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ソラナの大手NFT市場「Magic Eden」とは|主要機能やMagic DAOの取り組みについて解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ソラナNFT市場トップシェア

ソラナ基盤の主要NFT市場「Magic Eden(マジックエデン)」は、過去30日の取引量が約100億円(7,653万ドル)に達しており、イーサリアムのトップNFT市場「OpenSea」に次ぐ規模を誇ります(22年7月21日時点、DappRader参照)。

プロジェクトは、オーストラリア出身のJack Lu CEOとSidney Zhang CTOを中心に4人の共同設立者が立ち上げました。暗号資産取引所FTX(グローバル版)で働いていたJack氏がソラナ(SOL)の急成長を目の当たりにし、メタ社のAI研究グループで勤務していたSidney氏を誘い入れたのがきっかけだどうです。

Magic Edenは2021年9月17日のローンチ初日から5万ドルを売上げ、初月の終わりには2人共フルタイムの仕事を辞めてフルコミットすることを決めたそうです。現在、チームは世界中に分散しており、100名を超える規模。その評価額は22年6月時点に約2,200億円(16億ドル)に拡大しています。

関連:ソラナ基盤NFT電子市場「Magic Eden」、新たに177億円調達

Magic Edenはユーザーエクスペリエンスと、NFTクリエイターの技術的な参入障壁を下げることに重きを置き、市場の大きな課題を克服することで買い手と売り手の両方のユーザーからの支持を集めました。

この記事では、Magic Edenの機能やサービス、Magic DAO(分散型自律組織)の取り組みについてご案内します。

目次
  1. 基本概要
  2. 特徴
    1.コミュニティ・ファーストの開発体制
    2.NFTローンチパッド
    3.Okay Bearsのヒット
  3. 手数料
  4. 使い方
  5. Magic DAOとは?
  6. Eden Gamesの強化

基本概要

Magic Eden(マジックエデン)は、ソラナ(SOL)ネットワーク上に構築されたNFT(非代替性トークン)マーケットプレイスです。

直感的に利用でき、検索性に優れたユーザーエクスペリエンス(UX)と、非開発者にも優しいNFTコレクションの発行プラットフォーム「NFTローンチパッド」の人気により、Magic EdenはソラナNFTエコシステムで最も多くのユーザーを獲得しています。

同社の公表データによると、月間ユニークユーザーセッション数は2,000万人以上、デイリーウォレット接続数は10万件以上に上ります。22年7月時点に7,000以上のコレクションが掲載されています。

ユーザーは取引手数料2%でNFTを売買でき、クリエイターにとっては独自のNFTコレクションを出品手数料ゼロで発行できます。

NFTローンチパッドではスマートコントラクトの知識がなくとも簡単にNFTコレクションを立ち上げることができ、アート設計からコミュニティ管理までトータルサポートを受けられます。これまで250以上のNFTプロジェクトがここで立ち上がりました。

2021年9月の設立から1年足らずの間にMagic Edenはソラナ NFT市場の日次取引量の95%以上を占め、二次流通の累計取引高だけで約2,500億円(18億ドル)を超えています。

また、最新の動きとしては、2022年8月末に「OkayBears」専用のNFTマーケットプレイス「ザ・ベアマーケット」をローンチしました。

関連:「Okay Bears」、米ライセンス企業と提携し小売領域に進出へ

特徴

コミュニティ・ファーストの開発体制

Magic Edenは「コミュニティ・ファースト」をポリシーとしており、ユーザーニーズのヒアリングからレスポンスまでの早さが特徴です。

22年初めに立ち上げたMagic DAO(分散型自律組織)では、メンバーへの最初の依頼として機能の改善提案を募集しました。当時の多くのNFT市場はWebサービスとして使いにくい部分も多くありましたが、Magic Edenはユーザーから直接ヒアリングすることでニーズをくみ取り、ユーザビリティに長けた機能が多数盛り込まれています。

例えば、好みに合ったNFTを検索する際に利用するフィルタリングシステムには「属性フィルタ(Attributes Filter)」があります。Magic Edenの属性フィルターでは、主にPFP(プロフィール画像)系NFTコレクションが使用する、背景、服装、イヤリング、目などの識別子を使って検索できます。

22年3月には外部サイト(howrare.isやmoonrank)と連携することで、NFTの個別の売買画面で「レアリティ・ランク」を表示しました。バイヤーにとって気に入ったNFTの購入を、より迅速に判断しやすくなっています。

4月には、フロアプライスのNFTを買い占める「Sweep(一掃)」機能が導入。投資価値を期待するNFTコレクションのうち、最低価格帯の商品をワンタッチで買い占めることができます。同時期に、出品している最大5つのNFTの販売価格を一度に変更する機能も搭載。フロアプライスが急騰している状況で、即座に対応しやすくなっています。

