CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン6000ドル突破の重要性 今後の注目ポイントとアルトコインへの資金流入を考察

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン6000ドル突破の重要性
ビットコイン価格は9日、ドル建てで6000ドル越えを記録し、年初来高値を再び更新。心理的な節目を突破したほか、ビットコインキャッシュの分裂騒動で急落した2018年11月の下落前水準目前まで値を戻したことになる。

ビットコイン6000ドル突破の重要性

ビットコイン価格は9日、ドル建てで6000ドル越えを記録し、年初来高値を再び更新。心理的な節目を突破したほか、ビットコインキャッシュの分裂騒動で急落した2018年11月の下落前水準目前まで値を戻したことになる。

また、ビットコイン6000ドルの重要性を説くアナリストは海外を中心に多く、その理由の一つに2017年末のバブル崩壊時からサポートラインとなっていた重要価格帯である点が挙げられている。実際に2018年末の急落時もこの6000ドルを割り込んだことで、明確なサポートラインが見られなかったことで急落に繋がったポイントでもあり、レジサポの転換による厚いレジスタンスラインになると見られていた。

2018年12月に3000ドル目前まで下落した相場は、急反発で底打ちを確認すると上昇を維持する価格推移を継続、当時の価格よりすでに94%高と強い値動きを継続している。市場に再びビットコイン相場のトレンド性を意識させる結果につながり、先行きへの期待感から買い意欲が強まっている。

というのも、2019年の年初より、複数のマイナスファンダメンタルズ要因が複数確認されている。

①と②は相場に織り込み済みであった可能性は十分に考えられるが、③から⑥の材料はサプライズ性も強く、これまでの下落相場であったら売りを加速させる要因に当たるものに相当する。この状況でも大きく値崩れを起こさなかった状況は、ビットコイン相場の強さを示す重要な指標となる。

今後のターゲット価格

・6150ドル

・6400ドル付近

・6950-7000ドル

今後の注目ポイント

今後の注目ポイントとしては、仮想通貨市場の過去の再現性とマイニングハッシュレートの状況が挙げられる。

仮想通貨市場の過去の再現性

ここまでのビットコイン相場の状況を見ていく中で、相場のトレンド性が強く出ていることが見えてきたが、これまで仮想通貨市場の市場規模拡大の状況を再び把握して、過去の再現性から投資状況を見ていく必要もあるだろう。

その一つの指標に仮想通貨市場のドミナンス推移がある。これは多くの分析でも利用される指標であるが、ビットコインの値動きとアルト市場の状況、また下落時の傾向などを見ていく上で、参考にすべき指標にある。というのもボラティリティが高く未だリスク資産の側面が強くでる市場において、資産の流入と流出が顕著に出てきていた点のほか、明確なファンダメンタルズ要因に乏しい市場の重要指標となるためである。

これまでのドミナンスの傾向の要点は以下の通り。

  • ビットコインへの資金流入が先行(トレンド形成)→主要アルトコインに波及→時価総額下位へ
  • アルトコインは流入出ポイントからの動きが顕著
  • ドミナンスにもレジサポラインが存在する

また、市場を占める通貨ペアがビットコイン建からステーブルコイン建がメインに移行している点と、2018年に詐欺が横行し、プロジェクトが不明確な通過への投資が懐疑的になっている点が、過去の状況と異なる状況として留意したい内容として挙げられる。

弱気相場の7月以降ビットコインドミナンス50%のラインをサポートに反発する動きを続けてきたことで、意識されてきたドミナンス。直近では、ビットコイン価格が先行する過去のドミナンス傾向に再現性がある動きが続いているが、今後再現性がある資金流入ケースに繋がるか、ドミナンスの推移には注目したい。

マイニング状況の変化

また、市場の状況を後押しする可能性があるのが、2017年末の下落で急落し下落要因となったビットコインマイニングハッシュレートの状況である。

ビットコインハッシュレートは、2019年の相場回復に比例して回復傾向にあるが、マイニング業者の大多数が拠点を構える中国において、6月から豊水期が控えている。

豊水期とは、中国の雨季に伴い水力発電の電力量が多く変動し、電力代に大きな差が生じる時期である。ビットコインマイナーが拠点を構える四川省や雲南省などは特に水力発電が活発な地域であり、ビットコインマイニングの最も重要なランニングコストである電力代が大きく下がるため、マイナーの損益分岐価格が大きく下がる可能性がある。

四川省の政府のデータを参照して、調査を行うと、以下の2点を元に水力発電の電力が変動する。

①豊水期:6月〜10月、枯水期:1月〜4月、12月、平水期:5月、11月

②峰時:7:00〜11:00 & 19:00〜23:00、谷時:23:00〜翌日7:00、平時:11:00〜19:00

四川電力取引センターが発表した「2018年度電気直取引結公告」によると、年間取引電気はトータルで565.89億Kwになり、水力と火力の発電量比率は78.2:21.8と大きな比率を占めている。また、上記の電力変動によって豊水期で常時5%安くなるほか、最も電力が利用される時間帯では50%もの価格差が生じるという。

