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ビットコイン市場に影響を及ぼす中国の仮想通貨規制、直近の動向まとめ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

中国事情をまとめ

中国政府は5月21日、国務院金融安定発展委員会の方針として、ビットコイン(仮想通貨)マイニングおよび取引の取り締まり強化を打ち出し、ビットコインなど仮想通貨の市場価格に大きな影響を及ぼした。

関連中国の仮想通貨取り締まり強化、ビットコインマイナーはどうなる?|動画で10分解説

しかし、法定通貨である「人民元」への影響を嫌う中国が、仮想通貨の取締りを強化するのは今回が初めてではなく、2013年、2017年にも投資家の取引停止や資金調達実施の禁止といった政策を再三に打ち出してきた。

今回は、仮想通貨による金融リスクの防止の観点を踏まえ、中国政府が目指す「2060年のカーボンニュートラル(脱炭素)政策」を確実に遂行するため、マイニング事業の中心部である四川、雲南、内モンゴル、新疆といった地域で締め付けを強化する方針に転換した。

中国大手経済メディアCaixin(財新)は、政府の規制強化要因は以下だと考察している。

  • 内モンゴルの電力消費量が必要基準に達さなかった
  • 実体経済への貢献がない(他産業の生産能力に悪影響)
  • 中国政府の仮想通貨に対する姿勢

このような中央政府の政策を受け、内モンゴルや四川などの地元政府も応対に動き出し、HuobiやOKExなどの国内大手取引所も利用制限を講じ始めたところだ。

中国政府による仮想通貨の規制動向により、大手マイナーが保有するビットコインの投げ売りや採掘速度(ハッシュレート)への悪影響に対する懸念が強まる中、2021年以降の中国政府、並びに香港政府の仮想通貨関連の動向を時系列でまとめた。

政府動向のタイムライン

 
日付 内容
5/19 政策を再び強調: 中国の金融監視機関である中国国家インターネット金融協会、中国銀行行業協会、および中国の支払いおよび清算協会が、国内における仮想通貨禁止の方針について改めて強調。(関連記事
5/19 内モンゴル自治区: 中国の内モンゴル自治区は、区内で行われている仮想通貨マイニングのシャットダウンを進めるにあたり、マイニングを行っている企業を告発(報告)できるプラットフォームを発表。(関連記事
5/21 国務院: 中国の国務院金融安定発展委員会は51回の会議にて、金融リスクの防止をテーマに、ビットコインマイニングおよび取引に対して取り締まる方針を発表。(関連記事
5/22 香港立法会: ロイター報道:香港の立法会は今後、個人投資家の仮想通貨取引を禁止する法案を検討する予定。(関連記事
5/26 内モンゴル: 国務院の政策を受け、内モンゴル自治区政府は方針に沿った禁止措置の提案を公表。(関連記事
5/27 四川: 国務院の政策を受け、仮想通貨マイニングの中心地である四川省で国家エネルギー局監督部が6月2日に研究シンポジウムを開催予定。(関連記事
6/4 新華社: 中国の政府系メディア「新華社」(ネット新聞)が先日国務院が発表した仮想通貨取引・マイニングへの取締り強化の方針を受け、一連の解説レポートを公式サイトに掲載。(関連記事
6/5 Weibo: Weibo(中国版ツイッター)上の仮想通貨インフルエンサーの多くが口座を凍結されていることが確認された。(関連記事
6/7 工業情報化部: 中国の国務院に所属する工業情報化部(MIIT)がブロックチェーン推進に関連するガイドラインを発表。(関連記事
6/9 新疆、青海: 新疆、青海政府は各自で、仮想通貨マイニングファームが業務を停止する命令を発表。(関連記事
6/9 大手検索エンジン: 中国の大手検索エンジンBaidu(中国版Google)およびWeibo(中国版Twitter)は、Binance、Huobi、OKExなどの大手取引所のワード(一部)を検閲し、検索に引っかからないようにする措置を講じている。(関連記事
6/13 雲南省: 雲南省でもビットコインのマイニングを厳しく取り締まる方針が発表された。(関連記事
6/17 四川省: 中国・四川省の雅安市は仮想通貨マイニングの業者に対して、業務停止の通知を出しているようだ。(関連記事
6/18 四川省: 四川省政府は仮想通貨マイニングの業者に対して、本格的に業務停止を実施。(関連記事
6/19 新疆: 新疆にある、1.9GW規模に相当する複数のマイニング施設が閉鎖されている。(関連記事
6/21 中国人民銀行: 中央銀行である中国人民銀行は21日、Alipayを含む国内の銀行や金融サービス業者に対し、仮想通貨の投機的な取引に関する聞き取り調査を行なった。(関連記事
7/14 安徽省: 中国の安徽省は電力不足の状況を受け、すべての仮想通貨マイニング活動(プロジェクト)を排除すると発表。(参考
7/14 国家電網公司: 国家電網公司(中央企業)が中国全省(地方政府)に向けて、仮想通貨マイニング停止を要求。電力不足の状態にある湖南省、安徽省、および甘粛省もマイニングファームのシャットダウンを実施開始。(参考
8/17 中央銀行: 中国中央銀行の深圳支社が違法で仮想通貨関連事業を行うとされた11社に対して取り締まったという。具体的な会社名は明かされていない。(参考
9/24 中央銀行: 中国人民銀行(PBOC)は24日、仮想通貨のマイニングと取引の規制について新たな警告を発した。(関連記事
9/27 アリババ: 中国のEC大手Alibaba(アリババ)は27日、10月8日から、自社プラットフォームでの暗号資産(仮想通貨)マイニングマシンの販売を停止すると発表した。(関連記事
9/28 仮想通貨関連ウェブサイトのアクセス制限: CoinGecko、CoinMarketCap、TradingViewなどのベンチマークサイトは中国からアクセスできなくなったことがわかった。(参考
10/11 司法当局: 中国を拠点とする暗号資産(仮想通貨)ジャーナリスト、Colin Wu氏は11日、中国の司法当局が仮想通貨関連活動を有罪とする方法を探っていると報告した。(関連記事