6月には、NFTコレクションのフロアプライス・チャートを表示可能にしています。現在、各コレクションの「Analytics(分析)」からは、ユニークホルダー数、トップホルダーの属性、分布状況、取引履歴のグラフ表示を確認できます。これらの項目は主にクジラ(大口)の動向を掴むのに有効で、主に投資活動からコレクションの将来性を図る指標の一つです。

NFTローンチパッド

Magic Edenは、NFTのワンストップ発行プラットフォーム「Launchpad(ローンチパッド)」を備えています。21年12月のリリース以来、使い勝手の良さから多くのクリエイターに支持を集め、22年6月までに250以上のコレクションがリリースされています。新規NFTのリリースはユーザーの呼び水となるなど、好循環の起点となっています。

Magic Edenでは、クリエイターにスマートコントラクトに関する知識や開発経験を必要とさせず、簡単にNFTコレクションを作成できます。以前はスマートコントラクト開発者を雇って自前のミント(発行)サイトを構築する必要がありましたが、Magic Edenはこれを不要にすることで供給者サイドの間口を拡げることに成功しました。

NFTローンチパッドを利用できるのは、運営による品質検査を通過したプロジェクトに限られます。その分、Magic Edenが発行アドバイスやインフルエンサー・ネットワークへコネクション、コミュニティ管理を含むマーケティング面でサポートします。しかし、最近ではディスコードサーバーやロードマップを持たない「Degentown」のミントを宣伝したことでコミュニティから反発されているところです。

NFTローンチパッドで一次販売が完了すると、すぐに二次流通市場に移行できるので、ユーザーにとっても模造品を掴まされるリスクを無くせる利点があります。

幅広いユーザー層にリーチしたいクリエイターからの上場申請は後を絶たず、設立以来、NFTローンチパッドの一時販売額は累計1,000万ドル以上に上ります(22年6月時点)。

NFTローンチパッドが人気を集めるようになると、その予定そのものへの注目度も高まりました。ユーザーにとってNFTコレクションを事前に把握できる「Drop Currender」は特に注目度が高いページです。

6月上旬にNFTローンチパッドでデビューしたアニメ系NFTコレクション「Suteki」の創設者であるDallas氏は、Magic Edenが「誰もがソラナNFTプロジェクトを調べに行く場所になっていると語っています。

Okay Bearsのヒット

「Okay Bears」は、1万点のクマの画像で構成されるPFP(プロフィール画像)NFTコレクションで、Magic EdenのNFTローンチパッドの出身プロジェクトです。

22年4月27日に1.5 SOL(当時2万円)の初期価格で販売されました。5月20日時点には、フロアプライス(底値)が220 SOL(約150万円)まで100倍に高騰するなど、ソラナ上で最も存在感のあるブランドの一つとなっています。

業界大手マーケットプレイスOpenSeaが4月にソラナのサポートを追加していたこともあって、Okay Bearsはイーサリアム市場でも関心も集めました。週間取引額で人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」を抑えて3位にランクするなど、Okay BearsはソラナのNFTコレクションが注目を集めるきっかけとなりました。

関連:ソラナ系NFT市場「Magic Eden」、利用者数が最大手OpenSeaに迫る

手数料

Magic Edenはソラナ(Solana)ブロックチェーン上で構築されているため、5万TPS(秒間取引処数)と想定される高速なユーザーエクスペリエンスで使用できます。決済通貨にはソラナ(SOL)トークンを採用しており、ネットワーク手数料(ガス代)もイーサリアム(ETH)と比べて安価に抑えられます。

Magic Edenの取引手数料は2%と、競合であるOpenSeaの2.5%より安く設定されていることも特徴的です。

なお、Magic Edenの取引手数料は一律ですが、NFTコレクションの発行者に還元されるロイヤリティ手数料はまちまちです。以下のNFTは5.5%となっていますが、OpenSeaと同様にロイヤリティ手数料は任意で設定されるため、それぞれ購入前に確認する必要があります。

出典:Magic Eden

関連:Solana Labs唯一の日本人エンジニアが語る、ソラナの魅力

使い方

Magic Edenを利用するには、Phantomなどのソラナ・ウォレットをブラウザ拡張機能としてダウンロードして、接続します。またはIOS・Androidアプリをインストールして、Magic Edenと接続します。

ウォレットにSOLを保持していれば、マーケットプレイスでいくつかボタンをクリックするだけで、NFTを購入できます。暗号資産ソラナ(SOL)は、国内取引所Liquid by FTX(FTX JAPAN)で購入できます。

Magic EdenはPhantomと提携しており、特にスマホアプリからの利用が便利になっています。ウェブブラウザーからMagic Edenにアクセスせずとも出品でき、Phantom上で所有するNFTの価格を設定したり、出品したNFTの入札を確認したり、取引が成立すればPhantom上でプッシュ通知を受け取ることもできます。

関連:NFT電子市場「Magic Eden」、Phantomウォレットと連携

Phantomウォレットのインストール方法(動画)はこちら

Magic DAOとは?

