CoinPostで今最も読まれています

Willy Wooオンチェーン考察「ビットコイン高騰の背景に富裕層動向と需給面」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

著名アナリストが語る上昇相場の要因

今週月曜日に急落し、主要メディアでも大きく報じられたビットコインは木曜日にかけて再び一時4万ドルにまで迫るなど再び回復した。

好調な価格を支えているのはHNWI(High NetWorth Individual)と呼ばれる富裕層・超富裕層との指摘がある。オンチェーンの分析などを行うWilly Woo氏がツイッターで指摘したのは、大口投資家を示す「クジラ」の急激な増加と、ビットコイン流通量の枯渇だ。

個人の富裕層は(ビットコインへの)アロケーションが必要だと気づかされた。自分の考えでは、これ(富裕層の流入)がビットコインが23000ドルを超えて急上昇した理由だ。

ブロックチェーン分析企業Glassnodeのデータによると、ビットコイン(BTC)を1000BTC(約35億円)以上保有しているアドレスの数(大口投資家≒クジラ)は過去最高を更新している。

関連:ビットコインの「くじら」、過去最多に──価格下落時に買い増しか

またWoo氏は、こういったクジラの増加を「クジラの産卵期」と表現、超富裕層が参入するこれまでにないサイクルだと形容した。

秘密鍵紛失などで「失われた」ビットコイン

また、Woo氏は失われたビットコインについても言及しており、仮想通貨データ企業Chainalysisの分析では最大で370万BTCが紛失されている為、一般的に流通されている供給量より実際には少ない可能性を指摘。

ビットコインにアクセスするウォレットの秘密鍵を失う、あるいは間違ったアドレスに送金してしまう、といった理由で、アクセス(引き出しなど)ができなくなったビットコインは一定数存在すると考えられる。

最近では、リップル・ラボ元CTOのステファン・トーマス氏は、7002BTC(約280億円)へのアクセスを失いかけていることを明かしている。

NYタイムズの報道によると、秘密鍵を保持するデバイスのパスワードを忘れてしまったという。

現在の価値にすれば相当な額のビットコインも、トーマス氏が受け取った当時は暗号資産を解説するビデオを制作したことで貰ったささやかな報酬に過ぎなかったと言及していた。

BTC保有者のHODL率も過去最高に

秘密鍵の紛失で「アクセス不能」となったビットコインに加え、仮想通貨データ企業glassnodeの分析によれば、既に市場に流通している流通量の中でも最大78%が流動性が低く、ビットコイン保有者に「HODL」されている状態であることが判明していた。

  • (Highly liquid)流動性が高い流通量:300万BTC
  • (Liquid)流動性のある流通量:120万BTC
  • (Illiquid)流動性がほとんど無い流通量:1450万BTC

Woo氏はこのような結果を踏まえながら、新型コロナウイルス対策で金融政策が重なったことがビットコインの元々少ない供給量に対する需要にさらに拍車をかけたと指摘している。

又、最近では米仮想通貨投資大手グレースケール社がビットコインの新規発行量より多いペースでBTCを購入している事例も話題となっていた。

このようにアクセス不能、又はアクセスされず放置(≒HODL)されているビットコインの正確な数字は不明であるものの、オンチェーンデータを基にした推測が実質的な供給量はCMCで表示される数値より低いことを示唆している。

元々供給が限られるビットコインの希少性をさらに増す要素として今後も憶えておきたいデータとなりそうだ。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/19 日曜日
12:00
ビットトレードのビットコイン・ピザ・デー記念キャンペーン シバイヌなどが当たるチャンス
暗号資産(仮想通貨)取引所ビットトレードの特別企画。ビットコイン・ピザ・デーを記念して、シバイヌ(SHIB)やドージコイン(DOGE)も含む豪華景品が当たるラッキールーレットキャンペーンが開催される。2024年5月20日から24日までの期間限定。
11:30
オプション市場では6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中、翌週の展望は?|bitbankアナリスト寄稿
CPI発表後のテクニカル分析や6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中するオプション市場を踏まえ、bitbankのアナリスト長谷川氏がビットコインチャートを図解。今週の暗号資産(仮想通貨)相場考察と翌週の展望を探る。
11:00
週刊ニュース|金持ち父さん著者キヨサキ氏のBTC投資推奨に高い関心
今週は、金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏による仮想通貨ビットコイン・金・銀投資の推奨、ジャック・ドーシー氏のビットコインについての発言、GameStop株やミームコインの暴騰に関するニュースが最も関心を集めた。
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア