
*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨マーケットレポート(3/27 AM8時)
仮想通貨ビットコイン(BTC)は前日比で約30万円の下落となった。一時、米ゲーム小売大手ゲームストップ社がビットコイン購入を主目的とした13億ドル(約2,000億円)規模の転換社債を発行するとの報道を受け上昇する局面も見られたが、ダウ工業株30種平均が4日ぶりに反落したことに連れ安となり下落に転じた。全体としては、ボラティリティの低い相場が継続している状況である。

出典:Tradingview
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3月26〜27日相場状況
ビットコイン市場における成行注文の動向を見ると、現物市場での売りが主導しており(下画像赤枠)、相場環境は悪化傾向にあると判断される。

また、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の建玉動向においても、未決済建玉(OI)が一段と減少している。直近では価格が緩やかに上昇しているものの、仮想通貨市場から機関投資家の資金が流出している兆候が強まっている(下図黄矢印)。

現状分析(3/27日 AM8時)
ビットコインは今週に入り、弱含みの展開が続いている。個別の材料が出た場合でも価格上昇は限定的であり、変動要因としては米株価指数の影響のほうが大きい。現在のビットコインは、相場における独自性を失っており、相対的に弱い状態にあるといえる。
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今後の重要な日程
3/27日 米実質GDP確報値
3/28日 米PCEデフレータ
4/2日 トランプ大統領関税発表
4/3日 米ISM非製造業景気指数
速報プラットフォーム:CoinPost Terminal
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