はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

暗号資産交換業者が届け出た「疑わしい取引件数」過去最多に=警視庁

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

暗号資産交換業者の届出件数、過去最多

警視庁は3日、2021年における「犯罪収益移転防止に関する年次報告書」を発表した。資金洗浄(マネーロンダリング)など犯罪関与が疑われる届出件数は過去最多を記録したほか、暗号資産(仮想通貨)交換業者からの届出受理件数も過去最多を記録している。

組織的犯罪処罰法では、2000年より届出対象が薬物犯罪から重大犯罪に拡大。警視庁によれば、これ以降、届出件数は毎年増加傾向にあり、2021年の件数は初めて50万件を突破した。

出典:警視庁

2021年中の疑わしい取引の総届出受理件数は530,150件を記録。業態別では、「銀行等」が最多の73.6%を占め、暗号資産交換業者の届出件数は全体の2.5%となった。

  • 銀行等:390,381件(73.6%)
  • 貸金業者:35,442件(6.6%)
  • クレジットカード事業者:34,904件(6.5%)
  • 金融商品取引業者:19,718件(3.7%)
  • 信用金庫・信用協同組合:18,461件(3.4%)
  • 暗号資産交換業者:13,540件(2.5%)

国内の届出受理件数は毎年増加傾向を続けており、この傾向は暗号資産交換業者の届出件数からも伺える。過去5年間の推移は以下の通りだ。

  • 2017年:669件
  • 2018年:7,096件
  • 2019年:5,996件
  • 2020年:8,023件
  • 2021年:13,540件

警視庁はこのような増加傾向について、「社会全体のコンプライアンス意識の向上」や「反社会的勢力や不正な資金移動に対する監視態勢の強化」を要因として挙げた。また、金融機関等を対象とする研修会等を通じて、疑わしい取引の届出の必要性を周知してきた効果が現れてきたと説明している。

警視庁は2021年7月にも、一般社団法人日本資金決済業協会及び一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)とオンライン会議を開催。疑わしい取引の届出の活用事例や届出の際の留意事項等について説明を行っていた。

仮想通貨犯罪の利用傾向

ブロックチェーン分析企業チェイナリシス社の調査結果によれば、2021年中の仮想通貨犯罪による被害額は過去最多の1.6兆円規模を記録。ただ、強気相場の影響で総体的な取引量も増えた一方で、犯罪利用率は全体の0.15%に留まり、これは過去最低だった。

出典:Chainalysis

関連:2021年の仮想通貨の犯罪利用率は過去最低水準「0.15%」まで縮小=チェイナリシス

チェイナリシスは複数の米政府機関を筆頭に、世界各国の規制機関に仮想通貨データを提供している大手企業。過去には北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」のサイバー攻撃動向や仮想通貨犯罪の内訳を追跡することで実績を持つ。

制裁回避としての利用は

直近では、ウクライナ侵攻を2月24日に実行したロシア政府に対して西欧諸国が経済制裁を発令。

関連: 日米主要国、ロシアをSWIFTから排除へ 追加制裁強める

関連:欧州連合、ロシアの仮想通貨取引監視を強化へ 制裁逃れを警戒

これに対抗する手段として、仮想通貨が悪用されるとの懸念が高まっていたが、米財務省などはブロックチェーン分析ツールの普及により、多額の資金が移動された場合は追跡が可能となると指摘。業界専門家も制裁回避としての仮想通貨利用の可能性は低いと考察している。

