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*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨マーケットレポート(2/8 AM7時)
仮想通貨(暗号資産)市場は、昨夜一時的にビットコイン(BTC)が10万ドルを突破する急騰を見せたものの、その後反落した。背景には、米国雇用統計およびミシガン大学消費者信頼感指数の結果が大きく影響している。
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出典:Tradingview
ビットコインは、米雇用統計が市場予想を下回ったことを受け、金融引き締めリスクが後退したことで上昇し、一時的に10万ドルの大台を突破した。しかし、その後発表されたミシガン大学消費者信頼感指数では、1年先の予想インフレ率が4.3%と前月から1.0ポイント上昇し、2023年11月以来の高水準を記録した。加えて、トランプ米大統領は新たな関税政策を示唆した。これにより、インフレ抑制のための追加的な金融引き締め観測が再燃し、ビットコインは反落する展開となった。
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2月7〜8日相場状況
内部環境をみると、成行注文で形成されるアクティブOIは雇用統計後に上昇を見せたものの、ミシガン大学消費者信頼感指数の結果を受けてインフレ予想が上昇したことで、アクティブOIは再び減少傾向を示した(下画像赤枠参照)。また、一部の取引所ではファンディングレートがロングポジションに不利な状況となっており、市場はやや売られ過ぎの兆候を見せている(下画像青枠参照)。
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オーダーブックを分析すると、買い注文(Bid)のサポートラインは依然として強化されており、ビットコイン価格の下支えとなっている(下記画像の赤枠参照)。
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現状分析(2/8日AM7時)
現在のビットコイン市場は、金融政策を占うインフレ予想や政治的リスク、特にトランプ政権の関税政策に敏感に反応している。2月7日〜8日に公表された米雇用統計およびミシガン大学消費者信頼感指数の結果が大きな値動きを引き起こしたことを踏まえると、2月12日に発表される米消費者物価指数(CPI)の結果もビットコイン価格に大きな影響を与える可能性がある。
今後の重要な日程
- 2/12日 米消費者物価指数(CPI)
- 2/14日 米小売売上高
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