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日銀、4月から中央銀行デジタル通貨(CBDC)のパイロット実験を開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CBDCの実験は次の段階へ

日銀は17日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)のパイロット実験を2023年4月から実施することを発表した。

基本的なアイデアが技術的に実現可能かどうかを確認する「概念実証」は、予定通り3月で終了。パイロット実験では、概念実証では検証しきれない技術的な実現可能性の検証を行い、技術面と運用面の検証に有用な民間企業の技術や知見を活用していくという。

具体的には、中央システムから、仲介機関ネットワークや仲介機関システム、エンドポイントデバイスまでを一体的に実装するものとして実験用のシステムを構築。これまでの概念実証の構築対象は、基本的に中央システムだけだった。

パイロット実験では、この実験用システムを使用して、エンドツーエンドでの処理の流れを確認したり、外部システムとの接続に向けた課題や対応策を検討・整理したりしていく。

出典:日銀

上記画像は日銀が今回の発表に記載している資料。エンドポイントデバイスに「個人用・店舗用」と記載があるが、現時点ではパイロット実験で、消費者や店舗が関与する実取引を行うことは想定していないとした。

また、民間企業の技術や知見の活用について、日銀は情報提供を依頼。パイロット実験における検討の参考にするため、システムの開発や製品・サービス提供を行う企業に、関連情報や資料の提供を呼びかけている。

ほかにも日銀は、「CBDCフォーラム」を設置することも発表。制度設計を適切に進めるため、個人や企業の決済(リテール決済)に関わる民間企業に参加を募り、幅広いテーマを取り上げて、議論や検討を行っていくと述べた。

なお、日本でCBDCを導入するかは現時点でも未確定。実際に導入するかは国民的な議論で決定するとの考えを示し、こうした議論に資するためにも、様々な環境変化に対応できるように準備を進めていくとしている。

関連:CBDCの実証実験に取り組む中央銀行は世界的に増加=日銀レポート

最後に日銀は、2023年度は参加者や実験用システム構築等に関わる委託先を選定し、参加者との議論・検討や実験用システムの開発を進めていく予定だと説明。実験の検証状況や参加者との議論・検討の内容は、タイミングをみて公表していくと述べた。

パイロット実験の後は、必要な場合に実験の内容や参加者の範囲を段階的に拡大する計画だと説明している。

関連:次期日銀総裁が明らかに、来週は米CPI|11日金融短観

CBDCとは

各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。ビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)と大きな違いは、CBDCはデジタル上の法定通貨であること。

▶️仮想通貨用語集

関連:中央銀行デジタル通貨(CBDC)とは|ビットコインとの違いと主なメリット

概念実証の結果

17日に日銀は、内田理事による「中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会」における開会挨拶を公開。内田理事はこの中で、これまでの実験について説明している。

2021年4月に開始した概念実証の「フェーズ1」では、CBDCシステムの基盤となる「CBDC台帳」を中心に実験環境を構築。決済手段の基本となる発行や払出、移転といった一連の取引において、多頻度小口決済に求められる高い処理性能を実現できることを確認したという。

そして、2022年4月からは「フェーズ2」を開始。フェーズ1で確認した基本機能に、より複雑な周辺機能を追加した上で、技術的な実現可能性や処理性能などを検証してきたと語った。

例えば、1人のユーザーが複数の口座を保有している場合に、保有額・取引額および取引回数が上限に抵触しないかを判定する機能など、実装の難度が高い周辺機能についても、システムが処理性能を維持できることを確認したと話している。

関連:英中銀と財務省「デジタルポンド(CBDC)が必要となる可能性は高い」

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