディングス|3,304円(-1.5%)
    • メルカリ|3,146円(-1.2%)
    • ドリコム|532円(-3.2%)

    関連9月株式市場見通し

    重要経済指標(注目度:★★★★☆)

    CoinPost App DL
    注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
    04/28 日曜日
    11:30
    ビットコイン相場は中期的には下降チャネル内での揉み合い続くか|bitbankアナリスト寄稿
    ビットコイン半減期を終え1000万円周辺で推移する相場をbitbankのアナリスト長谷川氏が分析。ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
    11:00
    週刊仮想通貨ニュース|BTCの半減期完了に高い関心
    今週は仮想通貨ビットコインが半減期を迎えたこと、QCP Capitalによる半減期後の相場分析、イーサリアムの証券性などを巡りConsensysが米SECを提訴したことに関する記事が最も関心を集めた。
    04/27 土曜日
    21:00
    OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
    OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
    17:20
    機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
    FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
    13:00
    BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
    Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
    10:30
    米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
    大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
    09:30
    ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
    手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
    08:00
    半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
    半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
    07:30
    円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
    本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
    05:55
    パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
    FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
    04/26 金曜日
    14:22
    「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
    米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
    14:00
    米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
    米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
    12:55
    BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
    仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
    12:32
    ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
    暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
    10:15
    著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
    「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。

    通貨データ

    グローバル情報
    一覧
    プロジェクト
    アナウンス
    上場/ペア