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ビットメイン社ジハン氏の会長職辞任は誤報か|複数仮想通貨メディアの取材に対して否定声明

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Bitmain社ジハン・ウー氏、辞任の誤報か
ビットメイン社の共同創設者であるジハン・ウー氏の取締役からの降格の報道については誤報であると複数の報道機関の取材に対して回答。IPOへの過程において弊社が規制要件を確実に満たすように、標準的な上場業務の一環として、取締役会およびグループ構成を再編しているとコメントした。
ビットメイン社のIPO
150億ドル(1兆7000億円)もの評価額をつけているビットメイン社は、IPOによって記録的な資金調達に繋がるのではと期待されている。しかし、財務上の疑惑も次々に発覚、ビットコインキャッシュのハードフォークなどの様々な問題を抱えているため、ビットメイン社のIPO申請がこれらの問題でどう影響が出るか今後の展開に注目したい。

ジハン・ウーの取締役辞任の報道は誤報

中国北京に本拠を置く仮想通貨マイニング最大手、Bitmain Technologies Limited (ビットメイン・テクノロジー・リミテッド=以下ビットメイン社と表記)は、香港証券取引所 (HKEX)での新規株式公開(IPO)を前に、取締役会の再編を行ったことは認めつつも、個人としても仮想通貨業界に多大な影響力を持つ、同社の共同創設者、Jihan Wu(ジハン・ウー)氏の取締役からの降格の報道については、複数の報道機関の取材に対して回答した。(取材報道機関:CCNBitcoinMagazine)

ビットメイン社の国際マーケティング部門責任者のNishant Sharma氏は、先日報道されたジハン・ウー氏を含む4人の取締役の辞任は誤報であるとして、次のように書面で回答した。

ビットメイン社は、IPOへの過程において弊社が規制要件を確実に満たすように、標準的な上場業務の一環として、取締役会およびグループ構成を再編している。 これは、その運営を容易にすることを目的として、取締役会の構造を簡素化するためのものである。 取締役員の辞任の事実は無く、共同創設者のジハン・ウーは、共同最高経営責任者であるMicree Zhan とともに、共同会長として、引き続き弊社を率いて行く。

Sharma氏が状況を明確にせざるを得なかった背景には、ここ数日の、ジハン・ウー氏の取締役からの降格による経営決定権の喪失という誤報が広まるのをいち早く否定し、ビットメイン社の上場の成否に影響を与えるネガティブな要素を排除するためであろうと考えられる。

また、現在bitmain社などが精力的に取り組んでいたビットコインキャッシュ関連の動きとして、アップデートハードフォークが予定、その内容に同調できないとするコミュニティが生まれるなど、通貨の分裂危機に瀕している。

そのような中で、BitcoinABCを率いているジハン氏の辞任は大きく影響するとの懸念感が高まっていたため、誤報である可能性が出てきたのは、コミュニティにおいて大きい。

特に今後も派閥争いが繰り広げられる中で、選挙であるようなネガティブキャンペーン、また根本的に誤った情報を扱う情報戦争も考えられるため、関連内容は注意深く追っていく必要があるだろう。

ビットメイン社のIPO

仮想通貨マイニング機器製造とともに、マイニング事業でも業界をリードしているビットメイン社は、150億ドル(1兆7000億円)の評価額をつけられており、IPOによって記録的な資金調達に繋がるのではと期待されている。

一方で、IPO申請に伴い、ビットメイン社の財務上の疑惑も次々に発覚している。

9月末には、2018年第2四半期の追加損失約450億円を隠していた疑いが浮上した。

また所有する多くの仮想通貨建の保有資産についても、市場価格での査定を怠り、実勢よりも高い評価額で報告したと報道されている。

さらに、直近のFinancial Timesの報道では、9月30日に発表したIPO関連書類の中で、それ以前に発表した純利益よりも、かなり低い額の純利益を計上していたと指摘されており、ビットメイン社の会計業務の曖昧さが露呈する格好となった。

さらに、ジハン・ウー氏ならびにビットメイン社が深く関わりを持っているビットコインキャッシュのハードフォークが、日本時間の11月16日未明に控えているが、ジハン・ウー氏がサポートを表明しているBitcoin ABCと、BCHマイニングプール、CoinGeekが支援するBitcoin SVの2つにコミュニティ分かれ、今後の先行きが不透明な状況にある。

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さらに、長引く仮想通貨価格の低迷が、ビットメイン社のIPOに与える影響の見通しも未知数である。

そのような状況の中で行われたのが、同社の取締役会の再編であったのだが、市場で独占的な地位を占める仮想通貨マイニング関連事業に加え、AI事業の構築により、経営の多角化を図るビットメイン社に、IPOを通してどのような評価が与えられるのか、今後の展開が注目される。

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