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米CPI予想上回るもビットコイン9.7万ドルと底堅い展開 機関投資家の需要継続

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仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+2.3%の1BTC=97,539ドルに。

BTC/USD日足

12日に発表された1月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回り前年比3%増となったことで米長期金利が上昇、暗号資産市場にも波及した。ビットコイン価格は一時急落したが、その後反発を見せている。

ここ最近では、トランプ大統領の関税政策が不確実性要因として投資家から警戒されるとともに、米国の輸入品の消費者価格が上昇するなどインフレを加速させる可能性が指摘される。

パウエルFRB議長は今週の議会証言で、「物価上昇率の鈍化が確認されるまで、政策金利を据え置く」姿勢を示唆した。市場では利下げ期待が後退しただけでなく、一部では利上げ再開の可能性まで取り沙汰されている。

利上げによって市場全体の流動性が縮小し、株式などのリスク資産から資金が流出する傾向がある。また、債券などの金利商品の利回りが上昇することで、相対的に暗号資産投資の魅力が低下する可能性も指摘されている。特に機関投資家は、金利上昇局面ではリスク許容度を下げ、ポートフォリオを保守的な運用にシフトする傾向があるためだ。

ただし、近年は状況が変化しつつある。ビットコインはインフレヘッジとしての性質も認識され始めており、ビットコインETFを通じた機関投資家の需要は金利環境に関わらず継続する可能性も考えられる。また、利上げに伴うドル高は、海外投資家にとって新たな投資機会となる可能性もあるだろう。

米国における戦略的ビットコイン準備金構想は州レベルでも広がりを見せ、いくつかの州ではビットコイン準備金の関連法案が提出されたり、委員会の承認をすでに通過している。

ビットコイン投資はインフレや米ドルの通貨切り下げに対する強力なヘッジとして機能する可能性があると主張。大手資産運用会社のヴァンエックは州レベルのビットコイン準備法案が、230億ドルのビットコイン購入を促す可能性があると見積もっている。

昨今では、ビットコインと米ドル指数(DXY)の関係にも注目が集まる。従来、両者には逆相関の関係が見られたが、最近では米ドル高が進行する中でもビットコイン価格は上昇傾向にあり、この相関が弱まっている可能性がある。

関連:米CPIとトランプ外交が引き起こす仮想通貨市場の乱高下|仮想NISHI

ドナルド・トランプ米大統領がロシアのウラジミール・プーチン大統領とロシア・ウクライナ戦争終結に向けた交渉開始で合意したことを受けて、地政学リスクの縮小も期待される。

関連:ビットコインは今後どうなる?2025年の価格予測と3つの注目材料

コインベースプレミアムがプラス転換

米最大手暗号資産取引所コインベースで観測される「コインベースプレミアム指数」が、マイナスからプラス圏に転換した。同指数は、過去1週間で-0.024から0.013まで上昇した。

同指数は、コインベースでのBTC取引価格が他の主要取引所と比較して割高か割安かを示す指標だ。つまり、プラス圏での推移は、米機関投資家からの強い買い需要を示唆する。

イーサリアムの大口買い

暗号資産分析プラットフォームのSantimentによると、2月8日から9日にかけての24時間で、約224,410ETH(約6億ドル相当)が取引所から流出したことが明らかになった。これは、過去1年間で最大規模の純流出となる。

即時売買可能な暗号資産取引所からの大規模な資金流出は、投資家が長期保有を志向している兆候とされる。また、取引所で売却可能な通貨量が減少することで、大規模な売り圧力が軽減される可能性も指摘されている。

10,000 ETH以上を保有するイーサリアムのクジラ(大口投資家)のウォレット数は、2月1日以降2.3%増加している。

ソラナETFの申請相次ぐ

米証券取引委員会(SEC)で複数のソラナ(SOL)ETF申請の審査が進んでいる。Canary Capital、VanEck、21Shares、Bitwiseなど主要な資産運用会社が申請に参入し、ウォール街でのソラナ投資への期待が高まっている。

先週、SECはグレイスケールのソラナETF申請を承認。これを受け、NYSE Arcaによるグレイスケール・ソラナ・トラストの上場・取引について21日間のパブリックコメント期間が開始された。

また、フランクリン・テンプルトンも2月10日に「フランクリン・ソラナ・トラスト」をデラウェア州で登録するなど、大手運用会社の参入が相次いでいる。

分散型予測市場のPolymarketによると、2025年中のソラナETF承認確率は83%と予想されている。ただし、ブルームバーグのアナリストからは「ライトコイン(LTC)のETFの方が、ソラナやXRPよりも承認される可能性が高い」との見方も出ている。

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