マイニング企業の対応

日付 内容
5/24 Huobi Pool: Huobi Poolが中国ユーザーにサービス提供を中止。(関連記事
5/24 BitDeer: ビットメインの共同創設者ジハン・ウー氏が運営する仮想通貨クラウドマイニング企業ビットディアー(Bitdeer)は中国のIPアドレスを遮断する予定を伝えた。(関連記事
5/25 Mars Cloud Mine: 大手クラウドマイニング企業Mars Cloud Mineも中国のIPアドレスをブロックすると発表。(関連記事
9/24 Sparkpool: Sparkpoolは24日、中国在住のマイナーにサービス提供を停止することを発表。(関連記事
9/26 SparkpoolとF2Pool: Sparkpoolは26日、中国と海外でのサービスを両方終了すると発表した。F2Poolも、中国へ向けたサービスを停止すると仮想通貨ジャーナリストWu Blockchainが伝えた。(関連記事
9/28 Bitmain: マイニングマシンメーカーBitmainは同国でマシンの販売を停止することが報じられた。(関連記事
9/28 BeePool: 大手イーサリアムマイニングプールBeePoolは10月15日15:59 UTCより、全てのマイニングサービスを停止すると発表した。(参考
10/10 Bitmain: 大手仮想通貨マイニング機器メーカーBitmain社は10日、中国の仮想通貨禁止令を遵守するため、中国本土へのマイニング機器の出荷を停止すると正式に発表した。(関連記事
10/15 BTC.com : 大手マイニングプールBTC.comは中国市場を15日をもって撤退すると発表。(参考

