はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム財団、「ゼロ知識証明」サマープログラムのオンライン説明会を6/26に開催 学生が対象

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Summer Contribution Program

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の開発を支える非営利組織「イーサリアム財団」は、「ゼロ知識証明(ZKP)」をテーマにした短期集中プログラム「Summer Contribution Program」を7月31日から開催予定だ。日本、韓国、台湾の学生を対象としており、応募期限が6月30日に迫っている。

これに先立ち、イーサリアム・ジャパンは6月26日(月)20:30-21:30にサマープログラムのオンライン説明会を開催する。Summer Programに興味のある学生や、ゼロ知識証明に興味を持った方の参加を受け付けている。

オンライン説明会では、Summer Contribution Programを主催する研究チーム「Privacy and Scaling Explorations(PSE)」のエンジニアが、ゼロ知識証明の基本的な紹介と、オープンソースプロジェクトに関する経験や知見を共有する。開催場所はOnline Google Meet

Summer Contribution Programは計8週間を予定し、東京、ソウル、台北で同時進行となる。主要目標は、ゼロ知識テクノロジーについての理解を深め、ZKPプロジェクトへのオープンソースソフトウェア(OSS)の貢献を行い、GitHubポートフォリオを強化することだ。

カリキュラムは「自己学習とメンターによるワークショップフェーズ」と「プロジェクトフェーズ」の2つのフェーズで構成される。参加者は、プログラム終了後にイーサリアム・ファウンデーションからの助成金を受け取れる可能性がある。

応募条件は以下の通りだ。

・応募締切:2023年6月30日
・開催期間:7月31日から8週間(全8週間、柔軟なスケジューリングが可能)
・リモート参加:可
・応募方法:特設サイト
・その他:
– 基本的なプログラミング経験がある学生(プログラム内で実際にコーディングが行われる)
– 自己学習が得意で、本プログラムに専念できる方(数学やコンピュータサイエンスを専攻していることは歓迎)
– ゼロ知識証明の開発経験がほとんどなくても大丈夫

ゼロ知識証とは

「ゼロ知識証明」は英語で「Zero-knowledge Proofs/ZKP」と表現される。これは、自分が持っている秘密の情報に関するある命題が真であることを伝えるとき、その他の情報を一切相手に与えずに証明する方法だ。

ゼロ知識証明を用いた暗号技術は、パブリックブロックチェーンが抱えるプライバシー、スケーリング、インターオペラビリティという課題への解決策として期待される。

プライバシーにおける具体例として、分散型IDが挙げられる。証明プロセスにゼロ知識証明を用いることで、公開する情報を必要最小限に抑えつつ、ゼロ知識証明に基づき自身の身元を証明できる。イーサリアムの共同創設者であるVitalik Buterin氏は、ウォレットが単なる資産保護のツールだけでなく、個人データの保護をも担うべきだと主張している。

関連:ヴィタリック氏の提案、イーサリアムの進化に不可欠な「3つの移行」とは

スケーリング問題に対する視点からは、ZKロールアップというレイヤー2スケーリングソリューションが存在する。ZKロールアップは、トランザクションをオフチェーンで検証し、ゼロ知識証明を用いてその結果をまとめてレイヤー1のブロックチェーンに記録するという技術。

ZKロールアップが提供する「有効性証明」は、取引の正当性をレイヤー1のブロックチェーンに保証する。これはOptimisticロールアップと比較してセキュリティが高く、また反証(チャレンジ)期間が不要という利点がある。

一方で、この複雑な暗号技術から分散型アプリケーション(dApps)の移行に課題があったが、最近では開発が急速に進行している。ScrollやPolygon zkEVMのような、イーサリアム仮想マシン(EVM)と同等の機能を持つZKロールアップが、現在、実用段階への移行を着実に進めている。

関連:ヴィタリック氏、イーサリアムのロードマップを更新 ロールアップやZK-EVMsの存在感高まる

インターオペラビリティの観点からは、複数のレイヤー2ネットワークに分散した資金を管理するため、自動的に資金を統合する機能を持つウォレットが検討されている。レイヤー1または特定のレイヤー2上の秘密鍵保管コントラクトを設置。各アドレスからの支払いに使用する「支出公開鍵の証明」にゼロ知識証明の使用が検討されている。

