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ロシア財務省、仮想通貨の売買を許可する可能性を示唆

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ロシア財務省がFATFの圧力を受け、仮想通貨売買を許可する可能性を示唆
ロシア財務副大臣は仮想通貨を外貨に例え、売買を許可する可能性を示唆した。ロシアは、FATFから資金洗浄やテロ資金供与防止に向けた規制整備の圧力を受けている中での発言が注目を集めている。

ロシア財務省が仮想通貨売買の許可を示唆

ロシアの通信社Interfaxの報道によると、ロシア財務省は国内における仮想通貨の合法化を検討していることが明らかになった。

6月21日、Alexei Moiseyev財務副大臣は記者団に対し、最終的な決定は下されていないものの、仮装通貨に関する次の法案で、仮装通貨取引が許可される可能性を示唆した。

仮装通貨に関して、我々は中央銀行並びにFSBの両機関と会合を開いた。実際、仮装通貨を一体どのように使用するかという問題がある。

禁止から合法化の可能性までの幅広い範囲が考えられる。外貨のようなものだ。外貨を売買することは可能だが、外貨で支払いをすることはできない。この問題に関しては、政治的な決定が下されたのち、我々の立場からの答えを見つけ出すつもりだ。

ロシアでは支払い手段としての仮想通貨の使用を禁止する法案が、昨年5月に可決されているため、Moiseyev副大臣は、仮想通貨売買の合法化と決済手段としての仮想通貨の使用には一線を引く姿勢をみせた。

ロシアの仮想通貨法案とFATFからの圧力

ロシアの仮想通貨関連法案である「デジタル金融資産法」は、ロシア連邦議会下院により今後2週間以内に可決される見込みであると、ロシアのタス通信は伝えているが、ここに至るまでには幾多の紆余曲折があった。

ロシア下院金融市場委員会のAnatoly Aksakov委員長は、今年末までにロシアが仮装通貨規制法案を採択するよう、FATF(金融活動作業部会)から勧告を受けていると語った。

FATFはマネーロンダリング対策の国際基準を提言する政府間機関で、欧州20カ国をはじめ日本、米国、中国、韓国など計37の国や地域が参加し、大きな影響力を持っている。特に「非協力国・地域」の指定を受けブラックリストに含まれることは、国際金融社会から距離をおかれることを意味し、最も恐れられている。

ロシアの仮想通貨規制法案は3月に議会で審議される予定だったが、一旦延期されている。その理由として、ロシア中央銀行の「ある立場」から「仮想通貨の定義」をめぐり、FATFの提案のなかに相容れない部分があったため、マイニング、仮装通貨、トークンなどの主要な概念の定義が省かれた法案が審議され、採択が見送られた経緯があったことを、先月、Aksakov氏が地元メディアに明らかにしていた。

そして先週末、FATFは遂に暗号資産の監督法を明確化するための新たなガイドラインを発表。資金洗浄やテロ資金供与防止のためFATF加盟国に対して仮想通貨の規制強化を促すものだが、仮想資産サービスプロバイダーに銀行の電子送金並みの情報確認を義務付ける内容で、業界からは仮想通貨の特性に対する考慮が不足しているとの批判も多い。

各加盟国の規制当局がそれぞれこのガイドラインを解釈し、規制に反映させることになるわけだが、各国の状況が異なる中、どのような対応が展開されるのか注目される。

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