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CPI発表控え金融相場は様子見基調 Glassnodeは流動性枯渇要因に「無関心」を指摘

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マクロ経済と金融市場

12日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比17.7ドル(0.051%)安、ナスダック指数は144ポイント(1.04%)安で取引を終えた。

原油高の影響でインフレ懸念が強まる中、本日21時半に米消費者物価指数(CPI)発表を控え、様子見基調となった。国内では8月30日、円安の影響もありガソリン価格が2008年以来15年ぶりに過去最高値を更新した。

14日には、ECB(欧州中央銀行)の理事会が開催され、政策金利が発表される。

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仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は、前日比0.51%高の1BTC=25,900ドルと反発した。

BTC/USD日足

仮想通貨調査会社K33はレポート内で、仮想通貨市場の市場心理(センチメント)は2019年終盤のような​​弱気相場を反映しており、「恐怖と貪欲指数は9カ月ぶりの低水準に達した」と言及した。

Crypto Fear & Greed Indexは、12日時点で、極度の恐怖水準に迫る「30」まで低下している。

Crypto Fear & Greed Index

このようなセンチメント悪化は、昨年11月に経営破綻した大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの保有暗号資産残高(5億6,000万ドルのBTC、1億9,200万ドルのETH、11億6,000万ドルのSOL)の大量清算懸念が持ち上がったことに起因している」と指摘した。

FTXは新CEOに着任したジョン・レイ氏主導の元で再建の可能性を含め検討しており、債権者への弁済を図るため、あらゆる手段を尽くした資産回収や暗号資産(仮想通貨)など保有資産の清算承認を裁判所に求めている。

ただ、初期投資家として資金を投じたアルトコインには数年単位のロックアップが掛かっているケースもあることから、実際の売り圧力は市場想定を大きく下回るとの見方もある。

例えばSolana Compassのデータよると、FTXの姉妹会社アラメダ・リサーチの保有する4,216万SOLはロックアップされており、アンロックは2025年以降となる。

この点についてヘッジファンド Alt Tab Capitalの最高執行責任者は、「マーケット参加者は過剰反応しているように見受けられる。FTX側は可能な限り高い価値での資産保全を模索しており、市場価格への影響は最小限に抑える合理的な方法を探るだろう」と述べた。

また、マウントゴックスの債権者弁済に伴う売り圧力や、米司法省が押収したシルクロード事件のビットコインを巡る売り圧力もセンチメントに陰りを与えている。

マウントゴックスの基本弁済および早期一括弁済は、23年10月31日までに実施される計画だ。19年9月の再生管財人の報告によれば、マウントゴックスは141,686BTCと142,846BCHを保有している。

ただし、最大債権者のMGIFは、債権額の90%を受け取る「早期一括弁済」を選択し、9月30日の弁済期限までにビットコイン70%、現金30%の割合で引き渡される見込みであるが、売却しない意向を示している。

一方、米政府は押収した多額のビットコインについて、今年3月に9,861BTCを売却したほか、24年3月までに残る41,500BTCの売却方針を示している。

暗号資産(仮想通貨)相場では、機関投資家の資金流入が減少して久しい。

Glassnodeはレポートで、「流動性の枯渇要因は、市場参加者の無関心である」と指摘した。

テザー(USDT)以外の主要ステーブルコインでは償還が進み、ステーブルコインの供給量は継続的に減少している。」と言及。短期保有者のコホートでは、損益分岐点の26,000ドル付近で揺さぶられやすいと指摘。心理的な価格水準として意識される可能性があるとした。

現在の市場について「ボラティリティ、流動性、取引量、オンチェーン決済量は歴史的な低水準にある」と結論づけた一方、相場のサイクルを踏まえ、将来的にボラティリティが高まる前兆であるとも言及している。

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