CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン18000ドル台まで続落、年初来安値迫る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

6日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比173ドル(0.55%)安。

米供給管理協会(ISM)が発表した非製造業の景況感を示す経済指標にて、指数が市場予想を下回り景気の底堅さが確認されると、大幅利上げを含む「金融引き締め」の長期化観測が強まった。

今月下旬には、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるほか、世界の主要中銀による相次ぐ利上げ発表も相場の重石となっている。

米長期金利の指標となる10年債利回りが3ヶ月ぶり水準の3.351%まで上昇したほか、ドル・インデックスは2022年以来20年ぶり水準となる110.52まで上昇した。

ドル指数(月足)

Justin Bennett(@JustinBennettFX)氏は、「DXY(ドル指数)は上昇ウェッジのレジスタンスラインに位置する。これが崩れた場合、株や暗号資産(仮想通貨)市場にとって一時的な救済をもたらす可能性もある」との見解を示した。

昨今の世界経済において、特に欧州の資源高は深刻であり、エネルギー価格の高騰が大規模なインフレ(物価高)に直結している。

ウクライナに軍事侵攻するロシアに対する欧米諸国の経済制裁は、自国経済にも影響を与える諸刃の剣だ。ロシアは事実上の報復措置として、欧州への天然ガス供給の無期限停止を発表した。

DXY(ドル指数)の流動性の内、58%がユーロが占める。

マクロ分析アナリストのfejau(@fejau_inc)氏は5日、「私たちは2010年に発生した”ソブリン債務危機”を再び経験しようとしている」と指摘。対露制裁などの影響で欧州のインフレが加速している事態を念頭に、「破滅的なドルの上昇により、新興国市場が通貨危機及びデフォルト(債務不履行)に陥る可能性がある」と指摘した。

その上で、「新興国は自国通貨を守るため、米国債を売却してドルの購入を余儀なくされる。米国債の利回りの急騰は、米国市場にシステミックリスクが生じることに繋がりかねない」と言及。

さらに「新興国からの資金流出が加速するような事態になれば、結果的にFRB(米連邦準備制度)は利上げ減速の判断を要求される。いずれ、量的緩和による過剰流動性相場とは別の形で、暗号資産(仮想通貨)への資金流入は起こり得る」との見立てを示している。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比6.0%安の18,628ドルに。

BTC/USD 日足

7月以降の上昇分をすべて打ち消した。週足ベースでは下落トレンドをより鮮明にしており、6月に記録した年初来安値の17,567ドルを割り込んだ場合、下落が加速するおそれもある。

BTC/USD 週足

主要アルトでは、イーサリアム(ETH)価格が一時上昇したが、その後利益確定売り優勢に。地合い悪化の影響もあり前日比では8.8%安となった。

The Merge(ザ・マージ)に向けた進捗は順調だ。最終準備段階であるBellatrixでコンセンサスレイヤーのアップグレードは無事成功を収め、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)へのマージは、9月13日〜15日の間に実施されるParisアップグレードで行われる見込み。

関連:イーサリアムマージの完了時期を左右する「TTD」とは|Parisアップグレードの注目ポイントを解説

大手マイナーも準備を進めている。上場企業でカナダのマイニング企業Hive Blockchainは6日、ニュースリリースにて「稼働するGPUを使用して、他にマイニング可能なコインの分析を開始している」と言及。

イーサリアムのマイニング容量は6.5テラハッシュに達しており、ハッシュレートの経済性をGPUマイニング可能なコインに最適化することも検討する。

ビットコインネットワークの採掘難易度は、8月に9.4%増となった一方、イーサリアムネットワークの難易度は、8月に4.4%上昇。Hive Blockchainの売上総利益率にわずかに影響を与えたという。

関連:ETH/BTCがレンジ上限に向け上昇、イーサリアムクラシックは前日比24.7%高

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。
05:50
モルガン・スタンレー、ブローカーによるビットコインETF勧誘を検討
最近の仮想通貨ビットコインETF資金流入状況に関しては昨日、ブラックロックのIBITが1月11日ローンチ以来初めて資金流入がゼロとなり、71日連続の流入記録が終了したことが確認された。
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