出典:Magic Eden

22年2月、Magic DAOは、ユーザーのサービスの初回利用日に基づいて、約30,000枚の「Magic Ticket」をエアドロップ(無料配布)しました。このチケットは、Magic Eden の公式discordに設けられた「MagicDAO」への参加証となっています。

Magic Edenは将来的に、分散化のためにMagicDAOへの運営の移管を計画しています。開発チームはトークンの計画を発表していませんが、コミュニティと協力してより強力なソラナNFTエコシステムを作ることを目指しています。

我々は、トークンベースのDAOを設立していない。Magic Ticketを介してMagicDAOへのNFTゲートアクセスを作成しており、これをよりコミュニティと緊密な関係にするための実験と見なしています。

リリースによると、Magic DAOはコミュニティから積極的な貢献を得て、それに報酬を還元するためのコミュニケーションツールとして機能します。

Discordでのソーシャルな貢献、DAOへのガバナンス貢献、アイデアの貢献など、Magic Edenに対する貢献に報酬が配布されます。また、運営チームは現在、提案、資金調達、そしてMagicDAOに関する情報を共有するプラットフォームの作成に取り組んでいます。

財源として、Magic DAOの設立時に手数料収益から1,000SOLが配分されました。今後、プラットフォームの二次販売のクリエイターロイヤルティと、MagicTicketの取引手数料がDAOの財務に送られます。

DAOの最初の要請として、Magic Edenに追加してほしい機能をコミュニティから集め、その中から投票を募りました。ここで吸い上げた機能や改善が、現在のプラットフォームのUI/UXに反映されています。

出典:Magic Eden

その他のMagic Ticketを保有することでアクセスできる主な機能や特典は以下の通りです。

  • キュレーション:MagicDAOの「注目コレクション」への投票権
  • アイデア、改善提案を提出できる
  • プロジェクト全体のガバナンス提案と投票権
  • 活動内容に応じた各種報酬(ポイント、エアドロップ、ホワイトリスト)  *報酬は、チケットのレベルが上がるにつれてスケールアップする場合がある。
  • NFTローンチパッドのホワイトリスト割当
  • リアルイベントへの参加券
  • 専用のAMA、及びフィードバック機会

Eden Gamesの強化

Magic Edenによると、今後の成長に向けた主軸の一つに、「ゲームを中心とした垂直戦略の構築」があります。月間40万ウォレットを超えるユニークユーザー基盤を活かし、ゲームのプロモーションを通してNFTコレクターからプレイヤーに転換させるねらいがあると言います。

22年3月にローンチした「Eden Games」は、Magic Edenマーケットプレイス上に設置されたコンテンツプラットフォームです。Magic Edenの審査をクリアしたゲーム専用のリスティングページであり、体験版プロダクトを展示したり、プロジェクトチームがアップデートやニュースをエンドユーザーに共有できるようになっています。

これらの機能は、開発サイクルが長く、投資家の注意をつなぎ留めるために魅力的なコンテンツを頻繁に提供する必要があるゲームプロジェクトのニーズに基づいて設置されました。Magic Edenのチーフエンジニアを務めるZhuojie “Rex” Zhou氏は「ゲームクリエイターを巻き込み、SDKやその他のツールを提供することで、簡単に独自のマーケットプレイスを構築できるようにしたい」と述べています。

ユーザーにとって「Eden Games」はゲーム発見プラットフォームとして機能しており、22年6月時点に43万人以上の月間アクティブユーザーを集めています。22年6月末時点までに、35以上のゲームがローンチされています。

NFTの要素を持つゲームが増える中、ソラナ(SOL)の低料金と高速性能はゲームのユースケースに適しています。7月にMagic Edenは、独自のWeb3ゲーム投資部門「Magic Ventures」の設立と、ブロックチェーンやWeb3ゲーミング、そしてメタバース関連のプロジェクトに投資していく方針を発表しました。将来性の高いゲームやゲームインフラやブラットフォームを支援することで、Web3ゲーム領域の覇権を図る目論みです。

関連:ソラナ(SOL)基盤のNFT取引所Magic Eden、Web3ゲーム投資部門を発足

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