独自の新通貨cbETH
大手暗号資産(仮想通貨)コインベースは25日、イーサリアム(ETH)をステーキングすることで受け取れる代替資産「コインベース・ラップド・ステークドETH(cbETH)」のローンチと取引開始を発表した。
cbETHの取引は流動性が規定に達し次第、早くて26日午前1時(日本時間)より米ドル(USD)ペアの取引を開始する予定だ。
Coinbase will add support for Coinbase Wrapped Staked ETH (cbETH) on the Ethereum network (ERC-20 token). Do not send this asset over other networks or your funds will be lost.
— Coinbase Assets (@CoinbaseAssets) August 24, 2022
What is cbETH? Let’s dive in 🧵👇 pic.twitter.com/n3Dp4OA6HO
9月に大型アップグレード「マージ(Merge)」が控えるイーサリアムでは、これまでLido Financeの提供するstETHが市場を占有してきた。
リキッド・ステーキングとは
仮想通貨のステーキング金利を受け取りながら、その代替資産(ステーキング証明トークン)を運用できるDeFi(分散型金融)の仕組み。従来はロックアップされてきた資産の流動性(Liquidity)を解放できる利点がある。
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cbETHとは
cbETHはコインベースを介してETH2にステーキングされた資産を表すERC-20規格のユーティリティトークン。同トークンはコインベース以外のDeFi(分散型金融)プラットフォームでも利用が可能となり、アップグレード完了までロックアップされるETHとその利息を表す。
従来のリキッドステーキングではLidoが提供する「stETH」が9割のシェアを占めている一方で、コインベースはETH2ステーキング量の3割近くがLido Financeに預託されている点を問題視。健全な競争をもたらす意図でリキッド・ステーキング市場に参入すると今回の意図を説明した。
コインベース側はcbETH価格は従来のETHを1:1の割合で表すものではなく、ステーキングされたETHとその経過利子を反映すると指摘。cbETHの利子計算は2022年6月17日(日本時間)より開始している。
なお、ETH2.0のビーコンチェーンへステーキングされているETHの総量は執筆時点で約1,334万ETHにのぼる。
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マージの正式日程
また、イーサリアムのエコシステム発展を支援するイーサリアム財団(EF)は同日、マージのアップデート日程に関する公式声明を発表したばかり。
コンセンサスレイヤー(ビーコンチェーン)での「Bellatrix」アップグレードは9月6日、実行レイヤーでの「Paris」アップグレード実装は9月10日から20日の間に行われるとした。
この内、「Paris」アップグレードはハッシュレートとTTD(Terminal Total Difficulty:期間中の合計難易度)に依存する為、前後する可能性がある。
なおマージに先駆け、界隈ではイーサリアムのハードフォークを望む動きも強まっており、現行のPoW(プルーフ・オブ・ワーク)からの移行を望まない層によってフォーク通貨のETHPoW(別称、ETHW)が誕生する可能性もある。
国内の取引所でも対応方針を示す事例が散見されている。
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