はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

金融庁、資金決済法等の改正案を提出 仮想通貨の定義も一部変更

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

金融のデジタル化に対応

金融庁は4日、資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案を提出したことを発表した。

改正は『資金決済法』や『金融商品取引法』など複数の法律が対象。目的は、金融のデジタル化等に対応し、安定的かつ効率的な資金決済制度を構築するためだと説明している。

今回提供された「概要」の資料によれば、改正を行う背景は以下の3つ。

  • 海外での電子的支払手段(いわゆるステーブルコイン)の流通増加
  • 銀行等における取引モニタリングなどで実効性向上が必要
  • 高額で、価値の電子的な移転が可能な前払式支払手段の広がり

電子決済手段等取引業等の創設

1つ目のステーブルコインに関連する項目については、利用者保護等に課題があると指摘されていると説明。ブロックチェーン等を活用した金融イノベーションに向けた取り組みを促進しながら、適切な利用者保護等を確保する必要があるとした。

銀行や信託会社などの電子決済手段等の発行者と利用者の間に立ち、電子決済手段の売買・管理などの対象行為を行う仲介者に登録制を導入。報告や資料の提出命令、立入検査、業務改善命令等の監督を行うと述べている。

今回の改正案では、資金決済法の第二条5項にあった「暗号資産(仮想通貨)」の定義の箇所を「電子決済手段」の定義に変更。暗号資産の定義は第二条14項に記載した。

関連金融庁、円連動の仮想通貨発行は銀行と資金移動業者に限定

為替取引分析業の創設

2つ目の取引モニタリングなどに関する項目については、銀行業界においてマネーロンダリング対策(AML)で共同化の動きがあると述べている。

こちらも、預金取扱金融機関等の委託を受けて為替取引に関し、疑わしい取引の分析などの対象行為を共同化して実施する為替取引分析業者について、業務運営の質を確保する観点から許可制を導入。電子決済手段等取引業と同様の監督を行うとした。

高額電子移転可能型前払式支払手段への対応

3つ目の前払式支払手段の広がりについては、高額電子移転可能型前払式支払手段の発行者について、不正利用の防止等を求める観点から、業務実施計画の届出、犯罪収益移転防止法の取引時確認義務等に関する規定を整備するとしている。

改正案の内容

これらの背景をもとに、今回は資金決済法や金融商品取引法などの本則、および登録免許税法や住民基本台帳法など幅広い法律における附則の変更を提案した。

各法律の「暗号資産」を「暗号等資産」に変更したり、暗号資産の定義にある「物品を購入できる」という箇所を「物品等を購入できる」と変えたりしている。

以前と比べ、暗号資産領域ではNFT(非代替性トークン)やメタバース(仮想空間)などの展開で資産の幅も広がってきており、法律の対象を広げる狙いがあるとの見方も上がった。

関連「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

NFTとは

「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ゲームのキャラクターやアイテム、音楽など幅広い領域で技術が活用されている。アート作品等が高額で取引される事例も多い。

