はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

『仮想通貨の本質は抵抗権にある』ビットコイン高騰理由をみずほ銀行のエコノミストが考察

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の本質は抵抗権にある
みずほ銀行のエコノミストがテレビ東京の経済番組で、ビットコインが5,000ドルまで急回復した理由について、米政権の信認低下や金本位制の事例から独自の考察を述べた。

仮想通貨の本質は抵抗権

みずほ銀行のエコノミストの北野一氏は、テレビ東京の経済番組「モーニングサテライト」にて、ビットコインが5,000ドルまで急回復した理由について、独自の考察を述べた。

「こじつけになるかもしれないが、ビットコインの高騰は、FRB(米連邦準備制度理事会)の信頼が揺らいでいたことが背景にある可能性もある。」

北野氏がこのように指摘する背景は、トランプ大統領による「0.5%の利下げ要求」や、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が、FRBの独立性について13日に懸念を表明したことも挙げられる。こうした中のビットコインの急騰は、「何か意味があるのではないか?」と勘ぐっているという。

続けて同氏は、以下のように述べた。

ビットコインの特徴として、「送金の利便性」が良く挙げられるが、”抵抗権”の観点にも注目したい。

国家主体の法定通貨ではなく、世界中の多くの人に非中央集権的に支えられている仮想通貨ビットコイン。その特徴こそが、自分たちの生命や財産権が守ってくれるのではないかというのが、ビットコインに込められた意味だと考えている。

元来、1700年代に始まった「金本位制」も、”国家への抵抗権”を反映してきた歴史がある。国家や政権など、権力の源泉にあるのは「国民の信託」だ。

すなわち、王や政権が民を裏切るのであれば、抵抗権を行使する事ができれば、トップを変えることができる。抵抗権があれば過度なインフレにならないと言い換えることもできる。

金本位制度が始まり、1753年〜1953年まで金利3〜6%で安定していた。金本位にしても中央銀行の独立性にしても、背景にあるのは抵抗権だ。そういった意味で、ビットコインには、本質的に「抵抗権」が含有されるという点は注目に値する。

金本位制とは

金を通貨価値の基準とする制度のこと。

有限資源で希少価値の高い「金(Gold)」を本位通貨として、不換紙幣(兌換紙幣)における価値の安定を図るものであり、すなわち「貨幣を金と同等の価値」に置くもの。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

仮想通貨の本質とは

ビットコインは、2008年に発生した米国発のリーマン・ショックで歴史的な大暴落に陥った伝統金融市場ならびに、中央銀行が中央集権的に管理する米ドルなど法定通貨の”アンチテーゼ”として誕生した経緯がある。

北野氏はこの点を踏まえ、「もしかしたら米トランプ政権による政情不安が、仮想通貨市場にも何かしたら影響を及ぼしている可能性もある。」と考察したものと考えられる。

昨年10月〜年末年始には、FRBの金利の上昇と金融引き締めを機に世界の株式市場が動揺を見せ大暴落した伝統金融市場だったが、4月現在では、米連邦準備制度理事会(FRB)のハト派転向(利上げ終了の思惑)など長期金利低下の影響を受け、株高のリスクオンに傾倒しつつある。

FRBによる政策金利の上昇は、預金金利の上昇に伴う株売りや企業の資金調達コストに悪影響をもたらすからだ。米国の10年金利など景気を表す「長期金利」は、経済の体温計と形容されることもしばしばである。

一方リスクオフ相場では、避難通貨としてゴールドの価値が上昇しやすい。

世界経済の地政学リスクは、為替や株式市場への直接的な影響だけではなく、個人投資家の余力や仮想通貨市場のセンチメントにも間接的に影響していることから、ビットコインが急騰・急落した際には、米政権など各国の動向および最新の金利情勢といった背景を探ってみることで、別の側面が見えてくる可能性は十分にあると言える。