米財務省はロシアが仮想通貨を利用するには実用性が低い事を知っている。

パブリックな分散台帳上では隠しきれない大きな資金移動を複数回行う事になる(規模になる)。

関連:ルーブル建てのビットコイン取引量急増、制裁逃れに仮想通貨が利用されるリスクは

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/03 水曜日
17:03
XRP ETF、13取引日で8億ドル(約1240億円)到達 仮想通貨史上2番目の速さ
XRP現物ETFが上場13日で8億ドル超の流入を達成し、ビットコインETFに次ぐ史上2番目の速さを記録。ソラナETFを大きく上回るペースで、アナリストは最大1兆円超の市場規模を予測。
16:25
バイナンス(海外)、15種類の現物取引ペアを停止へ 12月5日実施
バイナンス(海外)は流動性レビューに基づき、12月5日に現物取引ペア15種を停止すると発表。停止は特定ペアのみで、対象トークンの上場廃止を意味しない。取引ボットも同時に終了予定。
15:14
ゲンスラー前SEC委員長「仮想通貨は投機的」 ビットコイン除く全トークンに警告
ゲンスラー前SEC委員長がブルームバーグのインタビューで、ビットコインを除くすべての仮想通貨を「極めて投機的」と評価。退任後も投資家保護の重要性を強調し、規制の観点からビットコインのみをコモディティとして区別する姿勢を維持している。
15:00
HashPortウォレット、Pontaポイントでステーブルコインの購入が可能に
HashPortは12月1日、HashPort WalletでPontaポイントをBase上のUSDCやcbBTCに交換できる「オンランプ」機能と、暗号資産をau PAYギフトカードに変換する「オフランプ」機能を開始した。
13:40
カルシが米CNNの公式パートナーに、予測市場のリアルタイムデータを報道に統合
米予測市場プラットフォームのカルシがCNNと提携し公式予測市場パートナーになった。カルシのリアルタイムデータがCNN番組全体に統合され、政治的・文化的イベントの確率情報を報道に活用する。ソラナ上でのトークン化予測市場も開始した。
12:45
ストラテジーCEO「米ドル準備金でビットコイン売却回避」、配当戦略を語る
米ストラテジー社CEOが今後の準備金や配当戦略を詳細に説明した。米ドル準備金で当面の配当資金を確保し、ビットコイン売却を回避する。レンディング参入の可能性も示唆した。
12:14
イーロンの「Xマネー」決済システム開発で人材募集 ソラナが支援表明
イーロン・マスク氏のX Moneyが決済プラットフォームの技術責任者を募集。ソラナが協力を表明し、仮想通貨統合の可能性に注目が集まる。WeChat型スーパーアプリ実現への動きを解説。
10:32
「資産トークン化が金融のあり方を変革」ブラックロックのフィンクCEOらが論説
ブラックロックのフィンクCEOらが現実資産(RWA)トークン化の可能性を様々な観点から解説した。トークン化の2つの大きな利点や規制当局の役割などにも言及している。
10:15
Trust Wallet、予測市場へのアクセス機能をローンチ
仮想通貨ウォレットのTrust Walletは、予測市場にアクセスできる機能をローンチ。まずはMyriad、ポリマーケット、カルシの3つの予測市場に対応する。
09:49
クラーケン、Backed買収 米国株のトークン化取引を拡大
仮想通貨取引所クラーケンがスイスのBacked Finance買収を発表。トークン化株式サービス「xStocks」は半年で取引高100億ドルを突破。RWA市場は2028年に2兆ドル規模へ成長見込み。
07:25
欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行へ、2026年後半に開始予定
INGやBNPパリバなど欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行を計画中。新会社キバリスを設立し2026年後半の発行を目指す。
07:15
バンカメ「資産管理サービスの顧客は仮想通貨投資を検討すべき」
バンク・オブ・アメリカは、資産管理サービスの顧客に対しポートフォリオの最大4%を仮想通貨などのデジタル資産に配分するように推奨していることがわかった。ビットコイン現物ETFも投資対象にする計画だ。
06:45
トム・リーのビットマインが継続的にイーサリアムを押し目買い、3日間で110億円相当
ビットマインが市場下落局面でも3日間に110億円相当のイーサリアムを追加購入した。同社は約373万ETHを保有し総供給量5%保有の目標に向け62%まで進捗。
06:25
米CME、ビットコインの恐怖指数VIXなどの新ベンチマークを導入
米CMEがビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRPを対象とした仮想通貨ベンチマーク指数を導入した。ビットコインのボラティリティを追跡する指数は株式市場のVIXに相当し、機関投資家のリスク管理ツールとなる。
05:55
チェーンリンク初の現物ETFがNYSEで取引開始、グレースケール「GLNK」
仮想通貨チェーンリンクの初の現物ETFが3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始した。グレースケールがGLNKとして上場し運用資産は1700万ドル超となっている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