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ビットコイン先物OIは過去最高更新、イーサリアムのバーン総量2800億円を超える CoinPost週次データレポート Vol.32

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10月の仮想通貨動向

10月第3週の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)は20日、4月14日以来およそ6ヶ月ぶりに過去最高価格(ATH)を更新、66,000ドルを突破した。日本円建で760万円に達した(bitFlyer)。

出典:CoinMarketCap

イーサリアム(ETH)も5月以来となる4,000ドルの高値圏に突入し、一時は4,300ドルまで高騰。EIP-1559の導入以降、バーンされたETH総量は60万ETHを突破し、25億ドル(約2,880億円)相当の量に達した。

出典:CoinMarketCap

時価総額TOP20の騰落率

時価総額上位銘柄の週間騰落率は以下の通り。(24日時点:ステーブルコイン除く)

  • シバイヌ(SHIB)+28.89%
  • ソラナ(SOL)+26.68%
  • ドージコイン(DOGE)+16.46%
  • アバランチ(AVAX)+15.05%
  • テラ(LUNA)+14.63%

参照:CoinMarketCap

仮想通貨シバイヌ(SHIB)が週末にかけて、26%の単独高を記録。SNSのセンチメントでは否定的、または懐疑的な見解が強まる中も上昇を続けているとの見解が見られる。

センチメント分析とは

AI(人工知能)などの機械学習モデルを利用し、ツイッター上のデータから文字情報を「ポジティブ」と「ネガティブ」に分類し、点数化する分析手法。これまでの傾向では、価格上昇に伴い楽観系ツイートが増加し、下落に伴い悲観的な投稿が増加する傾向がある。

▶️仮想通貨用語集

関連:2015〜2020年、仮想通貨「時価総額TOP20」の顔ぶれと変化

ビットコインのオンチェーン・データ

ビットコイン(BTC)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

米初のビットコインETFは絶好調

先週19日より、米国初のビットコインETFが上場し、取引が開始した。

ProShares社のビットコイン先物ETFは出足から好調な取引高を見せ、2日間で10億ドル(1,100億円)の大台に到達。2004年に取引開始後、3日間で達成したゴールド(金)のETFが打ち立てた最速記録を17年ぶりに更新した。

関連:米初のビットコイン先物ETFが取引開始、初日の出来高1000億円突破

隣国カナダで21年前半より始動していたPurpose社のビットコインETFも、取引開始に際して大きな資金流入を観測。7月以来およそ3ヶ月ぶりに最大保有量を更新した。

ビットコイン先物

また、ビットコインETFの取引開始に伴い、同ETFが運用するCME(シカゴマーカンタイル取引所)のビットコイン先物のOI(未決済建玉)が、過去最高水準を更新し続けている。

出典:The Block

10月だけの3週間でOIは約40億ドル(4,500億円)増加。9月末時点からは265%の増加に相当する。

指標は軒並み好調

仮想通貨分析プラットフォームSantimentはATH更新に先駆け、オンチェーン指標では前兆がうかがえたと指摘。流通量の上昇やビットコインアドレスの活発化などが大きく関わったと分析した。

クジラは買い増し継続か

また、オンチェーンアナリストのDilution-proof氏は、大口投資家(クジラ)が大量のビットコインを移動したと指摘。23日には約95,000BTC相当の資金が1,000BTCから10,000BTCを保有するウォレットへ流入したことが確認された。

諸説理由は考えられるとしつつ、クジラがビットコインを買い増ししている可能性も十分有り得るとの見解を示した。

取引所預入残高は3年ぶりの最低水準

オンチェーンアナリストのDylan LeClair氏は25日、取引所のビットコイン保有量が2018年8月以来の最低水準に達しているとコメント。2020年3月頃から減少傾向が続いていると指摘した。

取引所預入残高とは

取引所に預入(デポジット)されている仮想通貨の総量を示す指標。取引所に入金されていない仮想通貨は即座に取引(≒売却)し難いため、同指標の低下は、売り圧力の低下を示唆する。

