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トランプの仮想通貨サミット後にビットコイン失望売り拡大、専門家の見解は

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

失望売り継続

仮想通貨市場が大幅な売り圧力にさらされている。トレーダーや投資家が注目を集めたホワイトハウス仮想通貨サミットの余波を消化し続ける中、当面の間、市場のボラティリティは継続する見通しだ。

ビットコイン(BTC)価格は直近3週間で2度目となる8万ドル割れを記録し、一時77,000ドル台まで下落。この水準で取引されるのは、11月の米大統領選挙以前まで遡る。戦略的ビットコイン準備金とデジタル資産備蓄の創設に関する大統領令に署名した翌日の先週土曜日、トランプ大統領はステーブルコイン法案に8月までに署名し、仮想通貨企業の銀行サービス排除を終わらせると誓約したが、これでは不十分だとする声も上がっている。

出典:Tradingview

「トランプ大統領の待望の仮想通貨サミットは広報活動にすぎなかった」とインポッシブル・クラウド・ネットワークの共同創設者、カイ・ワルジネック氏はThe Block取材で述べた。「仮想通貨に大きな変化を約束しながらも、トランプはほとんど何も提供しなかった」。

トランプの大統領令は連邦政府のデジタル資産保有の完全な会計を指示している。米国は準備金に預けられたビットコインを売却せず、デジタル版フォートノックスに相当する価値の貯蔵として保管される。また同命令は、ビットコイン以外の刑事または民事訴訟で没収されたデジタル資産で構成される米国アルトコイン備蓄も確立した。政府は没収手続き以外の方法で備蓄のための追加資産を取得しないとしている。ビットコイン・トレジャリーによると、米国政府は現在の市場価格で約160億ドル相当の198,109BTCを保有している。一方、現在押収されているビットコインの多くの部分は、2022年のBitfinexハッキング事件に関するものとみられており、その被害者への返還分も検討する必要があると指摘されている。

関連:「米国はビットコイン超大国になる」ホワイトハウス宣言

また、ドイツ銀行のマリオン・ラブール氏は「トランプのビットコイン準備金計画に明確な詳細が欠けていれば、仮想通貨市場のボラティリティは高いままである可能性がある」と指摘。「時間、資金、配分はすべて不確実だ。市場は慎重で、計画が進展すれば利益に、停滞すれば損失に焦点を当てている」。ワルジネック氏は「結局のところ、このサミットは選挙に勝つために行った約束に対するリップサービスだった」と述べた。「多くが疑っていたように、トランプは移民問題、保守的な社会政策、貿易相手国への強硬姿勢など他の問題にはるかに関心がある。このビットコイン準備金を提供したことで、仮想通貨業界が大統領からさらなる支援を望むなら、おそらくさらなる働きかけが必要になるだろう」とコメントした。

さらに、ザ・コイン・ビューローの創設者で金融アナリストのニック・パックリン氏はThe Blockに対し、「投資家は昨年11月から仮想通貨準備金に関して非現実的な期待を抱いており、詳細が明らかになった際に失望した」と指摘した上で、トランプ政権は長期金利と財政赤字により焦点を当てており、短期的にはリスク資産に痛手となるものの、長期的には金利低下と米国債務問題解決につながると分析。現在のマクロ経済的懸念下でリスク資産は当面さらなるボラティリティを経験する可能性が高いが、「規制環境の改善と伝統的な金融レールとの統合の約束」による仮想通貨の米国金融環境における地位確立を評価。ビットワイズのCIOマット・ハウガン氏もCNBCで「これは短期的な後退であり、市場はすぐに足場を見つけるだろう」と楽観的見解を示した。

先週のサミットでは、政府関係者や仮想通貨業界関係者がトランプ政権の就任後100日間における仮想通貨規制緩和策とビットコイン準備金設立に感謝の意を表明した。バイデン前政権下での引き締め政策から、より公正で革新を促進する法的枠組みへの軌道修正が高く評価されている。サミットではFIFAとの連携が強調された一方、トランプ大統領は一般公開されたオンライン配信では、戦略的ビットコイン準備金に関する追加購入計画や今後の仮想通貨業界改革について具体的な言及を控えた。ただ、準備金のためにより多くのビットコインを購入する新たな方法を模索していくと再び言及し、「今日から、我々は『ビットコインを決して売るな』というモットーに従うことになる」とも発言した。

特集:米国の仮想通貨「準備金」構想:トランプ政権・各州の注目点

F・テンプルトンの見解

米資産運用大手フランクリン・テンプルトンは11日、米政府のビットコイン戦略準備金の設立はビットコインの歴史における画期的な出来事であると評価。連邦政府がビットコインを準備資産として認識したことは、その価値と正当性を強調しているとの見方を示した。

同社は、我々はこの動きが連邦政府の長期的な財政健全性を支援し、赤字問題の緩和に潜在的に貢献すると考えている。「ビットコインは依然として変動の激しい資産であり、リスクも伴うが、私たちはこの展開を業界にとって非常にポジティブなものと捉えている」と述べ、「この準備金は、犯罪および民事訴訟を通じて没収された約20万ビットコインで構成され、納税者からの資金を必要としない。さらに。米国がこれらのビットコインを売却する意図がないという市場への約束が、市場の安定性に寄与する可能性がある。予算中立的な戦略によってさらにビットコインを取得する権限が与えられたことは、ビットコインが正当な価値の貯蔵手段であるという世界的な支持を示すものであり、さらなる主権国家や機関による採用を促進する可能性がある」と意見した。

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注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/12 水曜日
19:30
米国仮想通貨ETFの審査状況一覧 ソラナやXRP・ドージなど
ビットコインやイーサリアムに続き、ソラナやリップルなど多数のアルトコインETF申請が進行中。2025年の米国規制環境で加速するETF審査状況を整理しました
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ソニー系Soneium Web3ゲームのLINEミニアプリ版展開へ
ソニーブロックソリューションズラボのSoneiumがLINEミニアプリの展開を発表。約2億人のユーザーに向け、米欧亜を代表するウェブ3ゲームの関連版4つをLINEミニアプリとして展開する。
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DeFimans Fintech & web3 Nightイベントレポート
Japan Fintech Week 2025公式パートナーイベント『DeFimans Fintech & Web3 Night』で、トランプ米政権のWeb3戦略に対する日本の立ち位置、地方創生2.0におけるブロックチェーン技術活用の可能性について議論が展開された。山古志村の錦鯉NFTプロジェクトなど具体的成功事例も紹介された。
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金融庁審議官らが語る日本の暗号資産規制とWeb3特有の課題|HashPort・WebX Round Table
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米下院、DeFiへの税務報告義務付けに反対する決議案を超党派で可決
米下院が米国税庁によるDeFiに税務報告義務を課す新ルールに反対する決議案を可決した。トランプ政権も支持を表明している。
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ビットコイン5日ぶり120万円幅上昇、背景と今後の見通し|仮想NISHI
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メタプラネットも構成銘柄に ビットワイズが1000ビットコイン以上の保有企業ETFを立ち上げ
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米フランクリン・テンプルトン、XRP現物ETF申請を提出 SECは複数申請の判断を延期
大手資産運用会社フランクリン・テンプルトンもXRP現物ETF申請をSECに提出。ビットコイン・イーサリアム以外にもアバランチ、ポルカドット、ドージコインなど多様な仮想通貨ETFの申請が相次ぎトランプ政権下での仮想通貨市場の変化を反映。
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