CoinPostで今最も読まれています

シンガポール当局「仮想通貨のハブとなる」 規制方針を来月までに発表へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「仮想通貨のハブにする」

シンガポール金融管理局(MAS)は19日、8月中に暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンに対する方針を明確化する姿勢を表明した。

MAS(Monetary Authority of Singapore)はシンガポールの中央銀行に相当する金融機関。MASのディレクターであるRavi Menon氏が今週19日の演説にて、「シンガポールをデジタルアセットのハブにする」為の構想を今後明らかにすると発言した。

Menon氏は世界経済を悩ませるインフレや直近の仮想通貨情勢について言及。投資企業やプロジェクトなどが相次いで債務不履行や財政難を宣言する中、渦中にあった「シンガポールに拠点を置く」企業は同局の管轄外であり、仮想通貨投資は改めてリスクが高いと述べた。

Menon氏はテラフォームラボやLFGはライセンス未取得および規制の管轄外だったとコメント。また、ライセンスも申請していなかったと説明した。

関連:テラUSD(UST)のディペッグ騒動 Terraform Labs社や取引所の対応まとめ

また、Three Arrow Capital(3AC)もシンガポールの規制管轄外で、破産騒動の発覚前にシンガポールでのファンド運営を停止していたと明言した。

他にも、出金停止中のVauldはシンガポール当局からライセンスを取得していなかったという。

関連:「市場に漂う清算リスクの暗雲」、仮想通貨企業の債務問題・救済策まとめ

仮想通貨の規制方針

その反面、Menon氏はMASを含む各国の金融当局は現在、仮想通貨プラットフォームの資金洗浄対策(AML)とテロ資金供給対策(CFT)に焦点を置くあまり、投資家保護や市場操縦の規律、ステーブルコイン規制まで管理が行き届いていないと指摘。

さらに、シンガポールの規制方針をより明確にするため、今後数ヶ月間で政策提案に関するコメントを募集する点と、来月までに仮想通貨などに特化したセミナーを開催するとコメント。

同国の仮想通貨やステーブルコイン、ブロックチェーンやトークン化、スマートコントラクトの投じるリスクと機会、メリットとデメリットに対する見解を語る機会を設けるとした。

仮想通貨ハブとしての評判

シンガポールはアラブ首長国連邦(UAE)のドバイと並び、世界でも仮想通貨規制が先進的である点で定評がある。

2020年に大手会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が公開した仮想通貨課税に関するレポートでは、TOP5にランクイン(日本は14位)していた。

関連:各国の仮想通貨税制とその問題点=PwCレポート

また、暗号資産やブロックチェーン、NFT(非代替性トークン)などを総じたWeb3戦略に力を入れている自民党議員らも「シンガポールや中東」などへの人材流出が深刻化していると指摘。国内でのイノベーションを阻害する税制を改正すべきとの意見も国会で挙げられている。

関連:「人材流出が著しい」NFT特別担当の平将明議員、ガバナンストークンへの課税の見直しを要望

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/16 水曜日
08:00
XRPやアバランチ含む複合型ETFを申請、米グレースケール
ETFの申請対象となるのは、「Digital Large Cap Fund」と呼ばれる5.24億ドル(780億円)規模の仮想通貨バスケット型投資信託。ビットコインが約75%、イーサリアムが約19%を占め、残りをソラナ、XRP、アバランチで構成している。
07:15
中国、約125兆円を追加調達の可能性
中国は特別国債を発行して、今後3年間で約125兆円を追加調達する可能性があることがわかった。仮想通貨の投資家やアナリストも中国の動向に注目している。
07:00
リップル、独自ステーブルコイン「RLUSD」の上場取引所を発表
米ブロックチェーン企業リップルは、独自の米ドルステーブルコイン「RLUSD」の立ち上げに先立ち、提携取引所とマーケットメーカーを発表した
06:25
米テスラ、2年ぶりにビットコインを移動 1000億円以上
イーロン・マスク氏率いる米テスラは、2年ぶりに仮想通貨ビットコインを大量に移動したことが確認された。
06:05
米国初のライトコイン現物ETF、Canary CapitalがSECへ申請
オーストラリアの暗号資産(仮想通貨)投資企業Canary Capitalは15日、ライトコインの現物ETFの申請書を米証券取引委員会に提出した。
10/15 火曜日
17:00
米大統領候補ハリス氏が暗号資産規制に言及 枠組みの支持と投資家保護を明言
米民主党大統領候補ハリス氏が仮想通貨投資家保護を表明。黒人男性有権者の支持獲得を狙う政策の一環として提唱された。
16:30
メタプラネット、10億円のビットコイン追加購入
本日ストップ高を付けたメタプラネットは、10億円分のビットコインを買い増し、保有量855 BTCに達したことを発表した。米国ETFへの資金流入や大統領選などの影響でビットコイン価格が上昇している。
16:01
米ビットコインETFに5億ドル超の資金流入 、6月以来の高水準
米国ビットコイン現物ETFに6月以来最大となる、5.5億ドルの純流入額を記録した。2024年第1四半期の平均ペースに迫る勢い。フィデリティがけん引した。
15:44
テザー社、コモディティ取引と伝統型金融に進出検討 新たな融資サービス構想も
ステーブルコインUSDT提供元テザー社が、コモディティ取引と伝統型金融分野への事業拡大を模索。新たな融資サービスの可能性も。
15:36
米国選挙情勢の政治的変化により、仮想通貨投資商品に600億円超の資金流入=コインシェアーズ
大手資産運用会社コインシェアーズは、最新週次レポートで、仮想通貨投資商品への流入が先週、608億円に急増したと報告。金融政策の見通しよりも、投資家が米国選挙の影響をより強く受けている可能性が高いと指摘した。
13:17
イーサリアムのステーキング要件緩和とバリデータ分散化を提案 ヴィタリック氏
ヴィタリック・ブテリン氏が提案するイーサリアムのステーキング革新案を解説。最低要件を32ETHから1ETHに大幅に引き下げ、取引確定時間を12秒に短縮する「SSF」が含まれる。
12:53
ビットコイン上昇で一時66500ドルに、ポリマーケット大統領選予想のトランプ優勢も追い風か
NYダウが過去最高値を更新する中、暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコインが力強く上昇した。分散型予測市場ポリマーケットでは、大統領選予想でハリス氏をトランプ氏が逆転リードしている。
10:57
上場企業Samara、ビットコインの買い増しを計画
仮想通貨ビットコインの買い増しなどを行うために、上場企業Samaraは社債を発行して最大49億円を調達する計画であると発表。同社のビットコイン所有量や買い増しの目標数量も明らかになっている。
10:37
BTC価格データ、グーグル検索で表示されない現象が発生
グーグル検索のプラットフォームで、ビットコインと一部の仮想通貨の価格やチャートが表示されなくなったことが関心を集めている。グーグルに理由を確認しているメディアもあるようだ。
10/14 月曜日
14:52
ヴィタリック・ブテリン、自身のウォレットに送られてきた大量のミームコインを売却
イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が再びミームコインを大量売却。慈善団体への寄付が予想されている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア