- SWELL直前、直近のリップルの動向をまとめ、SWELLに対してどれだけ本気で取り組んでいるかを考察
- ここ最近だけでも、XRPを使用しているxRapidを活用した実送金に世界初成功、RippleNet参加企業100社超え、3億ドルのRippleNet拡大促進プログラム、Ripple社がR3との裁判に勝訴といった様々なニュースがありました。
- 既にSWELL3日間の予定が公開済
- 参加企業にはSBI Ripple AsiaやWORLD BANK等が掲載されています。1日目日本時間6:00-7:00には、Ripple社も参加企業の一つとして「デジタル資産による決済について」を発表します。2日目日本時間4:00-4:45には日本企業であるMUFJとSBIが登壇します。
世界が注目されるSWELLも1日を切る
SWELLは日本時間で17日の午前1時30分から開催されます。
SWELL1日目の注目すべき日程
12:30〜13:30(日本時間1:30-2:30)
FRB議長を務めていたバナーキー氏と、「クリントン大統領」「オバマ大統領」の下で国家経済評議会長と国家経済顧問を担当していたジーン・スパーリング氏がSWELL開幕のメインステージで対談します。
14:00〜15:00(日本時間3:00-4:00)
企業:GE Capital、airbnb、WORLD BANK
これらの企業は?:銀行が提供するサービスを今後検討している大手企業
内容:将来の銀行の決済方法とは?
15:30〜16:30(日本時間4:30-5:30)
企業: Santander、SBI Ripple Asia、SCB
これらの企業は?:世界各地のRippleNetを利用する企業
内容:グローバル市場拡大に伴う、金融機関にとっての新たな収益チャンスとは?
17:00〜18:00(日本時間6:00-7:00)
企業:Bussmann、Veem、Ripple
これらの企業は?:デジタル資産を使って世界規模の決算を提供するマーケットリーダー
内容:デジタル資産による決済について
1日目の内容まとめはこちら↓
SWELL2日目の注目すべき日程
12:30-13:30 (日本時間1:30-2:30)
技術の未来への展望について
World Wide Webを考案したTim Berners-Lee氏が、自身がどのようにWebを構想し、開発したかを議論し、今日知っているWebの今後の展開について詳しく説明します。
14:00-14:45 (日本時間3:00-3:45)
企業: McKinsey、dLocal、Cambridge Global Payments、UAE Exchange
これらの企業は?:グローバルな決済システムサービスに関連する企業
内容:新しい決済システムを構築するものが今後どのようにこの分野で成長していくことについて話します。
15:00-15:45 (日本時間4:00-4:45)
企業:Ripple、Mitsubishi UFJ、SBIレミット、サンタンデール銀行、スカンジナビア・エンスキルダ銀行、イエス銀行
これらの企業は?:Rippleのプロジェクトに参加している銀行
内容:銀行がrippleを使用した特定のケース、ビジネスケースの構築方法の結果について説明します。
16:00-17:00 (日本時間5:00-6:00)
企業・人物:Coindesk、Hyperledger Project、VITALIK BUTERIN(イーサリアム創業者)
これらの企業・人物は?ブロックチェーンに精通している
内容:ブロックチェーン業界の有名人がビットコインとブロックチェーンの将来について話し合います。
CoinPostで注目しているのはこの2日目です。というのも、日本企業であるMUFJとSBIが登壇します。
ここで日本にも関わることが話し合われる可能性もあります。
また、そのあとにはSWIFTが採用しているHyperledgerとイーサリアム創始者であるビタリック氏がこれからのブロックチェーンについて話し合います。競合かとも言われているHyperledgerがRippleのカンファレンスに参加していることを考えると注目して情報を追って発信します。
2日目の内容まとめはこちら↓
SWELL3日目の注目すべき日程
12:30〜13:30(日本時間1:30-2:30)
スピーカー:DON TAPSCOTT
内容:ブロックチェーン革命について (閉幕式)
3日目の内容まとめはこちら↓
Agenda – Swell
参考記事はこちらから
このような日程となっています。
開演しないとわからないことは多くありますが、私たちもSWELLでの発表を追い、皆様に有益な情報をご提供できるよう尽力いたします。
リップル保有者のみならず、仮想通貨関係者皆様でSWELLを楽しみましょう!
リップルの本気度が伺えるSWELL直近の動向
リップルの公式ツイッターで謎のカウントダウンが開始されたのが8月22日。
カウントダウンの内容がリップル主催のカンファレンスである発表がカウントダウン「0」と共に告知され、明日SWELL開催の10月17日までの約2ヶ月間弱、リップル保有者や仮想通貨関係者にとって肝心の内容を待たされた形となります。
これを加味して考えると、カンファレンス内での重要な発表を世界中の人々が期待せざるを得ない状況にあることがわかります。
逆に考えると、世界から期待される中何事もなかったかのような状態でカンファレンスが終わったら……と捉えることもできます。
しかし、私たちがカウントダウンの告知から待たされた約2ヶ月間、リップル社はこのSWELLを大きな発表の場として位置づけ、開催の日を目標に大きく動いてきました。
今から紹介する内容は全て公式から発表されたものですが、リップル社としては期待されるSWELLカンファレンスで発表したとしても遜色がないレベルの内容であるといえるでしょう。
このことからもSWELL当日の発表には目が離せません。
またリップルCEOであるBrad Garlinghous氏もSWELLで重要は発表を行うことを濁しながら発表しています。
リップル社はSWELL開催直近で仕掛けてきた
ここ2週間でリップル社がSWELLを盛り上げるために仕掛けてきたものをご紹介いたします。
1、2017年10月10日、リップル仮想通貨トークンXRPを使用しているxRapidを活用した世界で初めての実送金に成功
XRPを利用して国際送金を行うことは、以前から多くの人が望んでいたものであり、かなりの大ニュースとしてメディアを駆け巡りました。
2、RippleNetに参加する企業が100行を超える
RippleNetは、リップル社が提供する法人向け国際送金ブロックチェーンネットワークそのものであり、これに参加する企業が増えるということは、同時にリップルを活用した国際送金をすることで、既存の海外送金ではない新たな送金方法を導入したい金融機関が増えたことを意味します。
これらは11日にCoinPostで公開したこの記事でも紹介いたしました。
3、Rippleはネットワークの取引量拡大とXRPの有用性向上のために、3億ドルのRippleNet拡大促進プログラムを設立
これは上記で説明したリップルの国際送金システムRippleNetを使ってくれた金融業者には、使うためにかかったコストを少しでも穴埋めするためのお礼としてインセンティブを先着で支払うというものです。
インセンティブは米国ドルまたはXRPで受け取れますが、XRPを受け取った金融機関は、将来的な流動性コストを削減するために送金時XRPを活用するステージに移行しやすいという2つの利点があります。
なおこれにより、先月突破した100行からより多くの金融機関がリップルネットワーク参入を検討しやすくなり、世界の国際送金のシェアを拡大する大きなマーケティングであると考えています。
Rippleはネットワークの取引量拡大とXRPの有用性向上のために、3億ドルのRippleNet拡大促進プログラムを設立
Oct 13, 2017 by Kelly Johnson
参考記事はこちらから
4、Ripple社がR3との裁判に勝訴
リップル社がニューヨークを拠点とするブロックチェーンベンチャー企業R3社に対し、以前締約していたオプション(2019年9月までの間に1XRPを0.0085ドル(0.92円)で最大50億XRPを購入できる権利)を行使しようとしたところ、リップル社がR3社の今までのパートナーシップに問題があったとオプションの行使を拒否していた問題が発端となります。
このオプションはR3がリップル社とパートナーシップを2016年9月に組んだ際、含まれていた内容です。
RippleCEOが『BREAKING NEWS:速報』と紹介
— CoinPost -仮想通貨情報サイト- (@coin_post) 2017年10月13日
Ripple社がR3との裁判に勝訴しました。
裁判内容は『リップル社がR3に1XRPを約0.92円の価格で50億XRPで購入できるオプションをパートナーシップ不備を理由にオプション拒否していました』 https://t.co/8m54GSKk2B
当時リップルの価格は今の30分の1価格を推移しており、現在50億リップルを受け渡すとなると、約1500億円相当となります。
パートナーシップに不備があったことは間違いありませんが、リップル社側としても、予想外のXRP高騰とリップルネットワークの拡大という意味でも譲れない形になったのではないでしょうか。
この問題はリップル界隈では大きく取り上げられ、企業から資産が約1500億円移動することによる懸念もされていました。
この問題は主催カンファレンスに間に合わせる形で解決をしたかった可能性もありますが、R3側はこのリップルCEOの勝訴したという発表は誤解を招くものであり、裁判を行なった裁判所の管轄外であっただけであり、決着はついていない、と譲らない形となっています。
(1/2) Re:@bgarlinghouse misleading tweet on R3 vs Ripple case. Delaware simply ruled it wasn’t within their jurisdiction. Nothing on merits.
— R3 (@inside_r3) 2017年10月13日
この後正式な発表では行われなかったため、発言力の大きいリップルの勝訴として世間では認知されていることは間違い無いでしょう
仮にこの勝訴が間違い無い事実だとした場合、リップルネットワークの開発や広報、実用段階への移行コストにこの分の資金を回すことができるため、リップル社にとって大きな意味を持つことにもなります。