CoinPostで今最も読まれています

クウェート国立銀行、同国初のリップルネット加入機関に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

クウェート国立銀行がリップルネットに加入
12月28日、クウェートの国立銀行NBKが新たにリップルネットに参加し、新たな送金ソリューションNBK Direct Remitを発表した。新発表のソリューションはまずヨルダンへの国際送金で試用される。
進むリップルネットの広がり
リップルネットの加盟企業数は、9月には100社程度であったものの、現時点で200社を突破している。xRapidの採用率は未だ低いが、仮想通貨XRPのコミュニティ内での評価は着実に高まってきていると言える。

クウェート国立銀行、リップルネットの利用を発表

12月28日に、クウェート国立銀行(National Bank of Kuwait:以下、NBK)がリップルネットのブロックチェーンソリューションを使用し、国際送金の効率化を進めていくことを発表した。

NBKは、クウェート国内で最大級の金融機関であり、商業銀行分野において大きなシェアを誇っている。その海外拠点も隣国のサウジアラビア、イラク、アラブ首長国連邦、ヨルダンを始め、中国、イギリス、フランス、アメリカ、シンガポールなど世界的な進出を果たしている。

クウェート内でも、リップルネットに参加する金融機関は極めて先駆的であり、そのリアルタイムでの国際送金システムはNBK Direct Remitと称されることが公式サイトにより明らかになっている。

そのシステムはまず試験的にヨルダンとの国際送金でのみ適用され、今後、その対応国は増えていくとされた。つまり、最初は1カ国のみの対応ではあるものの、最終的には、より円滑で安価な国際送金を週7日24時間ノンストップで、複数国が対象として実現していく方針が明らかとなっている。

一般的な送金コストとNBK銀行の新サービス「NBK Direct Remit」とのコストを比較すると以下の通りとなる。

NBK Direct Remitを使用したクウェートからヨルダンへの送金手数料

・NBKのヨルダン支店への送金:1KWD=約363円

・ヨルダンの他銀行への送金:5KWD=約1817円

このように、クウェートからヨルダンの同銀行支店への送金手数料はわずか約363円であり、2000KWD(約72万円)という最大送金額が設定されているとはいえ、比較的低い手数料だと言える。

そして、今後この送金手数料と同等の水準で、他国にも送金が可能になれば、NBKを利用する顧客の利便性は飛躍的に高まるのではないかと期待がされている。

リップル社の顧客対応部門の部長を務めるMarcus Treacher氏は、今回のNBKの取り組みに対し、以下のように述べた。

NBKは、この地域において重要なパートナーであり、彼らが顧客のためにブロックチェーン技術を使用し、リアルタイム決済の採用を試みていることに喜びを感じている。

私たちは今後、さらなるリップルネット上のパートナーとNBKを繋げていくことで、彼らの顧客が世界中のどこにでも、より迅速で安価な決済を行えるように取り組んでいく次第である。

進むリップルネットの拡大

リップル社によるとリップルネットへの加入企業数は、11月時点で200社を超えており、以下のような主要銀行が名を連ねている。

  • 三井住友信託銀行
  • SBIホールディングス
  • 三菱UFJフィナンシャル・グループ
  • みずほフィナンシャル・グループ
  • サンタンデール銀行(スペイン)
  • バークレイズ(イギリス)
  • クレディ・アグリコル(フランス)
  • ウェストパック銀行(オーストラリア)
  • サイアム商業銀行(タイ)
  • AKBANK(トルコ)

リップルネットの加入企業数は今年9月時点で100社とされていたが、ここ数ヶ月でその加入企業数は200社を超え、倍以上に数を増やしている。

特に、中東地域での関心の高まりは特筆すべきものであり、リップル社はドバイ支社を設立する計画も公表している。

今後さらにリップルネットに加入していく企業が増え、世界中に提携金融機関が確立されていく事で、リップルネットを使用したより効率的な国際送金が実現することが期待されている。

その一方で仮想通貨XRPに関しては、先日xCurrentを採用した韓国のCoinone社が「同国では仮想通貨XRPを基盤として送金を行うxRapidを法律的な観点から使用することができない」と主張。

また、実際にxRapidを採用している企業は、xCurrentに比べると少ないのが現実で、仮想通貨XRPを使用した送金ソリューションのxRapidの本格的な採用は短期的には難しいと言わざるを得ない。

しかしそのような中でも、先日発表された仮想通貨Binanceでの基盤通貨としての採用、先月15日以降から仮想通貨時価総額ランキングにおいて2位の座を最も長く維持している点など、コミュニティからの評価は着実に上がってきていると言えるだろう。

