CoinPostで今最も読まれています

予想外の9月米雇用統計データも仮想通貨関連株・ハイテク株反発|7日金融短観

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

10/7(土)朝の相場動向(前日比)

仮想通貨関連銘大幅反発

  • コインベース|78.4ドル(+5.1%)
  • マイクロストラテジー|340ドル(+5.3%)
  • マラソン・デジタル|8ドル(+8.8%)
  • ストロングホールド|4.5ドル(+7.1%)

マイクロストラテジーやマラソンといった仮想通貨マイニング関連株銘柄は、ビットコインが再び28,000ドルに復帰したことを受けて大きく反発。昨夜発表の9月の米雇用統計は強いデータだったが、力強い雇用が景気後退の懸念を後退させたことも材料視されたようだ。

関連ビットコインの中・大口投資家の買い集め傾向顕著に、金融市場は神経質な展開つづく

国内仮想通貨・ブロックチェーン関連銘柄

  • マネックスグループ|675円(+2.4%)
  • SBIホールディングス|3,130円(+0.1%)
  • ドリコム|552円(+2.9%)

伝統金融 米10年債利回り4.8%に

  • NYダウ:33,407 +0.8%
  • ナスダック:13,431 +1.6%
  • 日経平均:30,994 -0.2%
  • 米ドル/円:149.2 +0.5%
  • 原油先物WTI:82.8ドル +0.6%
  • 金先物:1,847ドル +0.8%
  • 暗号資産

  • ビットコイン:28,137ドル +2.5%
  • イーサリアム:1,657ドル +2.6%
  • 本日のNYダウ・ナスダック

    本日の米NYダウ・ナスダック・S&P500は反発。昨夜発表の米9月雇用統計が想定外のデータを示したが、直近の金利高騰から一部の有識者はあと一回の利上げもしくは次も据え置きでサイクルは終了するとの見解を見せている。

    また、同日に全米自動車労組(UAW)がフォード・モーター、ゼネラル・モーターズ(GM)、ステランティスでのストライキ拡大を見送ったことも投資家心理の改善につながったようだ。

    米9月雇用統計

    米9月雇用統計(非農業部門雇用者数)は、過去8カ月で最大の伸び。市場予想の16.6万人増を大幅に上回り、前月(18.7万人)比33.6万人増加。

    一方、失業率は予想の3.7%からやや増加し3.8%。前月の3.8%から横ばいとなった。

    具体的にはレジャー・接客セクターが9.6万人増で全体の増加を主導した。そのうち、レストランとバーは6.1万人増加しコロナ禍前の水準まで回復した。また、政府での雇用も大幅に増加し7.3万人増となった。一方、9月に増加した雇用の大半は賃金の比較的に低いサービスなどの業種で、平均時給が前月比0.2%増で8月同様賃金の伸びが鈍化しつつある。

    また、政府の雇用拡大の数字が今回のデータに大きく寄与したことやパートタイム雇用の増加に対して一部の有識者は「健全とは言い難い状況だ」としているもようだ。データによると、正規雇用(フルタイム)は同期間で2.2万人減少したという。

    今回の雇用統計が11月1日のFOMC会合の利上げ判断にとって極めて重要なデータであるとみられている。データ発表を受けCMEの金利観測で次回での金利据え置き続行への期待は先週の81.7%から88.8%へ上昇した。「年内に利上げを再開されると市場を確信させるには至らなかった」とする見解があった。

    出典:CME

    ロイターによると、ウェルズ・ファーゴのシニアエコノミスト、サラ・ハウス氏は「一般労働者の賃金上昇ペースは鈍化しているかもしれない」としながらも、「堅調な雇用ペースを背景に総所得はまずまずのペースで引き続き増加する可能性を示唆しており、個人消費全体を下支えするだろう」と述べたという。

    また、ブルームバーグによると、米大手金融グループ アリアンツのモハメド・エラリアン首席経済顧問は今回の雇用統計を受けて米FRBは政策金利をより高くより長く維持する方針を堅持するとし、この先「何かが壊れる可能性が高い」と指摘。FRBは9月のFOMCで利上げを見送る一方、高い水準の政策金利を長期間維持する見通しを示した背景がある。

    関連世界の投資家が注目する米金融政策決定会合「FOMC」とは|分かりやすく解説

    MarketWatchによると、投資調査会社モーニングスターの米国市場チーフ・ストラテジスト、デービッド・セケラ氏は、FRBの金利引き締め計画は「ピークに達しているか、それに近い」と述べた。モーニングスターの予測によれば、利下げは早ければ来年3月にも始まる可能性があるという。

    なお、次の重要な経済指標は来週発表のCPIデータだ。

    今週以降の重要経済指標

    • 10/12(木)3:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
    • 10/12(木)21:30 米9月消費者物価指数(CPI)
    • 10/13(金)10:30 中国9月消費者物価指数(CPI)

    米債利回り続伸、ドル円など

    雇用統計の発表直後、30年債利回りは5.05%まで上昇し2007年以降の高水準に到達。現在は4.96%に若干低下したが、前日比1.43%高となっている。また、10年ものも共に上昇し昨年12月以来の大幅高となった。

    利回り上昇に伴いドルは一時上昇したがその後失速。賃金の伸びの鈍化がドルの伸び悩む要因となったようだ。

    対円では上昇し0.5%高の149.2円。いわゆる日本財務省の「介入ライン」である1ドル=150円に近づいていた。一方、日銀が今週5日に公表した当座預金残高の数字によると1ドル=150円を超えて円安が進んだ後も当局が介入しなかったことが示されている。3日の米市場では円が対ドルで昨年10月以来の安値となる1ドル=150円16銭まで下落した場面があった。