▶️仮想通貨用語集

関連Twitter投稿が3億円の価値に|大企業も注目する「NFT」の仕組みと可能性

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/07 木曜日
13:45
野村系レーザー・デジタル、ドバイで仮想通貨オプションOTC初の認可取得
野村證券子会社のレーザー・デジタルがドバイVARAから仮想通貨OTCオプション取引で世界初の規制認可を取得。機関投資家向けデリバティブサービスを本格開始。
13:20
トランプ関税、新税率発動で米ビットコインマイニング産業に深刻な影響か
米トランプ政権による新たな相互関税が8月7日に発動した。マイニング機器の大半を東南アジア諸国からの輸入に頼る米マイニング業界にとって、大きな痛手となると専門家は警告している。
11:35
中国当局、仮想通貨関連の虹彩認証を警戒
中国国家安全部が仮想通貨ワールドコイン(WLD)の虹彩認証について警告を発した。生体認証データ悪用リスクを挙げている。ケニアなども同プロジェクトの活動を停止している。  
10:40
仮想通貨財務企業ブーム、ピーク過ぎた可能性=ノボグラッツ指摘
ギャラクシー・デジタルのマイケル・ノボグラッツCEOが仮想通貨をバランスシートに保有する企業設立ブームの終焉を示唆。既存企業の成長に注目が移る段階と分析。
09:30
米SEC「プロジェクト・クリプト」で注目すべき3つの仮想通貨投資チャンス=Bitwise
米SECの「プロジェクト・クリプト」開始により期待できる投資機会をビットワイズCIOが分析した。SEC委員長のスピーチを背景にして3つの分野を特定している。
08:35
ビットコイン、年末に最大25万ドル到達の可能性=トム・リー予測
ファンドストラットのトム・リー氏がビットコイン価格25万ドル到達の予測を維持。機関投資家の関心高まりと市場懐疑論を根拠に強気見通しを示すが、アナリスト間で意見分かれる。
08:30
米Bakkt、多国籍ビットコイン財務戦略を展開へ 日本上場企業の株式取得
米仮想通貨プラットフォームのBakktがライザップから堀田丸正株式約30%を取得し、社名を「bitcoin.jp」に変更予定。日本を拠点とした多国籍ビットコイン財務戦略として注目。
07:40
中国、ステーブルコイン解禁を検討か=報道
中国が人民元の国際化とドル対抗を目的に、初のステーブルコイン発行を検討。香港でライセンス制導入も、資本流出への警戒から慎重な運用方針を採用。FTが報じた。
06:35
トランプ家支援のビットコインマイニング企業American Bitcoin、9月上場見込み 
グリフォンデジタルマイニング株主がトランプ家支援のアメリカンビットコインとの合併案採決を開始。9月初旬の取引完了後、ナスダック「ABTC」で上場予定。
06:05
スタンダードチャータード「イーサリアム財務企業がETFより優位」
スタンダードチャータードのアナリストがイーサリアム財務企業への投資を推奨。NAV倍率が1倍超で米国ETFよりステーキング報酬や規制裁定機会でメリットが大きいと分析。
08/06 水曜日
17:20
SBI、仮想通貨ETFの国内上場を計画 金融庁の制度検討で実現に前進
SBIホールディングスが仮想通貨を組み入れたETF商品の開発を発表した。金融庁の制度検証開始を受け、ゴールドとの混合型とビットコイン、リップル社のエックスアールピー(XRP)を含めた直接投資型の2つの商品案を検討中。日本の仮想通貨投資環境の大きな転換点となる可能性が期待される。
14:30
12年間にわたる8000BTC回収戦略に新展開、英男性 失われたビットコインの所有権をトークン化
2013年に8000ビットコイン(約1344億円相当)を保存したハードディスクを誤って廃棄した英国人男性が、12年に及ぶ回収戦略を新たな方向へ転換。ハードディスクの物理的な回収は諦める一方で、保存されたビットコインの法的所有権をトークン化する計画を発表した。
13:55
バウンスビット、F・テンプルトンのトークン化マネーファンドをBBプライムに統合
CeDeFiプラットフォームのバウンスビットがフランクリン・テンプルトンのトークン化米国債ファンドBENJIをBBプライムに統合。米国債利回り4.5%と仮想通貨戦略を組み合わせた構造化商品を提供開始。
13:18
ヒューマファイナンス創設者「日本円ステーブルコインは米ドルと相互補完的」、PayFiで貿易決済革新目指す
世界初PayFiネットワークのヒューマファイナンス創設者カラマン氏が日本円ステーブルコインの役割を語る。米ドルとの相互補完で貿易決済やサプライチェーンファイナンス革新を目指す。8月末のWebXカンファレンスへ参加予定。
11:50
ギャラクシーデジタル、自社株GLXYのトークン化を検討 ビットコイントレジャリーにも見解
米ギャラクシーデジタルがSECに提出した書類でGLXY株のトークン化を検討中だと明かした。ノボグラッツCEOは、ビットコイン財務戦略市場の今後についても見解を示している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