CoinPostで今最も読まれています

「仮想通貨ビットコインが自由を救いうる」|米著名タイム誌

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米タイム誌、仮想通貨ビットコインが自由を救う
2018年も残すところあと僅か。 ビットコインをはじめとする仮想通貨市場は、熱気と興奮に包まれた昨年とは対照的に、価格が低迷するまま、年を越すことになりそうだが、米タイム誌は、ビットコインの実利的な利用法とその可能性への称賛で今年の最後を締めくくった。

タイム誌:ビットコインは自由を守る

2018年も残すところあと僅か。 ビットコインをはじめとする仮想通貨市場は、熱気と興奮に包まれた昨年とは対照的に、価格が低迷するまま、年を越すことになりそうかもしれないが、米国の主要メディアTime (以下、タイム誌と表記)は、ビットコインの実利的な利用法とその可能性への称賛で今年の最後を締めくくった様だ

抑圧されている40億人とすべての世界の人々の未来のために、ビットコインができること

仮想通貨に対して、必ずしも好意的な立場をとってこなかったタイム誌だが、12月28日に掲載された、「ビットコインは、なぜ自由のために重要なのか」(”Why Bitcoin Matters for Freedom”)と題された、Human Rights Foundation (人権財団)の最高戦略責任者Alex Gladstein氏からの寄稿記事 は、注目を浴びている。

Gladstein氏は、まず、独裁政権の極度の金融コントロールと、100万%を超えるハイパーインフレに苦しむベネズエラを例に挙げている。2014年来、ベネズエラから退避した国民の数は300万人、一日に5500人が国を去っているといわれ、国連によると、シリアに相当する難民危機の状況にあるという。

しかし、そのような追い詰められた状況の中でこそ、革新的技術が本領を発揮するのだとGladstein氏は述べ、絶望的な状況を回避するためにベネズエラの人々が、ビットコインを積極的に受け入れている現状について説明している。

同氏は、仮想通貨業界とブロックチェーン業界における、憶測や詐欺、そして人々の強欲さが、サトシ ナカモトの発明=ビットコインの真の意義、つまり自由への可能性を覆い隠してきたと指摘しながら、特に独裁政権の下では、検閲に抵抗性を持つ価値交換手段として、貴重な金融ツールとなり得ると述べている。

同時に、ビットコインが危機回避の「逃し弁」となるのは、ベネズエラにとどまらないとして、発行上限を持つビットコインに対し、政府による大量発行により法定通貨が無価値同然となったジンバブエの例を挙げている。また、政府による監視と管理の束縛からも、自由度が高いとして、難民キャンプでも、インターネットへの接続が可能である限り、身分を証明することなく、ビットコインの受け取りが可能である事実を挙げた。

さらに、Gladstein氏は、事実上匿名であり、政府の監視なしに使用することができるお金は、「言論の自由を発揮するための最良の方法の1つ」ではあるものの、同時に、AlipayやWePayにより人々の金融動向を監視可能な中国の例や、国をあげてキャッシュレス化を推進しているスェーデンなど、政府や企業が世界の人々をキャッシュレスの世界へと駆り立てている現在の状況に危機感を募らせているようだ。

しかし、既にハイパーインフレが起こっている国々で現金の維持は現実的ではないという問題もあるため、「未来の世代のために、P2Pという現金の特性を維持することができる電子マネーを探求することが不可欠だ」と述べている。 そして、ビットコインは、ジョージ・オーウェルが小説「1984年」で描いた全体主義社会的未来を「回避するため保険」であると表現している。

なお、Gladstein氏は、ビットコインは未だ新しい技術であり、利用の簡便さやスピード、またはプライバシーの面では、まだ多くの課題が残されているとしながらも、今週、500BTC(180万ドル≒1億9850万円)の容量を超える記録を出せた、Lightning Networkのスケーリング問題に関する進展を例にとり、これからビットコインが広く一般に普及していく可能性に期待を寄せるとともに、その重要性について次のように結んでいる。

使いやすいウォレットや仮想通貨取引所の増加、そしてビットコインのより良い教材を開発するために時間と資源を投資するならば、自国の政府を信頼できない人々、また銀行システムへアクセスできない40億の人々の現状に真の変化をもたらす可能性があるだろう。

と、Gladstein氏はビットコインに期待感を抱いている。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

モルガン・スタンレーに11億円相当の罰金|マネーロンダリング問題を巡る伝統金融界と仮想通貨の現実
ロイター通信は木曜日、モルガン・スタンレーが米国の自主規制機関の金融取引業規制機構FINRAにより、マネーロンダリング違反の理由で、約11億円の罰金を課したと報じた。11月だけで、三つの巨大バンクが同問題で法的捜査などを受けている。仮想通貨界では規制者のスタンスが偏っていると指摘。
BCCCとJCBAが相互連携協定を締結|仮想通貨及びブロックチェーン技術の普及推進を目指す
ブロックチェーン推進協会と日本仮想通貨ビジネス協会は27日、相互連携の締結を行った。BCCCが発行・運営、対日本円為替レートが安定的に推移する「仮想通貨ZEN」の社会実験プロジェクトも第2フェーズへ移行する。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者8,000名突破。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。
03/27 水曜日
17:25
Slash Payment、独自トークンのエアドロップ対象条件を発表
暗号資産(仮想通貨)決済サービスSlash PaaymentのエコシステムトークンSVLについて、エアドロップの参加条件が明かされた。分散型決済エコシステムの利益が、ステーキング参加者に還元。スナップショットまでに割り当てを増やすことも可能だ。
17:00
ビットコインなど仮想通貨投資の始め方|初心者が注意すべきリスクとおすすめ戦略
ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)投資の初心者向けスタートガイドを解説。基本戦略や知識、特に注意すべきリスクやセキュリティ対策を紹介し、「何歳から始められる?」のか、取引所ごとの年齢制限一覧も提供。
16:04
KDDIのNFT市場「αU market」、アニモカブランズとの連携開始
KDDIが展開する「αU market」で、『PHANTOM GALAXIES』の限定版NFT販売を開始。アニモカブランズが支援するブロックチェーンゲームとの連携施策の第一弾。暗号資産(仮想通貨)ウォレット「αU wallet」を接続して購入できる。
14:23
21Shares「半減期前のビットコインは、過去の歴史とは異なるダイナミクスを経験している」
スイスを拠点にする資産運用企業21Sharesは、仮想通貨ビットコインの半減期が市場に及ぼす影響について分析したレポートを発表。ビットコインは現在、過去3回の半減期とは、「異なる市場ダイナミクスを経験している」と指摘した。
12:23
ビットコイン7万ドル台で堅調推移、コインベース・プレミアムは強気から中立に
暗号資産(仮想通貨)市場では、半減期前のビットコインは過去最高値に迫る7万ドル台まで反発して堅調推移を辿る。米国の機関投資家動向を示すコインベース・プレミアムは強気から中立に転じた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
重要指標
一覧
新着指標
一覧