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米SECが「仮想通貨ICOガイダンス」公開予定であると明言|有価証券の判断基準を明確化

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SECによる正式なICOガイダンスは間も無くか
SECの企業金融部長であるWilliam Hinman氏は、今後ICOトークンの発行に当たる「有価証券」の判断を明確にするガイダンスの公開を予定していると発言した。
Howey Testとは
米国連邦最高裁判所が最も初期に定めた「投資契約」該当性の審査基準。該当した場合、1993、1994年の証券法により、有価証券として見なされ、規制の対象となる。仮想通貨の有価証券議論の要因の一つ。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

SECによる正式なICOガイダンスは間も無くか

大手仮想通貨メディアCoindeskの報道 によれば、米時間月曜日、米国証券取引委員会(以下SEC)の「企業金融部長」を務めるWilliam Hinman氏は、首都ワシントンD.C.で行われたフィンテックカンファレンスにて、今後トークン(仮想通貨)の販売=ICOを行う際に必要となる【ガイダンス】を『理解しやすい言葉』で作成し、公開すると計画していると明らかにした。

また、Hinman氏は、プロジェクトの開発者が当ガイダンスに沿って、発行するトークンが「有価証券」に該当するか否かを判断する際に重要な手引きとなると言及したが、具体的な公開予定日は明かされていない。

Hinman氏の説明とは

Hinman氏は、このガイダンスに関して、カンファレンスで以下の様に簡単に説明した。

より理解しやすい英文書で、詳しく書いてあるいくつかのガイダンスを公開することにより、開発チームはこれを元で、トークンを発行する前に、『証券性』について分析し、明白となるだろう。

また、同氏は、仮にトークンが証券に該当するかどうかが明白でない場合は、新しく設立されたFinHub(フィンテック企業の窓口)に連絡して、フィードバックをもらう方法もあると言及した。

米SECが仮想通貨も対象としたフィンテック窓口部門を設立|金融の技術革新を支える
米国証券取引委員会(SEC)は、ICOプロジェクト等のフィンテック企業がプロダクトにおける法的意味をより簡易にさせることを目的とした『イノベーションと金融技術の戦略中枢(FinHub)』を開設すると発表した。 ICO市場への影響が注目。

続いて、Hinman氏は、「証券性に関してはっきりと判断がついたら、次は登録や免除に関する手続きとなる」といい加えた。

さらに、同氏は、ICOプロジェクトに関してSECが審査する内容とは、その経理・カストディ・トークンの価格といった点であり、すでにSECに提出されたいくつかのプロジェクトもこの様な問題点が審査範囲となっている模様だ。

ICOの審査や登録に関しては、我々も透明性を共有したいと思っている。

またこのガイダンスはセカンダリーマーケット(流通市場)における取引に関する項目もあり、開発者や起業家にトークン発行(ICO)後のプロセスを明確化する。

有価証券に該当するケース

トークンセールがどのような場合、有価証券として該当するかに関して、Hinman氏は投資から来る利益への期待、等を挙げた。

第三者に投資する案件などを持ちかけ、第三者はその通貨やトークンに対する投資から発行者が利益を得られると感じる場合、そして利益を期待する場合は有価証券とみなすでしょう。

仮想通貨が「証券」に該当するかを判定するHowey(ハウェイ)テストとは
Howeyテストはブロックチェーントークンが「証券」であるかどうかをスコアに基づいて判定するテスト。法的拘束力はないものの、トークンの「証券性」を判定する有効な指標であり、いくつかのICOプロジェクトはトークンのテストスコアを公表している。

昨年7月には米SEC(証券取引委員会)はDAOに関するレポートを発表し、DAOは有価証券に該当するという結論を発表しており、昨年からSECは一部のトークンセールが有価証券に該当する可能性を危惧していた。

しかしHinman氏自身は今年6月時価総額2位のイーサリアムは有価証券に該当しないという事を以前発言していたが、これは彼自身の意見であってSEC当局の正式見解ではなかった。

仮想通貨イーサリアムの「有価証券非該当」米SECによって撤回される可能性が浮上
SEC職員の出した声明は、彼らの個人的見解を表したものであり、それ自体に強制力は発生しないとSEC委員長のClayton氏が示した。

Hinman氏の発言の重要性

以前から米当局の仮想通貨、特にICOに対する姿勢は慎重かつ厳しかったが、明確な規制ガイドラインが確立されていない。

また、以前からSECは仮想通貨関連の詐欺や不正行為の防止が優先事項である事を強調していた。

しかしSEC内部でもコミッショナーの一人であるPierce氏が消費者保護の重要性を保護する上で技術の革新(イノベーション)を妨げるべきでないと双方の両立がいかに難しいかが、SECの判断を遅くしている大きな要因の一つだと考えられる。

しかし今回のHinman氏からICOに関するガイダンスが発表されるという発言は今後SECのスタンスの明確化につながる為、今後のさらなる発表が注目ポイントだ。

また仮想通貨相場の52.5%を占める時価総額を誇るビットコインの価格は9月初旬から2ヶ月近くボラティリティの低い値動きが続いているが米国政府の仮想通貨に対する出方次第で、同様に仮想通貨規制を未だ明確化していない各国も続いて動き出す可能性がある為、米国の規制状況は極めて重要だ。

有価証券問題による全体市場の影響とは

Hinman氏がICOガイダンス公表を示唆した際、既存のICOトークンと今後のICOセールの両方、もしくはどちらかのみが基準対象となるかは現時点では明記していない。しかしどちらにせよ、仮想通貨全体相場に大きな影響が及ばされる可能性が考えられる。

また以前、米著名大学コーネル大学の金融規制分野のRobert Hockett教授も、SECが事後法のように全ての市場参加者に対して法的追求をするかは不明ではあるものの、現在行われているいくつかの仮想通貨に関する集団訴訟からすると、今後も裁判所で取り上げられるのはないかと見ていた。

さらに米シカゴ・オプション取引所(Cboe)の代表であるChris Concannon氏は今後SECの規制が明確にされれば、ICO市場に大きな混乱をもたらす可能性があると主張していた。

その大混乱とはつまり、ICOトークンが未登録証券と見なされた場合、その価値を失う可能性が高いと思われることだ。

未登録証券と判断された場合、SECによる罰則と民事訴訟が伴うからである。

未登録証券に該当する罰則規定に関しては、以前米国名門大学ハーバードの法律学校フォーラムの解説で、個人もしくは集団に対する罰金基準が7500ドル〜77万5千ドルとなると発表されていた。

さらに、一般有価証券 (Common Stock)は「証券法」の元で、国登録の取引所(NYSEやナスダック)のみで取引されることが認められているため、現在では、国認定の仮想通貨取引所が存在しないため、取引禁止となった場合、流動性の低下により価格が暴落する可能性も考えられる。

これらを踏まえると、ICOトークンが有価証券に該当した場合、プロジェクト側、投資家、そして取引所にも大きな衝撃を与える事が懸念される。

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