関連:新たな開発計画「Polygon 2.0」を発表、ZK技術活用のレイヤー2ネットワーク

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/30 月曜日
17:30
ポンタポイントで暗号資産運用体験「Pontaビットコin牧場」開始 総額1,000万円キャンペーンも実施
BACKSEATとロイヤリティマーケティングが、Pontaポイントで暗号資産の運用体験ができるサービスを開始。実際の売買は行わず、ゲーム感覚で楽しめる。
15:52
仮想通貨は「やめとけ」って本当?損失回避のカギとなる4つのリスクと対策を紹介
仮想通貨=危険という印象の背景 「暗号資産(仮想通貨)=危険」という先入観は依然として根強く残っています。激しい価格変動やセキュリティ事故などのネガティブなニュースが注目を集め…
14:26
『ビットコイン財務戦略の成功は少数企業に限られる』Breedレポート、ストラテジー社の先行事例に注目
仮想通貨VCのBreedがビットコイン財務戦略企業についての記事を発表。弱気相場が到来した場合、株価プレミアムを維持できる企業は少数だとの見解を示した。
12:54
メタプラネット、1,005BTC追加購入 ビットコイン保有量は上場企業5位に
156億円分を追加購入 株式会社メタプラネットは6月30日、ビットコイントレジャリー事業の一環として、1,005BTCを追加購入したと発表した。平均購入価格は1BTCあたり1,…
12:16
暗号資産とは?広がりと注目の背景を初心者向けに解説
ビットコインや暗号資産はなぜ今、国家や企業から注目されているのか?世界的な広がりとその背景を、初心者にもわかりやすく解説します。
11:30
仮想通貨にまつわる5つの誤解|“しくみ”と考え方を整理する
仮想通貨に対する5つの誤解を、初心者向けにわかりやすく解説。簡単な答えと詳細な背景で正しい理解をサポートします。
11:21
堅調推移のビットコイン過去最高値に迫る、米株指数上昇で強気ムード継続
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+1.1%の1BTC=108,590ドルに。 過去最高値は、今年5月に記録した112,000ドル。 先…
09:23
米タイム誌『最も影響力のある企業100選』にコインベース、仮想通貨業界の政策牽引で選出
米TIME誌が発表した「最も影響力のある企業100選」に米国の仮想通貨取引所最大手であるコインベースが選出された。株価は先週最高値を更新した。
06/29 日曜日
14:27
コインチェックの使い方・メリットと口座開設手順、アプリ活用法を解説
東証1部上場企業マネックスグループ傘下の仮想通貨取引所コインチェックについて、投資家目線でオススメする3つの注目ポイントを紹介。ビットコインのほかリップル(XRP)やネム(XEM)など多数のアルトコインを取り扱うなど、サービス充実度は目を見張るものがある。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、リップルによるSEC相手の控訴取り下げやソラナ財務企業の株価暴落など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:28
BTCイールドとは?一株あたりのビットコイン量で企業価値を測る理由
BTCイールドはマイクロストラテジーが提唱し、メタプラネットも採用する“一株あたりのビットコイン保有量”で企業価値を捉える新指標。株式希薄化リスクやメリット、実際の数値をわかりやすく解説します。
11:30
ビットコイン下降チャネル上限届かず、PCE発表控え押し目形成の可能性に注意|bitbankアナリスト寄稿
今週の週次レポート 国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。 目次 ビットコイン・オン…
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メキシコ大富豪のBTC価格上昇予測に高い関心
今週はメキシコ大富豪のビットコイン価格上昇予測、米テキサス州のビットコイン準備金設立法案成立、金融庁の仮想通貨規制審議に関するニュースが最も関心を集めた。
06/28 土曜日
14:00
仮想通貨配分を4割まで推奨、米著名金融アドバイザー「従来60-40モデルは時代遅れ」と見解
著名金融アドバイザーのリック・エデルマン氏は最新見解で仮想通貨ポートフォリオ配分を従来の1%から最大40%へ大幅引き上げを推奨。
13:15
米上場Genius Group、ビットコイン買い増し構想 勝訴した際の損害賠償で
NYSE上場のGenius Groupが、訴訟勝利の場合に得られる推定10億ドルの50%をビットコイン購入に充当する計画を発表した。昨年よりビットコイン財務戦略を採用している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