▶️仮想通貨用語集

Mt.Goxの売り圧警戒も

一方、仮想通貨分析プラットフォームCryptoQuantのKi Young Ju CEOは、今年の11月20日までに弁済に進む予定であると指摘。進展次第では(これまで凍結されていた資産が移動することで)ビットコインの流通量が増加する可能性もあることから、売り圧力を警戒する超えを踏まえ、Mt.Goxのビットコイン残高移動を検知するアラートを紹介した。

イーサリアムのオンチェーン・データ

イーサリアム(ETH)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

ETH2.0 ステーキング額

イーサリアム2.0のステーキング額は前週に比べて3万ETH増加に留まった。ETH価格が4,000ドルを突破するなど、現物市場の隆盛が影響したことが考えられる。

ステーキング額:801万ETH(前週比+3万ETH)

CrytoQuant

関連:仮想通貨ステーキングとは|初心者でもわかる「報酬」の仕組み

バーン量は60万ETHを突破

EIP-1559の実装以降、バーン(焼却)されたイーサリアム(ETH)量は61万ETHを突破(前週比+5万ETH)。25日時点では総額25億ドル(約2,900億円)にのぼる。

バーン(焼却)とは

株式の「自社株買い」に近い形で仮想通貨の供給量を減らす仕組み。自社株買いをする企業は、発行している株式を自分たちのお金で買い戻す。買い戻されると市場に流通する株数が減少することで一株あたりの価値が向上し、株主に対してプラスの影響を与える。

需要と供給の影響により、トークンをバーンすることで、流通するETHの一枚あたりの価値が高まることになる。

▶️仮想通貨用語集

スマートコントラクト上のETH残高が過去最高に

仮想通貨アナリストのAlex Moskovski氏はスマートコントラクト上に預入されているイーサリアムの総供給量に対する割合が28%に到達したとコメント。過去最高水準であるとした。

DeFi(分散型金融)

DeFiプラットフォームのTVLは25日時点で2,417億ドル(27.4兆円)を記録。10月に入り3週連続でDeFi市場のTVLは過去最高記録を更新し続けている。

出典:DeFi Llama

TVL(Total Value Locked)は、DeFiプロトコルへ預入れされた仮想通貨資産の総ロック額を指す。

NFT

NFT市場の取引高は現在のペースで行くと、8月以降2ヶ月連続で減少を続けることになりそうだ。NFT市場は春先に注目を浴びた後、8月頃に再び取引量が急増していた。

8月第4週にはNFT大手OpenSeaの週間出来高が初めて10億ドル(1,100億円)を突破していた。

関連:OpenSea、NFT市場の週間出来高が初の1000億円超え

クリプト指標

       
日程 指標

米時間10/25

ビットコイン先物ETF(VanEck)米国上場

10/27

Ethereum 2.0 Altairメインネット実装予定日

前回の週次レポートはこちら:ETF目前、CMEビットコイン先物OIは歴史的水準に・DeFi市場活況

重要ファンダ情報などのクリプト指標カレンダーは、CoinPostアプリ(iOS)、TAOTAOアプリ(iOS/Android版)で好評配信中。

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説|寄稿:Bit仙人

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注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
06:45
Bitwiseとフィデリティ、イーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。
03/27 水曜日
17:25
Slash Payment、独自トークンのエアドロップ対象条件を発表
暗号資産(仮想通貨)決済サービスSlash PaaymentのエコシステムトークンSVLについて、エアドロップの参加条件が明かされた。分散型決済エコシステムの利益が、ステーキング参加者に還元。スナップショットまでに割り当てを増やすことも可能だ。
17:00
ビットコインなど仮想通貨投資の始め方|初心者が注意すべきリスクとおすすめ戦略
ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)投資の初心者向けスタートガイドを解説。基本戦略や知識、特に注意すべきリスクやセキュリティ対策を紹介し、「何歳から始められる?」のか、取引所ごとの年齢制限一覧も提供。
16:04
KDDIのNFT市場「αU market」、アニモカブランズとの連携開始
KDDIが展開する「αU market」で、『PHANTOM GALAXIES』の限定版NFT販売を開始。アニモカブランズが支援するブロックチェーンゲームとの連携施策の第一弾。暗号資産(仮想通貨)ウォレット「αU wallet」を接続して購入できる。

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2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
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