    再掲】米長期国債急落による影響

    最近、追加利上げの可能性や政策金利の高止まり、政府の財政赤字、議会下院議長解任による不確実性などを受けて米長期国債である10年債は5%に向けて上昇。前回5%をつけたのはリーマンショックの前の年である2007年で、80年代では最大15%以上記録していた。

    30年債は4日に2007年以来の高水準に急上昇し2007年以降で初めて5%に達していた。現在は4.89%に落ち着いてきた。

    出典:investing.com

    利回りの急上昇に伴い、長期債の価格は急激に崩壊。ブルームバーグのデータによると、償還年限が10年以上の米国債価格は2020年3月のピークから46%下落しており、そして30年国債相場は53〜55%の下落率を記録し、インターネット・バブルや2007年から2009年にかけての金融危機の際の米国株の損失と比較されるほどの暴落に見舞われた。

    投資家の損失を示す最も端的な例の1つは2020年発行の30年国債(表面利率1.25%)の値崩れかもしれない。2020年5月と8月に発行され2050年に満期を迎える長期債は執筆時、額面1ドル当たり45セントと47セントで取引されている。ブルームバーグのデータによると、米FRBが最大の保有者で、2020年5月15日に発行された30年債の18.8%、同年8月中旬に発行された30年債の24%を保有中。大手資産運用会社バンガード・グループは約3%の保有率で2位、ブラックロックは1.8%で3位となっている。

    MarketWatchによると、ニューヨークのアメリベット・セキュリティーズで米国金利を担当するグレゴリー・ファラネロ氏は「FRBが保有する債券の多くが水面下にあることはよく知られている。しかし、中央銀行にとっては、満期まで保有する可能性が高い。FRBが資産を売却する可能性は議論されているが、我々はその可能性は低いと見ている」と話した。

    関連仮想通貨市場も注目のCPI(消費者物価指数)とは|わかりやすく解説

    米国株

    IT・ハイテクなど続伸。個別銘柄の前日比:エヌビディア+2.4%、AMD+4.2%、テスラ+0.1%、マイクロソフト+2.4%、アルファベット+1.8%、アマゾン+1.6%、アップル+1.4%、メタ+3.4%。

    なお、大手銀行JPモルガン・チェースやウェルズ・ファーゴ、シティ、バンカメなどは来週金曜日から3Q決算を発表する予定だ。株価の低迷が示唆するよりも良い結果になると予想されているようだ。

    関連仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

    【再掲】「債券王」の銘柄ピックアップ

    MarketWatchの報道によると、「債権王」と知られる米著名投資家ビル・グロース氏は、株式は「明らかに過大評価」されており、現在の評価価値を正当化するには米国債利回りが「著しく」低下する必要があるだろうと語った。その上で、「将来のトータル・リターンという点では、通常の株式も債券もパスしたい」とし、その代わりに合併裁定取引のような、もう少し洗練された戦略を取り入れるよう推奨した。

    具体的には、アクティビジョン・ブリザードやカプリ・ホールディングス・リミテッドを取り上げた。アクティビジョン・ブリザードについては、マイクロソフトが買収に合意しており、買収は数週間以内に完了する見込みだ。また、カプリはタペストリー社に買収される予定だ。タペストリーはコーチを含むファッションブランドを所有している。

    関連株式投資初心者でもわかるPER(株価収益率)とは|株価の割安・割高指標を解説

    CoinPost App DL
    注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
    04/29 月曜日
    16:37
    GSTの買い方、特徴やSTEPNでの役割を学べる完全ガイド
    歩いて稼ぐフィットネスWeb3ゲーム「STEPN」の注目度が再び高まっています。2024年以降に底値から大幅上昇した暗号資産(仮想通貨)GSTの買い方やGMTとの違い、将来性について初心者にもわかりやすく解説しています。
    12:54
    ブロックチェーンゲーム「Heroes of Mavia」、MAVIAトークンのインフレ抑制へ
    Web3ゲーム「Heroes of Mavia」は、イーサリアムベースの独自トークン「MAVIA」のインフレ抑制のため、ロック解除スケジュールを変更した。
    12:27
    ワールドコイン開発元、OpenAIらとの提携を検討か=報道
    仮想通貨ワールドコイン開発企業は、決済大手ペイパルや、アルトマン氏の別事業OpenAIと提携を模索していると伝えられる。
    10:00
    仮想通貨の「ポイ活」潮流、将来のトークン配布を見越した投資戦略
    ポイ活やエアドロップといった、2024年の暗号資産(仮想通貨)市場におけるトレンドを掘り下げる。将来のトークン発行に向けて最大限の報酬を得るため、ソラナやBASEでユーザーの活動量が増加。資本競争が激化している。
    04/28 日曜日
    11:30
    ビットコイン相場は中期的には下降チャネル内での揉み合い続くか|bitbankアナリスト寄稿
    ビットコイン半減期を終え1000万円周辺で推移する相場をbitbankのアナリスト長谷川氏が分析。ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
    11:00
    週刊仮想通貨ニュース|BTCの半減期完了に高い関心
    今週は仮想通貨ビットコインが半減期を迎えたこと、QCP Capitalによる半減期後の相場分析、イーサリアムの証券性などを巡りConsensysが米SECを提訴したことに関する記事が最も関心を集めた。
    04/27 土曜日
    21:00
    OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
    OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
    17:20
    機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
    FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
    13:00
    BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
    Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
    10:30
    米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
    大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
    09:30
    ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
    手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
    08:00
    半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
    半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
    07:30
    円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
    本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
    05:55
    パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
    FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
    04/26 金曜日
    14:22
    「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
    米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。

    通貨データ

    グローバル情報
    一覧
    プロジェクト
    アナウンス
    上場/ペア