取引所の対応

日付 内容
5/24 Huobi: 中華系の大手仮想通貨取引所Huobiは中国国内での新規ユーザー向けデリバティブサービスの一時停止を発表。(関連記事
5/25 Bybit: 大手デリバティブ仮想通貨取引所のBybitは中国人ユーザーの利用制限を強化する方針を示した。(関連記事
5/26 MEXC: 中華系取引所MEXCは5月26日に、中国在住の新規ユーザーがデリバティブ取引サービスを利用できないことを発表。(参考
5/31 BitMart: 中華系取引所BitMartは6月3日より、中国在住のユーザーにデリバティブ取引の提供を停止し、新規ユーザー(中国在住)がデリバティブサービスを利用できないことを発表。(参考
6/16 Huobi: Huobiがレバレッジ取引で、本来最大の125倍レバレッジを5倍に引き下げた。(関連記事
6/29 Huobi: Huobiが利用規約を更新し、デリバティブ取引の利用禁止対象国(居住者国)リストに中国を追加した。(関連記事
9/24 TokenPocket: ウォレット『TokenPocket』は中国在住のユーザー向けに一部サービスを停止することを発表した。。(関連記事
9/25 Huobi: Huobiは既に中国で新規ユーザー登録を停止し、12月31日までに中国ユーザーの口座を停止する予定だ。(参考
10/03 Kucoin: Kucoinが、中国本土のユーザーは2021年12月31日までに資金の引き上げと口座の閉鎖を行う必要があると告知した。(関連記事
10/13 バイナンス: バイナンスは、21年末までに中国本土ユーザーへのサービスを制限することを決めた。(関連記事
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注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
01/14 火曜日
18:15
DeFiトレード最適化のDEXアグリゲーター、Odosが果たす重要な役割を解説
DEX取引における価格影響やスリッページなどの課題に対し、DEXアグリゲーターはどのようなソリューションを提供しているのか。Odosを例に、高度なルーティングアルゴリズムと900以上の流動性ソースを活用した最適化の仕組みや、DeFi取引の効率化における重要性を解説。
17:00
米パンテラキャピタル「トランプ大統領の就任は仮想通貨相場の事実売りにはならない」
米仮想通貨VCパンテラがトランプ氏大統領再選の市場への影響はこれからだと分析している。2025年の市場予測も公開した。
12:38
米運用大手キャピタル、メタプラネットの株を5%取得
仮想通貨ビットコインに投資するメタプラネットのトップは、米資産運用大手キャピタルがメタプラネットの株を5%取得したと発表。金融の未来の構築において支援を受けるとした。
12:30
大統領令の思惑でビットコイン反発、XRPは前週比12%の逆行高
ビットコイン市場は米長期金利上昇で一時9万ドル割れも、トランプ新政権の暗号資産関連大統領令への期待感から反発した。一方XRPは主要通貨が軒並み下落する中で前週比約12%上昇している。1月15日のSEC控訴審陳述書提出にも注目が集まる。
11:15
Astar、Soneiumと連携で仮想通貨ASTRの活用拡大へ
StartaleグループのAstarが、Sony BSLが開発したレイヤー2ブロックチェーン「Soneium」のローンチパートナーとして参画。イーサリアムエコシステムへの本格進出を開始し、ASTRトークンの活用範囲拡大を通じてweb3の大規模普及を目指す。
11:10
Soneiumメインネットが正式始動 ソニーのWeb3エコシステム展開へ
ソニーがSoneiumメインネットを公開し、Web3技術でクリエイター支援とファンエンゲージメントを強化。SNFTやS.BLOXが展開する新たなエコシステムの可能性を探る。
11:06
トランプ新政権、初日に仮想通貨関連の大統領令を発令か=報道
米国のトランプ次期大統領が就任初日に仮想通貨関連の大統領令を発令する方針と伝えられる。SEC会計公報SAB121の廃止などを検討しているとされる。
10:45
「仮想通貨のトランプ相場は終了の可能性」CoinShares分析
仮想通貨投資企業CoinSharesは、現在の仮想通貨市場はマクロ経済の影響を受けやすくなっていると指摘。米大統領選トランプ氏勝利による強気相場は終了した可能性があると述べている。
09:45
自民党WG、暗号資産規制の見直し議論 法的論点を整理
自民党デジタル社会推進本部のweb3WGが暗号資産規制の見直しを検討。資金決済法と金商法の関係性など法的論点を整理。投資家保護と国際的な規制整合性を踏まえた制度設計について、河合健氏、白石陽介氏らJCBAメンバーが意見を交換。規制改革の方向性に関心が集まる。
09:28
米長期金利上昇でビットコイン一時9万ドル割れ、新政権の政策がカギに|仮想NISHI
ビットコイン(BTC)相場は、ロシア政府の売却報道と米長期金利上昇で一時9万ドル割れも、トランプ政権のビットコイン関連大統領令報道で急回復した。デリバティブ市場主導の展開でボラティリティ拡大する中、20日のトランプ大統領就任後の政策が注目される。
01/13 月曜日
23:13
米マイニング企業CleanSpark、ビットコイン保有量1万BTCを突破 
米マイニング企業CleanSparkのビットコイン保有量が1万BTCを超え、前年比236%増を達成。米国内の施設拡大と効率的なマイニング運営により、創業4年で2万BTCのマイニング成功という節目にも到達するとともに、さらなる戦略的目標の実行に向けて、1,000億円規模のゼロクーポン転換社債発行も完了した。
13:00
ビットコイン現物ETFの上場承認から1周年 累計取引高は100兆円規模に
米国ビットコイン現物ETFが運用開始1年で累計取引高が約104兆円を超えた。専門家が今後の見通しなどを語っている。
12:27
シンガポール政府、予測市場ポリマーケットへのアクセス制限
シンガポール政府が仮想通貨を入金して取引できる予測市場ポリマーケットへのアクセスを制限した。違反者には罰金などの可能性もある。
01/12 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ビットコイン急落やAIエージェントの新規上場
時価総額上位の仮想通貨ビットコイン、イーサリアム、XRPなどの価格変動と関連ニュースをまとめている。ビットコインの米司法省とロシア政府による売却懸念、イーサリアムのフィデリティによる2025年展望分析、XRPのChainlink提携、新興銘柄SEIの国内上場、AIエージェント関連銘柄の上場など。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米司法省へのBTC売却許可に高い関心
今週は、米司法省に与えられた1兆円相当のビットコイン売却許可、フィデリティの仮想通貨相場分析、リップル社幹部とドナルド・トランプ次期大統領との会談に関するニュースが最も関心を集めた。

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