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仮想通貨のICOを断固拒否する中国、海外プロジェクトにまで干渉か

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海外のICOも徹底排除へ
中国政府は、中国発のICOプロジェクトが海外移転後、中国国民に向けたマーケティングを行なっている現状に対して強く反発。「国内外のウェブサイトや仮想通貨決済サービスもブロックすべき」と言及した。
ICOとは
「Initial Coin Offering/新規仮想通貨公開」のこと。資金調達したい企業や事業プロジェクトが、独自の仮想通貨トークンを発行・販売し、資金調達する行為を指す。 ハイリスクハイリターンで投機的側面が強い反面、各国の法整備が追い付いていないことで、詐欺まがいのICOが横行するなど問題点も多く、国際的な規制強化が協調路線にある。

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中国人民銀行の副代表の主張

7月9日に、中国のインターネット金融改正作業部会(Internet Finance Rectification Working Group)の内部会議が開催されました。

中央銀行である中国人民銀行(以下、PBoC)の副代表を務めるPan Gongsheng氏は、ICO断固拒否の姿勢を再主張。中国発のICOプロジェクトが海外に移転した後、中国国民に向けたマーケティングを行なっている現状に対して、強く反発しました。

インターネット金融改正作業部会は、2016年に中国国務院によって組織され、その名の通り、「インターネット金融分野における違法行為を取り締まる」ことを目的として活動しています。

中国は、2017年9月にICO規制や仮想通貨取引の禁止を行い、2018年に入ってからも、仮想通貨関連の広告の廃止や、マイニング事業の禁止も行なっています。ブロックチェーン技術に関して肯定的な考えを持つ一方で、仮想通貨に関する全面否定の姿勢は崩していないと言えるでしょう。

Pan氏はこの現状を踏まえ、ICOや仮想通貨取引が国内で違法とされている主旨を再度強調。以下のような発言を行いました。

「既存の法規制で”適切でない”とされる金融商品を発見した場合、それを直ちに差し止める。」

中国政府と仮想通貨

Pan氏は1月にも、政府が市場での潜在リスクを避けるために、仮想通貨取引にさらなる圧力をかけるべきだと主張。

規制当局は、中国ユーザーに対して中央集権的な仮想通貨取引サービスを提供するモバイルアプリを閉鎖した上、国内外のウェブサイトや仮想通貨決済サービスもブロックすべきだ。

実在する経済に関係のない、紛い物の金融イノベーションは支持されるべきではない。

と、仮想通貨を本質的に否定しています。

今回の、中国国民を視野に入れた「海外ICOの排除」に向けた発言は、現時点で具体性に乏しく、どのような手段で廃止していくかも定かではありません。

しかし、Pan氏のような中国人民銀行の副代表という立場のある人物が、「海外からのICOを始めとする、仮想通貨関連サービスを徹底的に国内から排除したい」との考えをインターネット金融会議で表明したことは、改めて注目すべき点だと言えるでしょう。

中国では、ICOや仮想通貨取引を始め、マイニング規制、仮想通貨関連広告の禁止など、どこの国よりも厳しい規制が率先して行われてきたことから、今後さらなる規制強化が行われても不思議ではないと考えられます。

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