
トークン化ファンドの需要
米資産運用大手ブラックロックのファンド「BUIDL」のトークン化を担うセキュリタイズ(Securitize)は4日、2025年3月のBUIDLの分配金が推定で417万ドル(約6億円)超だったと発表した。
この金額は、トークン化した国債ファンドの1カ月の分配金として、史上最高額であると説明。BUIDLはローンチから合計で2,540万ドル(約37億円)の分配金を支払っており、この成長は、ブロックチェーン上の機関投資家向けの高品質な利回りに対する需要の高まりを反映しているとした。
BUIDLは2024年3月に、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のブロックチェーン上にローンチしたトークン化ファンド。ローンチから1年が経ち、先月にはソラナ(SOL)上に拡大して、対応するブロックチェーンの数は7つになった。BUIDLの運用資産残高は本記事執筆時点で19.4億ドル(約2,830億円)超である。
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過去にはグレースケールのCEOを務め、現在はセキュリタイズの最高執行責任者(COO)であるマイケル・ソネンシャイン氏は、「The Block」に以下のようにコメントした。
BUIDLの市場トップクラスの運用資産残高は、トークン化に多くの利点があることを示していると同時に、オンチェーンの機関投資家向けの高品質な利回りに対する需要の高まりを反映している。
月ごとに利回りを分配することが多い従来のファンドとは異なり、BUIDLは1日ごとに分配金を支払うため、投資家は即座に再投資できる利回りを得ることができている。
BUIDLのデータ
「rwa.xyz」のデータによれば、トークン化した債券の市場におけるBUIDLのシェア(占有率)は、3日時点で40%を超えてトップである。

出典:rwa.xyz
また、利回りは年4.5%で、BUIDLの保有するアドレスの数は60。このアドレスの数は前月比で7.14%増加している。
ブロックチェーンごとに見ると、最もシェアが高いのは最初にローンチしたイーサリアム。イーサリアムのシェアは3日時点で89.8%である。

出典:rwa.xyz
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