関連情報:テレビ東京「モーニングサテライト

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/26 土曜日
13:20
米ナスダック、SECの仮想通貨規制緩和を歓迎も有価証券分類の明確化求める
米ナスダックがSECに対し、仮想通貨が「実質的に株式」である場合は同等の規制を適用すべきとのコメントレターを提出した。
11:40
世界初のXRP現物ETF、ブラジルで先行取引開始 米国承認前に実現
ブラジル証券取引所B3で世界初のXRP現物ETF「XRPH11」の取引が4月25日に開始。Hashdexが運用する本ファンドはナスダックのXRP指数に連動する。
11:25
スイス中銀総裁がビットコイン準備金提案に反対表明、国民投票イニシアチブの行方は
スイス国立銀行総裁が、ビットコインは準備金として不適合だとの見解を示した。一方で国民投票を目指す「ビットコイン・イニシアチブ」は署名活動を継続中だ。
11:15
オソフ上院議員が批判 トランプ大統領のミームコイン晩餐会は「弾劾されるべき違反」
ジョージア州代表のオソフ上院議員がトランプ大統領のTRUMPコイン保有者向け晩餐会を「弾劾に値する犯罪」と批判。上位220名の保有者を招待する計画に対し、民主党議員からは利益相反の懸念が高まり、SECへの調査要請も行われている。
10:45
「1000万BTC保有でも問題なし」─アモウズ氏、ストラテジー社のビットコイン寡占懸念を一蹴
サイフェディアン・アモウズ氏が、企業によるビットコイン寡占リスクについて見解を示した。トランプ関税政策を批判し、ビットコインによる米国債務問題の解決策についても言及している。
10:15
世界経済の不確実性はビットコインにとって追い風=ブラックロック幹部
ブラックロックの幹部が世界経済の不確実性がビットコインの価値上昇につながると指摘。フィンクCEOは先月、米国の債務管理失敗によりドルの準備通貨地位がビットコインに奪われる可能性を警告。市場の地政学的分断が進む中、低相関資産としてのビットコインの役割が注目される。
08:40
ブラックロックのビットコインETF、BTC総供給量の2.8%を保有
世界最大の資産運用会社ブラックロックのビットコインETF(IBIT)がBTCの総供給量の2.8%を保有。58万2000BTCに到達し、今週単日で6.4億ドルの資金流入を記録した。
08:02
リップル社のトップ「現時点でIPOの必要はない」
リップル社のプレジデントは、同社がIPOを行う計画は現在はないと語った。財務は健全な状態にあるとし、買収などを行なって事業を成長させることに集中すると話している。
07:55
2026年までに世界の企業が300万BTC保有を予測 ビットコイン・マガジンCEO
ビットコイン・マガジンのベイリーCEOが上場企業によるビットコイン保有が急増すると予測。現在の70万BTCから2026年末には200万〜300万BTCに拡大の可能性。
07:25
ドラゴンチェーン(DRGN )価格が2倍以上急騰、米SECの訴訟取り下げを受け
米SECとドラゴンチェーンが4月24日、新政権下の「政策的観点」を理由に2022年から続く未登録証券訴訟の取り下げを共同申請した。
06:40
米SEC新委員長初参加の円卓会議、仮想通貨業界に「大きな恩恵」期待──前任ゲンスラー氏の厳格路線を批判
米SEC新委員長アトキンス氏が就任4日目の円卓会議で仮想通貨からの「大きな恩恵」を期待すると発言。バイデン政権下の厳格路線を批判し、「目的に合った合理的な規制枠組み」確立を目指す。
06:10
前週比65%以上高騰、仮想通貨SUI(スイ)がビットコインやイーサリアムを大幅アウトパフォーム その背景は?
仮想通貨Suiが週間66%高騰し主要銘柄を上回る急成長。グレースケールSUIトラスト設立やxPortalマスターカード提携がけん引。TVLは40%増、DEX取引量は177%増と実需も拡大中。「次のソラナ」との期待も。
04/25 金曜日
21:03
コインチェック、PEPEなど4銘柄を新規取扱いへ
仮想通貨取引所コインチェックは5月13日、PEPE・MASK・MANA・GRTの取り扱いを開始する。取引所の板取引銘柄は25へ拡大し、販売所・つみたて・貸暗号資産など全サービスで対応。
13:44
取引所のビットコイン残高が過去6年の最低水準に、企業購入加速も懐疑的な見方浮上
フィデリティの報告によると、取引所のビットコイン供給量が2018年以来最低の約260万BTCに減少した。上場企業による大量購入が背景にあり、この傾向は今後加速するとフィデリティは予測している。
11:30
ステーブルコイン市場、2030年まで最大500兆円規模へ シティが成長シナリオを予測
シティグループが、ステーブルコイン市場は2030年までに最大3.7兆ドル規模に成長すると予測した。また、そのうち米ドル建てコインが90%のシェアを維持すると見ている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