CoinPostで今最も読まれています

「ビットコインは究極の価値の保存手段」投資企業CEOが語る——第5回「Beyond The Price」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

第5回 Beyond The Price

CoinPost Globalが12日に公開した5回目の「GM Radio:Beyond The Price」には、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)やビットコイン関連企業に投資する台湾拠点のファミリーオフィス「Mimesis Capital」を創設したLouis Liu CEOが参加している。

▶️CP_GlobalのTwitterをフォロー

ファミリーオフィスとは、富裕層の家族の資産を保全・運用する投資会社のこと。Mimesis Capitalは公式サイトで「世代間の富の移転に特化したファンドである」と自社について説明している。

従来からファミリーオフィスは存在しているが、同社の大きな特徴はビットコインに投資をしたり、ビットコインの技術を活用したりしていること。公式サイトには「ビットコインは、世代間で富を移転するための究極の価値の保存手段であると考えている」と記載した。

また、同社は自社について「ビットコインのスタンダードを採用した初めてのファミリーオフィスである」とも主張している。

本来「Beyond The Price」は、価格などの数字や投資についてではなく、ビットコインがグローバルな経済でどのような役割を果たすか等の内容を配信するポッドキャスト。

ただし今回は、ビットコインの思考で投資する意味をLiu氏に聞くことで、ビットコインの本当の価値が伝わるのではないかと判断した。

ポッドキャストの内容

今回の配信タイトルは「ビットコインは台湾の中道」。Liu氏のポッドキャスト(英語)は以下から聴くことができるが、ここから配信内容のポイントを紹介していく。

Liu氏がビットコインを知ったのは2016年の学生時代。翌年には仮想通貨のベンチャーキャピタルのパートナーに雇用されるが、ビットコイン以外のブロックチェーンの関連企業には本質的価値を見い出せなかったと語った。

2019年には米仮想通貨ヘッジファンドBlocktowerに入社するも、特定の銘柄を煽って意図的に価格を釣り上げた後に売り抜ける「パンプ&ダンプ」が多く行われているのを目の当たりにして、2020年に退社したと話している。

その後、2020年のコロナショックの頃にMimesis Capitalを創設。そして、ビットコインやUnchained、Swanなどのビットコイン関連のスタートアップに投資してきた。

投資哲学

Liu氏はバリュー投資家である。頻繁にトレードするのではなく、割安の時に資産を購入し、長期保有するスタイルだ。バリュー投資は、ウォーレン・バフェット氏の戦略としても知られる。

Mimesis Capitalとしては、健全な投資を心がけているという。インフレや価格操作などに注意し、いずれ価値がゼロになる可能性のある「次の100倍銘柄」のようなアルトコインに投資することはないと話した。

同社の目的は、ビットコイン建てで資産の価値を増やすことだという。法定通貨を基準にして価値を計らないとLiu氏は説明した。

関連仮想通貨VC HashKey Capital「規制面ではアジアに優位性」|WebXインタビュー

台湾におけるビットコイン

Liu氏は、Mimesis Capitalが拠点にする台湾の状況についても話している。現在は台湾を巡って中国と米国が対立しており、地政学的な緊張が高まっていると語った。台湾には、マイニング機器に必要な半導体を製造する大手メーカーTSMCの本社がある。

こういった状況では、ビットコイン、またTSMCの重要度が高まるとLiu氏は主張。戦争になれば個人や企業らは資産を台湾の外へ移動した方が良いが、それをできない人々はビットコインを利用するという選択肢があると語った。

ビットコインは政府のための通貨ではなく、グローバルな通貨であり、国に属さず対立を切り抜けるための新しい手段であるとLiu氏は話している。

一方で、台湾ではビットコインの重要性を理解している人はまだ少ないという。Liu氏は毎月、技術だけでなく地政学的な内容も含め、ビットコインのミートアップを開催していると語った。

関連チューダー・ジョーンズ氏がビットコイン支持再び表明 地政学リスクの高まり受け

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/11 土曜日
15:00
ビットコイン上のステーブルコイン発行計画 Taproot Assetsのテストが進行
Lightning LabsのCEOエリザベス・スターク氏が、暗号資産(仮想通貨)ビットコインのブロックチェーンにステーブルコインを導入する新技術「Taproot Assetsプロトコル」について解説。ライトニングネットワークを使った即時、低手数料の国際取引が可能に。
14:00
「Friend.TechなどでBaseがイーサリアムL2を主導」フランクリン・テンプルトン分析
フランクリン・テンプルトンは、仮想通貨ブロックチェーン「Base」がFriend.Techなどソーシャルファイに牽引され、今後も代表的なイーサリアムL2であり続けると予想した。
12:45
日本代表団、スイスのDFINITY本部を訪れる
平将明氏および加納裕三氏を含む日本の代表団がDFINITY本部を訪問。DFINITYが推進するInternet Computerは、高速で広範なブロックチェーンベースのプラットフォームで、スマートコントラクトとデータシャーディングにより、効率的なWeb3アプリの開発を可能にする。
11:20
米SEC、コインベースの仮抗告を却下するよう申し立て
米SECは仮想通貨取引所コインベースとの裁判で新たな書類を提出。コインベースが証券性をめぐり求める仮抗告を退けるべきだと申し立てている。
10:00
著名投資家マーク・キューバン氏、SECゲンスラー委員長を批判
著名投資家マーク・キューバン氏は米大統領選挙で仮想通貨も争点の一つになると意見した。また米SECのゲンスラー委員長に批判を向けた。
09:00
米大手銀ウェルズ・ファーゴ、複数のビットコイン現物ETF銘柄を保有
ウェルズ・ファーゴを含むいくつかの金融大手はビットコインETFが1月にデビューしたのち、それらの取り扱いを開始した経緯がある。
08:00
米ARK、イーサリアム現物ETFの申請からステーキング要素取り除く
現在、5月中に仮想通貨イーサリアムの現物ETFが承認される期待はすでに大幅に後退。専門家らはその可能性を2ヶ月前の約70%から25%に引き下げた。
07:30
J・ドーシー氏「2030年のBTC価格は100万ドル超へ」
2030年のBTC価格は100万ドル超まで上昇する可能性があると強気な見方を示すなど、ジャック・ドーシー氏が仮想通貨ビットコインの魅力を語った。同氏は以前からビットコインを支持している。
07:00
ソラナJupiter、モバイルアプリのリリース時期発表
モバイル版の最新情報のほか、Jupiterは第三回のLFG投票の予定についても情報を公開。来週あたりに新たなローンチパッド候補の仮想通貨プロジェクトを公開し、5月22日から投票を開始する。
05/10 金曜日
18:29
SBIとチリーズ、スポーツファントークンで提携
SBIデジタルアセットホールディングスとChilizが戦略的パートナーシップに関する基本合意を締結。日本で合弁会社を設立し、スポーツファンにファントークンを提供する。
18:26
L2 Blastチェーン基盤の分散型取引所「DTX」とは トレーダーの優位性を解説
暗号資産(仮想通貨)デリバティブトレーダーの間で関心の急増する分散型取引所「DTX」のメリットや優位性を解説。DTXはイーサリアム(ETH)レイヤー2のBlast(ブラスト)チェーン基盤であり、DTX Fuelによるエアドロップも示唆されている。
18:10
NTTドコモ、新会社設立でWeb3・AI事業など強化へ
株式会社NTTドコモは2024年7月に新会社「NTTドコモ・グローバル」を設立する計画を発表。NTT Digitalも傘下に集約し、Web3やAIを活用したグローバル事業を強化する。
14:48
バイナンス、大口顧客DWF Labsによる市場操作報道を否定
大手仮想通貨取引所バイナンス(グローバル版)は、ウォール・ストリート・ジャーナルが報道した、同社のVIP顧客DWF Labsによる市場操作と内部調査に関する疑惑を強く否定した。
12:43
ビットコインなど仮想通貨相場反発、ビットバンク関連会社のセレスがストップ高
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコイン(BTC)が反発、株式市場では大手取引所ビットバンク(bitbank)を持分法適用関連会社にするセレスの決算が好感され株価がストップ高となった。
11:30
米仮想通貨大手DCG第1四半期決算 売上高が前年比51%増
仮想通貨コングロマリット企業DCGは2024年第1四半期(1~3月)の決算を発表した。連結売上高が前年同期比51%増の約356億円に達している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア