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CPI控える中、仮想通貨相場は様子見基調 

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マクロ経済と金融市場

前週末12日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比140.5ドル(0.36%)安の39,357ドル、ナスダック指数は35.3ポイント(0.21%)高の16,780で取引を終えた。

東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は、前日比760.5円(2.1%)高の35,785円と続伸している。

米国株の暗号資産(仮想通貨)関連銘柄では、マイニング大手マラソンデジタルが前日比11.2%安。コインベースが2.3%安、

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比0.9%高の1BTC=59,346ドルに。

BTC/USD日足

週足では、先物市場の大規模ロスカットを伴うパニック売りの直後から急反発しており、大きな下髭を付け押し目買い意欲は旺盛か。ただし、実体が小さいことから明確な方向性が定まっていないとも言える。6万ドル付近のレジスタンスライン(上値抵抗線)を抜けられるかどうかが試金石となりそうだ。

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好材料と悪材料

米採掘大手のマラソン・デジタル・ホールディングスは、運転資金や買収資金などの捻出やビットコイン保有量をさらに増やすため、転換社債の適格機関投資家向け私募を通じて、2億5000万ドルを調達する計画を明かした。

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これは、採掘したビットコイン(BTC)を直ちに売却せずとも、手許資金や債券売却により、ランニングコストを十分賄える試算があることを意味するものだ。

FRB(米連邦準備制度)の政策金利や市場環境に左右されるため、この計画は頓挫もあり得ると前置きしながらも、業界最大手のマイニング関連企業が事業戦略として即時売却ではなく蓄積(買い増し)を意思表明した。

これに伴い、マイクロストラテジー社のように、ビットコインを財務準備資産として保有するという方針を明確にしたほか、大手マイナーに採掘されたビットコインの売り圧力が緩和されることが期待される。

マラソン・デジタルは、米国で採掘したすべてのビットコインブロックに“Made in USA”のラベルが押印されると発表している。

米大統領選の有力候補であるドナルド・トランプ氏が、ナッシュビルで開催されたビットコインカンファレンスに登壇し、「米国内でのビットコイン採掘量を増やし、ビットコイン大国を目指す」と言及したことが背景にあるものと見られる。

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目下の懸念点としては、マクロ経済と地政学リスクが挙げられる。

ブルームバーグが13日に報じたところによれば、米国はイランによるイスラエルへの報復攻撃の可能性がさらに高まっているとの見立てを示した。

中東情勢の激化は、紛争地域の拡大とともに原油高騰などインフレ(物価高)リスクをもたらす恐れがあり、株式市場や暗号資産(仮想通貨)市場にもネガティブだ。

大規模な国際イベントの期間中に軍事行動を起こすことは国際社会からの批判を強める可能性があり、パリオリンピックの開催期間を避けたとの見方もある。

明日(日本時間14日)21時30分には、FRB(米連邦準備制度)の利下げ判断にも影響を及ぼすCPI(米消費者物価指数)発表を控える。

先日の米雇用統計結果でリセッション(景気後退)が意識され株式相場の動揺を招いたことを踏まえると、CPI直前にポジション調整の動きが出ることも想定される。

アルトコイン相場

Coinsharesのレポートによれば、5日の暴落は機関投資家の押し目買いを呼び込んだ。

最も恩恵を受けたのは、ETF(上場投資信託)上場後の下落率でビットコインを大幅超過していたイーサリアムだ。先週は1億5,500万ドルの純流入となり、市場価格も反動高を演じた。

ショートポジションの金融商品への運用資産額は、年初以来最低水準にまで減少し、大口投資家の撤退が示された。これは、十分な利益水準に達したとの投資判断と、足元の下値余地が限られるとの思惑を反映している。

一方、2014年7月に行われたイーサリアムICOの古参投資家が1,320万ドル相当の5,000イーサをOKX取引所に送金した。

同ウォレットは、過去1ヶ月間に計48,500 ETHを断続的に送金しており、相応の売り圧力となっている。

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