CoinPostで今最も読まれています

米財務省、仮想通貨の不正金融リスクに関するパブコメ募集

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

大統領令の一環

米国財務省は19日、暗号資産(仮想通貨)に関連した不正金融及び国家安全保障上のリスクについて、広く一般からの意見を募集すると発表した。今回の意見募集は、今年3月に発令された仮想通貨に関する大統領令に基づいており、バイデン政権が16日に発表したデジタル資産の規制アプローチに関する包括的な枠組みを受けたものだ。

関連:米バイデン政権、仮想通貨やNFTについての包括的な開発枠組み示す

大統領令には「不正金融および関連する国家安全保障上のリスクを制限するための行動」という項目が掲げられている。財務省は意見募集文書で大統領令の文言を引用して、仮想通貨がランサムウェア等を通じて、高度なサイバー犯罪関連の金融ネットワークやその活動に利用されてきたと指摘。仮想通貨の利用拡大が、マネーロンダリング、テロ資金供与、詐欺、窃盗、汚職などの犯罪のリスクを高めることにつながっていると述べた。

このような違法行為は、技術革新がその活動にどの程度影響を与え得るかについて、規制、監督、官民の関与、監視、法執行を通じて、デジタル資産の利用を継続的に精査し、これらのリスクを軽減する機会を探る必要性を強調している

大統領令では、財務長官が「国務長官、司法長官、商務長官、国土安全保障長官、行政管理予算局長官、国家情報長官、その他の関連機関の長と協議し」、リスク軽減戦略に基づき、具体的な協調行動計画を策定するよう指示している。

財務省は、この行動計画策定のための取り組みの一環として、今回の意見募集を行う。「新興リスクに関する国民の見解」に対する理解を深めることを目的としており、リスク軽減のために、政府や財務省がとるべき行動や官民協力体制をいかに改善できるかについても、意見を募集している。

関連:米バイデン大統領、仮想通貨関連の大統領令に署名

質問の内容

質問は、不正金融リスクとマネーロンダリング・テロ資金供与防止(AML/CTF)規制を中心に、幅広いトピックを網羅している。その中には、NFT(非代替性トークン)、分散型金融(DeFi)及びP2P決済技術に関する不正資金調達リスクについて尋ねる項目もある。また、 中央銀行デジタル通貨(CBDC)の設計において、AML/CTF規制を盛り込むために、政府はどのような支援できるかについての質問も設けられている。

マネーロンダリング

マネーロンダリングとは、犯罪によって得られた収益金の出所などを隠蔽する行為のこと。犯罪によって得られた収益金の出所などを隠蔽し、正当な手段で得た資金と見せかけることで、一般市場で使っても身元がばれないようにする不正行為。G20でも問題提起されるなど、マネロン対策は最優先課題の一つとされる。

▶️仮想通貨用語集

質問の中には、既存のデジタル資産規制で課された義務のうち「目的にそぐわないもの」と「もはや適していないもの」についての意見を求める項目があり、代替案の提案を呼びかけている。不正資金調達リスクを軽減するために役立つ規制の変更のあり方についても、意見を求めた。

また、ランサムウェアに対抗するための追加措置や、ミキサーなどの匿名化技術に関連したリスク軽減のための追加措置についての質問も見受けられる。

なお財務省の外国資産管理局は8月、仮想通貨ミキシングサービスを提供するトルネードキャッシュ(Tornado Cash)を制裁リストに指定した経緯がある。財務省は、今月13日に制裁で凍結された資金の出金方法を含むQ&Aを公開した。

関連:米財務省、トルネードキャッシュ制裁で凍結された資金の出金方法を説明

パブリックコメントの提出期限は11月3日とされている。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。
08:15
zkSync基盤のWeb3ゲーム企業Tevaera、野村などから7.7億円調達
TevaeraはzkSync上でレイヤー3のゲームチェーンを立ち上げる予定で、年内に200万人のプレイヤーと12人のゲーム開発企業をTevaeraエコシステムに参加させようとしている。
07:00
ジャック・ドーシー率いるBlock、店舗売上をビットコインに変換へ
新たに導入する予定の機能は「Bitcoin Conversions」というもので、Cash Appのアカウントを持つSquareのユーザーは、店舗収益の最大10%を仮想通貨ビットコインで受け取ることができるようになる。
06:10
米司法省、バイナンス創業者CZ氏に懲役36ヶ月求刑
仮想通貨取引所バイナンスの元CEOのCZ氏は自分の「不適切な決断」を謝罪し、自分の行動の全責任を受け入れる内容の手紙を2月に提出した判事へ提出したことが明らかになった。
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