この影響は中国マイナーに大きく影響するほか、マイニングハッシュレートの回復に大きく寄与する可能性がある。

これは、新規発行通貨の売り圧力が低減されるなど、ハッシュレートの上昇に伴うビットコインを取り巻く環境に複合的ないい影響を与えるかもしれない。特に直近の急落要因になっている点も踏まえると、市場における注目すべき動向の一つになるといえるだろう。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/09 木曜日
05:40
マスターカード、トークン化RWAの決済試験でJPモルガンやシティと提携
現在の課題として、投資適格債のような証券と、商業銀行のお金のような資産は、それぞれ別のシステムで機能している。RSNを利用すれば、単一のプラットフォーム上でトークン化資産の決済手続きを行うことができる。
05/08 水曜日
20:31
日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」、先着順の読者限定割引コードを配布開始
国内最大手暗号資産(仮想通貨)メディアCoinPostが企画・運営するWeb3カンファレンス「WebX2024」。先着順の読者限定割引コードを配布開始しました。
15:06
EVM互換のZKロールアップとして関心を集める「Zircuit(ザーキット)」とは
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム財団からL2研究助成金を獲得し、大手VCのPantera Capitalなどから出資を受ける「Zircuit(ザーキット)」について解説。ステーキングプロトコルは約2ヶ月で30億ドル以上を集めた。
14:35
懸念強まる仮想通貨業界へのSEC執行範囲、民主党と共和党議員が激論交わす
米国下院金融サービス委員会は、SECの暗号資産(仮想通貨)を念頭にした執行活動に関する公聴会を開催。民主党と共和党議員のスタンスの違いが鮮明となった。
12:50
FTXが再建計画書提出、すべてのユーザーに100%以上弁済の見込み
破綻した仮想通貨取引所FTXは、米破産裁判所に再編計画の修正版を提出した。すべての債権者が請求額の100%を受け取れるとしている。
11:25
米金融大手サスケハナ、1500億円相当のGBTCを保有
米大手投資・トレーディング会社サスケハナが約10億ドル相当の仮想通貨ビットコイン現物ETF「GBTC」を保有していることが確認された。
10:40
イーサリアムは穏やかなインフレ傾向に ETH焼却量減少で
仮想通貨イーサリアムは、主に取引手数料の低下により、焼却されるETHの量が大幅に減少している。DencunアップグレードやL2の活発化が背景にある。
09:30
「BTC相場は回復に転じた可能性」SCB銀が分析
「仮想通貨ビットコインの相場は回復に転じた可能性がある」とスタンダードチャータード銀行が分析。米大統領選の影響や今後の価格も分析している。
08:10
トレーダーに利回り提供へ、BybitがUSDeを取引担保に採用 
ENAトークン一時急騰 仮想通貨(暗号資産)取引所Bybitは7日、新しいステーブルコイン「USDe」をデリバティブ取引の担保資産に追加すると発表した。トレーダーに利回りを提供…
07:25
「仮想通貨市場には詐欺や問題が多い」ゲンスラー委員長
米SECのゲンスラー委員長は、仮想通貨の投資家保護の必要性を改めて強調。一方、イーサリアムの証券性については明言しなかった。
06:45
ワールドコイン過去一週間で35%上昇、その背景は
OpenAIのライバルであるGoogleは、5月15日に大規模な開発者カンファレンス「Google I/O」を開催する予定だがこれに先駆けChatGPTの検索エンジンを発表する観測だ。
06:10
米ビットコイン現物ETFに330億円純流入、2日連続プラスに
米ビットコインETFに回復の兆し。米月曜日、すべての仮想通貨ビットコイン現物ETFはプラスの資金流入を記録した。
05/07 火曜日
17:54
米決済大手Visa「ステーブルコイン取引高の約9割はbotによるもの」
決済大手Visaは、仮想通貨ステーブルコインについての記事を発表。ステーブルコイン取引活動の90%はボットなどによるものだと分析している。
14:32
米SEC、Invescoの「イーサリアム現物ETF」の可否判断を最終期日まで再延期
米国証券取引委員会は、InvescoとGalaxy Digitalが共同で申請した イーサリアム現物ETFの可否判断をさらに延期すると発表。次回の期限は7月5日で、これが最終期限となる。
14:22
米マラソンデジタル、ケニア政府とビットコインマイニングで協議
米上場ビットコインマイニング企業マラソン・デジタルは、ケニア政府と、仮想通貨政策やデーターセンター開発などで話し合っていると述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア