マクロ経済と金融市場
13日の米NY株式市場では、ダウは前日比113ドル(0.33%)高で取引を終えた。
6ヶ月連続のCPI(米消費者物価指数)鈍化により、FRB(米連邦準備制度)の利上げペースの減速期待が背景にある。
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仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比1.94%高の21,166ドルに。
18,400ドルのレジスタンスライン(上値抵抗線)のブレイクアウトで騰勢を強め、日足の200SMA(200日移動平均線)を上回った。
データ分析企業CryptoQuantのKi Young Ju(@ki_young_ju)CEOは、14日にビットコイン先物市場で“40億ドル相当の成行買い”が入り、8700万ドル相当のショートポジションがロスカット(強制清算)されたことを明かした。
For the past 3 hours, someone(s) just bought ~$4B worth of $BTC futures in market orders, and $87M short positions liquidated across all exchanges.https://t.co/JDrkUzPMqq pic.twitter.com/tOrmokB0z3
— Ki Young Ju (@ki_young_ju) January 14, 2023
現時点で暗号資産(仮想通貨)市場のトレンド転換と判断するのは時期尚早との指摘も少なくないが、昨年11月のFTX破綻の暴落前水準まで価格を戻してきており、2023年以降の米金融引き締め政策の着地点・および転換点を見据え、潮目が変わり始めた可能性はある。
先行指標の「ドル・インデックス」はより顕著である。金融緩和の過剰流動性相場の終焉(①)がテーパリング言及で示唆されてから、金融引き締め局面における猛烈なドル買いが一服してピークアウト(②)。すでにトレンド転換を果たしている。
パウエルFRB長官は利下げへのピボット(政策転換)は当面訪れないとし、インフレ(物価高)抑制を最優先とする金融当局と長引く抑圧からの開放で先走り気味のマーケットの認識ギャップこそあるものの、これは過去のサイクルでも概ね同様である。
ドル指数の大幅下落は株や仮想通貨などリスク資産への資金の巻き戻しを示唆するものであることから、焦点は景気動向に移り始めたとの指摘もある。
なお、Ki Young Ju氏の指摘よれば、ビットコインに対する米国勢のセンチメント(市場心理)は、13日時点でネガティブからポジティブへと転じた。
#Bitcoin market sentiment turned positive in the US.
— Ki Young Ju (@ki_young_ju) January 14, 2023
It was traded over +1.27% premium per minute on Coinbase as of Jan 13th, 2023 at 19:38 EST.https://t.co/XQXuT8Qszo pic.twitter.com/HDVYcoX1cf
機関投資家御用達の米最大手取引所コインベースのプレミアム・インデックスが+1.27%となった。
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マイナー情勢
ビットコインの上昇により、マイナー情勢も好転しつつある。
ディフィカルティー(採掘難易度)は、昨年10月以来最大となる前回比10%強の大幅上昇となった。
難易度調整は約2週間に1度ごとに行われるもので、ネットワーク上の演算能力となるハッシュレートの増減に応じて、1ブロックのマイニングに必要な時間を約10分間となるよう自動調整する。
Marathon Digital HoldingsやHive Blockchainといった米上場企業は、「ANTMINER S19 XP」やインテルの新チップを搭載した「BuzzMiners」などの最新鋭の採掘マシンを断続的に仕入れており、今回の難易度上昇はマイニングインセンティブ向上によるマイナー間の競争率激化が背景にある。
このようなディフィカルティーの反転は、エネルギーコストが嵩む中、事業規模と効率性に劣る弱小マイナーの淘汰が進み、業界再編が進んでいることを示唆する。
マイナーの降伏期間を経て、ハッシュリボン(Hash Ribbons)が点灯したことも投資家の関心を集めた。
同指標はBTCマイナー(採掘業者)のハッシュレートにおける「30日移動平均線」と「60日移動平均線」を観測することで相場のトレンドを予見するための指標の1つ。過去の相場では、比較的信頼性の高いシグナルとして認識される。
アルト相場
ビットコイン大幅反発に伴いアルトコインにも資金流入しており、ソラナ(SOL)基盤のブロックチェーンなどソラナエコシステムの銘柄も全面高となった。
前週比ではソラナ(SOL)の63%高をはじめ、SOL、BNB、ETHにマルチチェーン展開するSTEPN(GMT)が89.2%高、ソラナ基盤DEX(分散型取引所)ではSerum(SRM)が192%高、Raydium(RAY)が65.2%高、Orca(ORCA)が190%高と大きく買い戻された。
昨年11月にソラナのノード運用代行サービスを導入したGoogle Cloud関連の思惑や昨年末にエアドロップされたミームコインBONKの高騰のほか、先日破綻したアラメダ・リサーチ関連銘柄を中心に、先物市場でFunding Rate(資金調達率)が売り超過に傾いていたことから、ショートスクイーズが後押ししたものとみられる。
今年3月に“上海アップグレード”を控えるイーサリアム(ETH)も、前日比2.17%高、前週比17.6%高と堅調に推移する。
関連:3月予定の上海アップグレード、イーサリアム市場に与える影響は?
GMラヂオのアーカイブ公開
— CoinPost Global (@CoinPost_Global) December 22, 2022
今回の特別ゲストは、Web3(分散型ウェブ)大手企業アニモカ・ブランズの会長を務めるYat Siu氏と、Darewise EntertainmentのBenjamine Charbit氏が参加。Web3ゲーム・NFTの今の課題やDarewiseの自社タイトル第一弾「Life Beyond(ライフ・ビヨンド)」、そして業界の展望について語っている。
関連:第2回「GM Radio」開催へ、ゲストはWeb3大手アニモカ・ブランズの会長ら
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