▶️本日の速報をチェック
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者9,000名突破。

CoinPostの関連記事

仮想通貨市場全面高 ビットコインと株式の高い連動性を指摘・クウェート国営銀行がリップルネットに加入|仮想通貨モーニングレポート
ビットコインは29日、日本時間午前0時30分ごろ約2万9千円幅の急騰、bitFlyer上で44万円を上回った。ビットコイン急騰に影響され、アルトコインも全面高に、24時間比でも主要通貨が再度プラスへ転じた。重要ニュースもリストアップ。
世界最大手国際決済ビザ、リップルネット加入の英グローバル決済会社Earthportを約278億円で買収
米クレジットカード大手のビザ社が英国に拠点を置くグローバル決済会社、Earthport PLCを277億7742万円の評価額で買収する事を発表した。特筆すべきはEarthportが2014年12月に米リップル社と提携を表明しており、分散台帳技術を一部決済に利用している点である。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/08 水曜日
20:31
日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」、先着順の読者限定割引コードを配布開始
国内最大手暗号資産(仮想通貨)メディアCoinPostが企画・運営するWeb3カンファレンス「WebX2024」。先着順の読者限定割引コードを配布開始しました。
15:06
EVM互換のZKロールアップとして関心を集める「Zircuit(ザーキット)」とは
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム財団からL2研究助成金を獲得し、大手VCのPantera Capitalなどから出資を受ける「Zircuit(ザーキット)」について解説。ステーキングプロトコルは約2ヶ月で30億ドル以上を集めた。
14:35
懸念強まる仮想通貨業界へのSEC執行範囲、民主党と共和党議員が激論交わす
米国下院金融サービス委員会は、SECの暗号資産(仮想通貨)を念頭にした執行活動に関する公聴会を開催。民主党と共和党議員のスタンスの違いが鮮明となった。
12:50
FTXが再建計画書提出、すべてのユーザーに100%以上弁済の見込み
破綻した仮想通貨取引所FTXは、米破産裁判所に再編計画の修正版を提出した。すべての債権者が請求額の100%を受け取れるとしている。
11:25
米金融大手サスケハナ、1500億円相当のGBTCを保有
米大手投資・トレーディング会社サスケハナが約10億ドル相当の仮想通貨ビットコイン現物ETF「GBTC」を保有していることが確認された。
10:40
イーサリアムは穏やかなインフレ傾向に ETH焼却量減少で
仮想通貨イーサリアムは、主に取引手数料の低下により、焼却されるETHの量が大幅に減少している。DencunアップグレードやL2の活発化が背景にある。
09:30
「BTC相場は回復に転じた可能性」SCB銀が分析
「仮想通貨ビットコインの相場は回復に転じた可能性がある」とスタンダードチャータード銀行が分析。米大統領選の影響や今後の価格も分析している。
08:10
トレーダーに利回り提供へ、BybitがUSDeを取引担保に採用 
ENAトークン一時急騰 仮想通貨(暗号資産)取引所Bybitは7日、新しいステーブルコイン「USDe」をデリバティブ取引の担保資産に追加すると発表した。トレーダーに利回りを提供…
07:25
「仮想通貨市場には詐欺や問題が多い」ゲンスラー委員長
米SECのゲンスラー委員長は、仮想通貨の投資家保護の必要性を改めて強調。一方、イーサリアムの証券性については明言しなかった。
06:45
ワールドコイン過去一週間で35%上昇、その背景は
OpenAIのライバルであるGoogleは、5月15日に大規模な開発者カンファレンス「Google I/O」を開催する予定だがこれに先駆けChatGPTの検索エンジンを発表する観測だ。
06:10
米ビットコイン現物ETFに330億円純流入、2日連続プラスに
米ビットコインETFに回復の兆し。米月曜日、すべての仮想通貨ビットコイン現物ETFはプラスの資金流入を記録した。
05/07 火曜日
17:54
米決済大手Visa「ステーブルコイン取引高の約9割はbotによるもの」
決済大手Visaは、仮想通貨ステーブルコインについての記事を発表。ステーブルコイン取引活動の90%はボットなどによるものだと分析している。
14:32
米SEC、Invescoの「イーサリアム現物ETF」の可否判断を最終期日まで再延期
米国証券取引委員会は、InvescoとGalaxy Digitalが共同で申請した イーサリアム現物ETFの可否判断をさらに延期すると発表。次回の期限は7月5日で、これが最終期限となる。
14:22
米マラソンデジタル、ケニア政府とビットコインマイニングで協議
米上場ビットコインマイニング企業マラソン・デジタルは、ケニア政府と、仮想通貨政策やデーターセンター開発などで話し合っていると述べた。
12:30
前週末にかけてビットコイン大幅反発、ETFフローに好転の兆し
暗号資産(仮想通貨)相場は前週末にかけてビットコインが大幅反発し、暴落していたアルトコイン値を持ち直した。グレースケールGBTCへの資金流入など、ビットコイン(BTC)現物ETFのフローにも好転の兆しが見られる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア