CoinPostで今最も読まれています

ハードウォレットTrezor内で仮想通貨取引が可能に|セキュリティと利便性の向上へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Trezorにて仮想通貨取引機能の追加
10月23日、仮想通貨ハードウォレットTrezorのインターフェイスに取引機能が追加されることが明らかになった。この機能実装により、ユーザーは仮想通貨取引所に送金せずに、仮想通貨取引を行えるようになる。
ShapeShiftとChangelly
その取引所機能は、第三者企業ShapeShiftとChangellyによって提供される。Trezorではなく、その第三者企業が必要に応じて本人確認(KYC)を行う可能性もあると示唆された。

Trezorにて仮想通貨取引機能の追加

仮想通貨ウォレットTrezorは、実用性、利便性、安全性に注力し、680種類以上の仮想通貨、トークンに対応しており、ハッキングが相次ぐ中で、セキュリティの高いハードウォレットとしての確固たる地位を確立してきている。

そんな仮想通貨ハードウォレットTrezorを開発しているSatoshiLabsは10月23日、そのウォレットのインターフェイス内ですべてが完結する仮想通貨取引機能を追加したことを明らかにした。

この機能追加により、仮想通貨ウォレットTrezorは、複数アカウントの作成、完全な取引履歴、送受信に加え、仮想通貨の取引までもがウォレット内で可能になったことになる。

この仮想通貨取引機能において、ユーザーはビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインゴールド(BTG)、モネロ(XMR)、イーサリアムクラシック(ETC)、ドージコイン(DOGE)、ダッシュ(DASH)、ジーキャッシュ(ZEC)の取引が可能になるとされている。

しかし、この機能はSatoshiLabsが開発しているわけではなく、ShapeShiftやChangellyといった仮想通貨交換所大手(第三者企業)によって提供されているため、そのプロセス、価格、手数料、機能については、同社が定めるものではないとし、責任を追うことはないと説明している。

そして、Trezorは、今後も継続して本人確認(KYC)を行う予定はないと言及した一方で、もしその取引所機能を間接的に提供する第三者企業が本人確認(KYC)を必要とした場合は、それに応じる必要があると記述した。

利便性の向上

今回の発表によって、所有している通貨を取引所に送金し取引を行わずとも、そのウォレットインターフェイス内で、仮想通貨取引が可能になったことから、Trezorの実用性や利便性が飛躍的に上昇したと言えるだろう。

特にハッキングなどの事件がみられる現在では、不要いに仮想通貨を移すステップが少しでも省かれているのは大きな魅力だ。

特にセキュリティの高いハードウォレットと組み合わさることでの利点はかなり大きなものであると言えるだろう。

ShapeShiftとChangelly

今回の仮想通貨取引機能を実現させているShapeShiftやChangellyは、どちらも仮想通貨即時取引プラットフォーム(交換所)である。

スイス基盤のShapeShiftは、法定通貨を介すること無く、手数料がかからずに仮想通貨の送受信を可能にしていることから、世界中の投資家によって広く利用されている。

実際に利用してみると、その手軽さと思ったより売買スプレッド高くないため、利便性は十分にあるといえる。

また、9月初頭には、会員制のサービスを提供することも発表しており、その5段階の会員ランク別に取引割引やFOXトークン還元など様々な特典を用意することを発表している。

KYC遵守

ShapeShiftは、以前に本人確認(KYC)を行なっていなかったことで、特定口座がなく、ユーザーからは自身のアカウント機能を求める声が挙がってきていた。そのような中で、不透明な規制環境の中、KYCを行なっていくのは、止むを得ない判断であると、同社CEOのErik Voorhees氏によって以下のように説明している。

「ShapeShiftは”口座のいらない取引所”として知られていた。 ユーザーの個人情報を求めるのは不本意ではあるが、不透明な規制環境やユーザーからの口座設立の要望などにより、避けられなくなってきている。」

なおChangellyは、現時点で本人確認(KYC)を必要としない即時取引を提供しており、今後もその方針を変えずに同様のサービスを提供して行きたいと2018年9月時点では語っており、その対策の一つとして、その拠点をマルタに移す計画があることも明かした。

確かに世界的にはある一定のニーズはあるとは考えられるが、業界の健全化を考えると交換所もKYCに準拠する動きは重要となるだろう。

結果として、今回Trezorインターフェイス内の取引機能において採用されているShapeShiftの動きからも、同取引機能において、今後本人確認(KYC)が導入されていく可能性は十分にあるだろう。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

(URL)&from=in_article
(URL)&from=in_article
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/28 日曜日
11:30
ビットコイン相場は中期的には下降チャネル内での揉み合い続くか|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン半減期を終え1000万円周辺で推移する相場をbitbankのアナリスト長谷川氏が分析。ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTCの半減期完了に高い関心
今週は仮想通貨ビットコインが半減期を迎えたこと、QCP Capitalによる半減期後の相場分析、イーサリアムの証券性などを巡りConsensysが米SECを提訴したことに関する記事が最も関心を集めた。
04/27 土曜日
21:00
OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
17:20
機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア