- 注目のFOMC。今年2回目の利上げ実施か
- 6月12日〜13日の2日間に渡ってFOMC(連邦公開市場委員会)が開催されます。
今回のFOMCにおける注目材料は利上げの実施の有無とドットチャート。 既に市場は利上げの実施を織り込んでおり、利上げの実施は確実視されておりますが、ドットチャートで今年の利上げ回数が4回に増えるのかどうか市場の関心が集まっております。
FOMCとは
FOMCとは連邦公開市場委員会の略で、米国の金融政策を司るFRBの議長、副議長、理事と各地区連銀総裁で構成されており、世界経済を牽引する米国の金融政策を決める会議である事から、世界中のマーケット参加者から注目が集まる超重要イベントです。
日本でいえば、FRBは日本銀行で、FOMCが日銀金融政策決定会合だと置き換えて考えると分かりやすいかもしれません。
利上げとは
世界の中央銀行は、景気が良い場合は政策金利を高く、景気が悪い場合は政策金利を低く設定することで、政策金利を通じて市場の預貯金やローンの金利に影響を及ぼし、通貨の流れを調整します。
米国は、10年前(2008年9月15日)のリーマンショック時に傷ついた米国の経済を立て直す為に、金融緩和政策の一環として「ゼロ金利政策」を実施しましたが、現在の米国の経済は景気が悪いどころか、NY市場の株価指数は最高値を更新し続けるなど、好景気となっております。
経済の復活を成し遂げた米国は、リーマンショック時に行った金融緩和政策の出口戦略の一つとして、金利を引き上げる、つまり利上げを行っているのです。
ただし、一気に政策金利を上げると、経済の循環が再び悪くなる事から、FRBでは数年前から少しずつ政策金利を上げており(0.25%程度)、去年は3回利上げを行い、今年は3月のFOMCで利上げを実施しております。
ドットチャート
ドットチャートとは、簡単に言えば「今後のFOMCにおいて、どれくらいの期間で、どれくらい利上げが行われるかを確認できる表」と考えていただければ分かりやすいかもしれません。
FOMCは年8回開催されるのですが、3,6,9,12月のFOMCでドットチャートが公表され、今後どれくらいの期間で何回利上げがあるかが、ここから読み取れます。
あくまでFOMC参加者の予想のため、このドットチャート通り利上げが行われるわけではありませんが、金融政策を決定するFOMC参加者が今後をどう考えているのかが、マーケットの材料になってきます。
今回(6月)のFOMCは、そのドットチャートを公表するFOMCです。ドットチャートで、今後の利上げ回数にも注目してみて下さい。
利上げが行われると、為替や株式市場はどんな反応をするのか
一般的に米国の金利が上昇する為、ドル円は円安材料で、株式市場にとってはマイナス材料と言われていますが、利上げが実施されるからといって利上げ直後、素直に円安、株安で反応するかと言われればそうではありません。
その時の経済状況やマーケット環境でドル高ドル安に、株高株安に反応する為、マーケット参加者はその時折々の状況から投資を行います。
利上げが既に織り込み済みの場合、今後の利上げ回数の見通しを示すドットチャートの結果如何で市場が動いたりする場合もあるので、利上げそのものよりも、今後の利上げ見通しで市場が反応する場合もあります。
利上げが行われると仮想通貨市場は
それでは、仮想通貨市場は利上げに対して、どのような反応を示すのか。
為替や株式市場同様に、決まった動きをするわけではありませんが、過去、仮想通貨市場がどのような値動きしてきたか追ってみましょう。
1週間スパンのトレンドで記載しております。
利上げ決定公表日 | ビットコイン(BTC/USD) |
---|---|
2017年3月15日 | 大きく下落 10日間程度下落トレンド入り |
2017年6月14日 | 下落し、緩やかに回復するも下落トレンド継続 |
2017年12月13日 | 当日下落、一旦上昇も、その後下落トレンド継続 |
2018年3月21日 | 直後は動きがなかったものの、2,3日後に大きく下落 |
3月15日の利上げ決定翌日から大きく下落しています。
6月14日以降、下落トレンドが継続しています。
12月13日当日下落、一旦上昇も、その後大きく下落しています。
3月21日以降にかけて、やや横ばいで推移したものの、その後大きく下落しております。
このように、直後の値動きに若干の違いはありますが、過去4回のトレンドとしては、「短期〜中期程度にかけて下落トレンド入り」していることが確認できます。
※免責事項
当記事では、特定の売り買いのポジションの推奨はしておりません。あくまで過去こういったデータがあるといった認識の上、仮想通貨投資についてはご自身で判断されて下さい。
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