はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン底堅く推移、急動意のビットコインキャッシュは前月比2倍以上に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

29日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比269ドル(0.8%)高、ナスダック指数は0.42ポイント安で取引を終えた。

FRBの銀行ストレステスト(健全性審査)の結果、対象となった一定以上の規模を有する23行すべてが「良好」を示し、銀行株が買われた。今春には、米シリコンバレー銀行などの銀行破綻が相次ぎ信用不安が拡大するなど、FRB(米連邦準備制度)の金融引き締めの副作用によって地銀および中小銀行の財務基盤悪化が取り沙汰され、金融システム不安が広がっていた。

ストレステストは、米国の銀行に対して定期的に実施される厳格な評価プロセスのこと。リセッション(景気後退)懸念が強まる中、景気後退や金利上昇などを想定した不況時においても、銀行のバランスシートやリスクポジションへの影響や規制上定められた自己資本比率を維持できるかどうかをチェックする。

関連:FRBのストレステスト合格で大手銀株が上昇 米新規失業保険申請は大幅減少|30日金融短観

関連:仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は前日比0.06%高の1BTC=30,382ドルに。

BTC/USD日足

関連:フィデリティがビットコインETFの申請を提出 米CMEがETH/BTC先物の提供を計画|30日朝の重要速報まとめ

直近高値圏で推移するも主要レジスタンスライン(上値抵抗線)を前に上値を重くしており、急騰後ということもあり調整不足を指摘する声も少なくない。

ただ、昨年末のFTX破綻やバイナンス・コインベース提訴など目先の悪材料が出尽くし相場が大きく冷え込んだ後、最大手資産運用会社ブラックロックのビットコインETF(上場投資信託)申請が報じられると需給好転した経緯がある。

満を持してブラックロックが申請したからには勝算があり、米SEC(証券取引委員会)に全て否決されてきた「現物版ビットコインETF」の承認確率は「過去最も高い」との見方が大勢を占めることからも下値は底堅いか。

米金融大手フィデリティなど他金融機関からのビットコインETF再申請も相次いでいるほか、2024年には四年に一度のビットコイン半減期が予定されており、デジタル金融資産としての希少性はますます高まることになる。

関連:1年を切った次回ビットコイン半減期へのカウントダウン、市場動向と専門家の予測は?

関連:上場投資信託「ビットコインETF」とは|ブラックロックの申請が注目される理由

前日には上場企業マイクロストラテジーのビットコイン買い増しも確認されるなど、ビットコイン支持派は強気姿勢を貫いている。

関連:ビットコイン3万ドル節目の揉み合い続く、マイクロストラテジーはBTCを500億円相当買い増し

アルトコイン市場

個別銘柄では、17年8月にビットコインのハードフォークで誕生したビットコインキャッシュ(BCH)が前日比14.7%高と続伸。前月比では132%高と2倍以上に高騰した。

1年以上低迷した底値圏のレンジをブレイクアウトすると、騰勢を一層強めた。

BCH/USD 週足

BCHが動意付いた21日は、シタデル・セキュリティーズ、フィデリティ・デジタル、チャールズ・シュワブ、セコイア・キャピタルなどの大手金融機関の支援を受けローンチした米EDX Marketsの上場日と重なっており、材料視されたものと見られる。

米SEC(証券取引委員会)が合意形成アルゴリズムがPoS(プルーフ・オブ・ステーク)系の主要アルトコインの大半をターゲットに規制圧力を強める中、唯一コモディティとして分類されるビットコイン同様、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)によって承認されるブロックチェーンであることも規制リスク面での信頼性を高めたか。

関連:ウォール街金融が出資する仮想通貨取引所「EDX Markets」 米国でオープン

これに伴い、SNS上でBCHについて議論されるソーシャルディスカッション率は、過去3年間で最高を記録した。

先物市場では、BCHのショートポジションのロスカット(強制清算)が確認されており、ショートカバーも上昇を後押しした。

coinglass

Andrew Kang氏によれば、BCHの市場供給量以上のショートポジションが蓄積されており、流動性が低く買い戻しが困難にあることも背景にある。

2017年のビットコインキャッシュ誕生時には、ハッシュレートの大半を占めていた中国マイナー(採掘者)が主導したとの見方があり、2023年6月の香港市場の取引解禁を巡る思惑も追い風となっている可能性がある。

2018年11月には、主要マイナー間の方針の違いから大規模なハッシュ戦争および敵対的ハードフォークが発生。BCH(Bitcoin ABC)とBSV(ビットコインSV)に分岐するなど混迷を深めた時期もあった。

関連:ジハン・ウー氏インタビュー:仮想通貨ビットコインキャッシュハードフォーク後の現状

また、Wu Blockchainの指摘によれば、韓国最大手暗号資産(仮想通貨)取引所Upbitにおいて、韓国の法定通貨ウォン建「BCH/KRW」の取引高が3億5,000万ドルを上回った。これは、BCHの総取引高の23.58%を占めており、BCHの上昇の背景に韓国勢の影響が強まっていることを示唆する。

