- ホワイトリスト入りした仮想通貨以外は国内取引所での取引が不可能となる
- ビットコインやイーサリアム、リップルやネムといったメジャーな通貨を含めて、16種類の通貨がホワイトリスト入り(※10月13日現在)したとみられています。匿名性通貨の審査は厳しいものになると思われ、今後の審査に注目が集まっています。
- 2017年4月より施行された改正資金決済法(仮想通貨法)と仮想通貨交換業者の登録制度による影響
- 仮想通貨取引の信頼性が上がることで、国内企業の仮想通貨決済採用等が増えるのではないか、と予想されています。
ホワイトリスト入り仮想通貨通貨一覧(※随時更新予定)
- ビットコイン BTC
- リップル XRP
- ライトコイン LTC
- イーサリアム ETH
- モナコイン MONA
- ビットコインキャッシュ BCH
- ネム XEM
- フィスココイン FSCC
- ネクスコイン NCXC
- カイカコイン CICC
- カウンターパーティー XCP
- ザイフトークン ZAIF
- ビットクリスタル BCY
- ストレージコインエックス SJCX
- ぺぺキャッシュ PEPECASH
- ゼン ZEN
- キャッシュ QASH
金融庁によって公開された登録業者の取扱通貨に掲載された通貨はホワイトリスト入りほぼ確定と思われます。
今後のホワイトリスト入り通貨に関してですが、様々な予想がされているものの、ダークサイト等で採用されているモネロ(Monreo)やダッシュ(DASH)、ゼットキャッシュ(ZCash)等の匿名性通貨の審査は他の通貨よりも厳しいものになるのではないか、と考えている人が多いです。
仮想通貨のホワイトリストとは
仮想通貨の「ホワイトリスト」という言葉は改正資金決済法(仮想通貨法)の解説pdfファイルの中に
なお、登録業者が取り扱う仮想通貨については、随時、金融庁ウェブサイトで公表します。
引用元はこちら
といった文章が入っていたことから作られた言葉です。よって、政府がこの言葉を使って発表しているという事ではありませんが、「登録業者が取り扱う仮想通貨」に入る事を所謂「ホワイトリスト入り」と呼ぶようになりました。
つまり、金融庁によって登録業者の取り扱う仮想通貨が公表されない限り、国内取引所でそれ以外の仮想通貨を手に入れることが出来なくなる、という訳です。
元々、改正資金決済法(仮想通貨法)は仮想通貨利用者保護のための法律であるため、ホワイトリストも利用者を守るための仕組みと言えます。
仮想通貨は現在1,000種類以上もの膨大な数が存在すると言われていて、それらの中には詐欺に類する通貨も多く存在しているため、ホワイトリストを作ることでリスクを抑えようとしている訳です。
ホワイトリスト入りしなければ国内取引所で取り扱う事が出来ないため、ホワイトリスト入りしなかった通貨の価格下落、またホワイトリスト入りした通貨の価格上昇が予想されます。
日本は仮想通貨先進国の中でもトップクラスの取引量の国であるために、ホワイトリストについて海外からも注目を集めることで、相場の動きを更に激しくする可能性もあります。
仮想通貨交換業者の登録制度について
改正資金決済法(仮想通貨法)が施行されたことにより、国内で仮想通貨取引所を運営するためには金融庁による登録を受けなければならなくなりました。
そして9月29日、金融庁によって審査が完了した仮想通貨の交換業者の一覧が公開されました。
リスト入りした11社の取引所には、bitFlyerやビットバンク、テックビューロ(Zaif)だけではなく、SBIバーチャル・カレンシーズやGMOコインも入っていました。
しかしアルトコイン取扱数が多い日本国内で人気の取引所、コインチェック(coincheck)は未だリスト入りしていません。
これは登録申請が比較的遅かったことと、取扱仮想通貨が多いためにホワイトリスト入りするかどうかの審査が長引いているとみられています。
2:
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) 2017年9月29日
またCoincheckサービスでは多数の通貨を取り扱っております関係上、比較的審査に時間を要する場合がございます。
9月29日の金融庁の発表について詳しくはこちら↓
改正資金決済法(仮想通貨法)とは
改正資金決済法(仮想通貨法)とは、「資金決済に関する法律」の第三章の二「仮想通貨」が追加された条文を示します。
また、仮想通貨交換業に係る各種政令等(仮想通貨交換業者に関する内閣府令、犯罪による収益の移転防止に関する法律施行令等)も公布されました。
2017年7月1日には、「消費税法施行令の一部を改正する政令」によって仮想通貨取引への消費税が非課税になりました。
そして2017年4月から、改正資金決済法(仮想通貨法)が施行されたことにより、ビットコイン等の仮想通貨の法的な位置付けが確立されました。
半年間の猶予、つまり2017年10月までに取引所は登録制になり、登録されていない事業者は仮想通貨交換業が出来なくなります。
但し、9月中に登録申請書を出した場合は、更に2ヶ月間の猶予が与えられるようです。
<追記内容>
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) 2017年9月29日
1:2017年9月中に登録申請書を提出した「みなし仮想通貨交換業者」は、原則として申請を提出して以降、さらに2ヶ月間「みなし仮想通貨交換業者」としての運営が可能となります。9月末までに申請の結果が開示されなかった場合においても、10月以降の運営は通常通りとなります。
まとめ
承認されなかった通貨は日本円からの資金流入が大幅に下がってしまうでしょう。
違法物が売買されているダークサイト等でも扱われるモネロ(Monero)、その他のダッシュ(DASH)、ゼットキャッシュ(ZCash)といった世界でも取引量が多い匿名性通貨のホワイトリスト入りについては、他の通貨よりも難しい審査となるであろうことが予想されています。
ただし、ホワイトリストによって仮想通貨取引の信頼性が上がることは間違いないです。
これによって仮想通貨による決済を導入する企業の増加等のニュースが出てくると、仮想通貨業界の更なる発展も見込まれます。
CoinPostでは今後も金融庁の発表やホワイトリスト入り通貨について等様々な情報を、ホームページでの記事やTwitterにて情報発信致します。