なお、同じくEDX Marketsに上場したライトコイン(LTC)は、前日比1.8%高、前月比6.1%安と冴えない。他の銘柄を確認すると、ビットコインは前月比11.8%高、イーサリアムは1.29%安となっており、ビットコインキャッシュ(BCH)だけが独歩高の様相を呈している。

一方、半減期まで約2ヶ月に迫るライトコインは、ハッシュレート(採掘速度)が過去最高値を更新した。

LTCハッシュレート推移

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/17 火曜日
14:20
DePINや分散型IDが切り開くAIと仮想通貨の未来は a16zが示す11のユースケース
米大手VCのa16zが発表したAIと仮想通貨の交差点に関する最新レポートを詳しく解説した。アイデンティティ、分散型インフラ、新経済モデルなど11の具体的ユースケースから、実現可能性や今後の課題などを探る。
13:35
アーサー・ヘイズ、ステーブルコイン投機バブル警告もサークル株価上昇を予測
BitMEX創設者アーサー・ヘイズ氏がステーブルコイン投資ブームの到来とバブル崩壊を警告。サークル株価は上場2週間で公募価格の5倍に急騰し、機関投資家の売買が後押しに。
13:15
米国製「トランプモバイル」発表、トランプ一族企業が携帯電話に参入
ドナルド・トランプ氏の企業トランプ・オーガニゼーションが携帯電話事業「トランプモバイル」を開始する。手頃な価格の通信プランを用意し、米国製スマホも発売予定だ。
11:40
トランプG7早期離脱で地政学リスク拡大懸念も、ビットコインは10万ドル台で推移
トランプ米大統領がイラン情勢悪化を受けてG7サミットを切り上げ帰国し、中東の地政学リスクが高まる中、ビットコインは前日比+0.9%の106,787ドルで堅調に推移。イラン高官のホルムズ海峡封鎖警告で原油価格が5か月ぶり高値に急騰したものの、機関投資家による暗号資産ETPへの資金流入は19億ドルを記録し9週連続の流入となった。
11:00
JPモルガンが「JPMD」商標出願、新ステーブルコイン開発か?
米銀行大手JPモルガンが「JPMD」商標を出願した。内容と名称からステーブルコイン関連との推測もされている。JPモルガンは、すでにKinexysなどブロックチェーン事業に参入している。
10:30
ビットコイン現物ETFの出来高、BTC取引全体の約25%に
仮想通貨ビットコインの現物ETFの出来高は、ビットコインの現物市場におけるシェアが拡大基調にある。最新データでは24.27%で、5月29日には過去最高水準に達していた。
10:05
ビットコイン価格、「セイラー・サイクル」でさらに100倍上昇の可能性 専門家が議論
ビットコインマキシマリストであるブラッド・ミルズ氏が従来の暴騰・暴落サイクル終了を宣言し、機関投資家主導の「セイラーサイクル」で100倍上昇を予測。経済学者らは供給制約で2027年に100万ドル到達可能性を分析。
08:50
香港上場ミーム・ストラテジー、5400万円でソラナ購入
香港のミーム・ストラテジーが、仮想通貨ソラナを戦略的財政配分として購入。高速・低コスト取引とステーキング収益を評価し長期保有方針をとる。
08:20
ナスダック上場企業SRM、トロン財務戦略を発表
ナスダック上場企業SRM Entertainmentは、1億ドルを調達しトロン財務戦略を開始することを発表。トロン創設者のジャスティン・サンを顧問に迎え入れ、社名をTron Inc.に変更する。
07:55
QCP分析「イラン・イスラエル情勢悪化も機関投資家はビットコイン買い継続」
イランが湾岸諸国に米国経由でイスラエル停戦圧力を要請、核協議柔軟性も示唆。QCP分析ではビットコインが中東緊張下でも10.2万ドルから10.7万ドルに迅速に回復、機関投資家の継続的な買いが下支えと指摘。
07:20
サークル株価さらに高騰、米ステーブルコイン規制法案採決と大手企業参入期待で
USDC発行企業サークルの株価が先週金曜日に続いて史上最高値を更新継続。米上院でステーブルコイン規制法案GENIUS法の採決予定とJPモルガンやウォルマートなど大手企業の参入観測が株価押し上げ要因に。
07:00
米証券大手カンターが評価、ソラナは財務資産としてイーサリアムを上回るか
カンター証券がソラナ財政企業3社のカバレッジを開始し、イーサリアムより財務資産として有利と評価。総ロック価値でイーサリアムが上回るが開発者成長率でソラナは優勢と分析。
06:15
6月22日までに知事署名がなければ自動成立か、テキサスBTC準備金法案
テキサス州のアボット知事によるビットコイン準備金法案SB21の署名期限が今週日曜日に到来。署名しなければ自動的に法律として成立し、全米3番目のビットコイン保有州が実現。
06:02
トゥルース・ソーシャル、ビットコインとイーサリアムの混合型ETFを申請
トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ運営のTruth Socialが、仮想通貨ビットコインとイーサリアムを組み合わせたETFをSECに申請。資産の4分の3をビットコインに配分予定。
05:45
10週連続でビットコイン追加購入、今回は1520億円相当 ストラテジー社
セイラーのストラテジー社は16日夜、6月9日から6月15日の間に総額1520億円を投じて、10100 BTCを購入したことを報告した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