CoinPostで今最も読まれています

麻生大臣が「暗号資産」に代わる呼称に言及、参議院財政金融委員会で

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「暗号資産」に代わる呼称を提示

日本維新の会の音喜多駿議員は25日、参議院の財政金融員会の質疑において20年6月に行われCoinPostも参加した「ブロックチェーン用語を日本語にしてみる」という暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン業界関係者と専門家によるオンラインイベントの内容に言及した。

麻生大臣の回答は

音喜多議員はイベントにおける多数の有識者による投票の結果、「暗号資産」に代わる呼称として最も多くの投票数を集めたのが「デジタルコイン」であることを明かし、麻生大臣に見解を求めた。

麻生大臣はこれに対し、「法令で定めることなのでコンテストで決めるものではない」と前置きしつつ次のように答弁した。

CBDC(中央銀行デジタル通貨)と誤解されないように考えないといけないが、暗号資産よりはデジタルアセットやデジタルコインのほうが良い気がする。

麻生大臣はこれまでに2度、「暗号資産」という呼称について怪しげなイメージがあるため別のものに変えることを国会で提案したが、今回初めて具体的に「暗号資産」に代わる呼称に言及した形だ。

投票結果

「ブロックチェーン用語を日本語にしてみる」というイベント開催の経緯としては、2020年6月の財政金融委員会での音喜多議員の質疑を受け、麻生大臣が「”暗号資産”という名前は怪しげに聞こえる、ステーブルコインでなく、他のわかりやすい名称を考えたら?」などという指摘を受けたことによるものだ。

イベントでは、以下5つのテーマに関してさまざまな観点から挙がった意見をもとに議論が交わされ、審査員と会場の投票が行われた。CoinPostもメディア枠として代表の各務が参加している。

  1. 暗号資産
  2. ステーブルコイン
  3. トークン
  4. ステーキング
  5. ブロックチェーン

投票の結果は以下の通りとなっている。

関連:麻生大臣の指摘を受け「ブロックチェーン用語を日本語にする」イベント開催、仮想通貨業界の専門家が議論

麻生大臣の過去の答弁内容

22日の参議院の財政金融員会で、音喜多議員はブロックチェーン技術は欠くことのできない先端技術であると説明し、NFT(非代替性トークン)の盛り上がりにも言及。麻生財務大臣に対し、「ブロックチェーン技術の発展のためにも、規制に重きを置いた暗号資産取引規制について、緩和の方針に転換していくべき」と質疑を行った。これに対し、麻生財務大臣は次のように回答した。

暗号資産に使われるブロックチェーンに関しては肯定的な評価が多いが、暗号資産は投機的な取引を助長しているという指摘、複数の業者による顧客資産の流出事案等の発生、また、マネロン対策に関する国際的な議論の動向など、さまざまな問題がある。

昨年5月に施行された現行制度を見ると、イノベーションと利用者保護等のバランスを考えながら必要な規制を整備してきたが、利用者保護が確実でないと発展しない。まずは現行制度のもとで暗号資産に関する取引の適切性を確保していくことが重要。

関連:音喜多議員、金融庁や麻生大臣に仮想通貨税制や規制問題について質疑

また、20年6月の参議院財政金融委員会において音喜多議員は、仮想通貨税制については、最大税率55%とされている雑所得に区分される税制をあらためて、国際水準並みの税制にするべく金融庁が旗振り役となって要望するべきと考えると説明。

分離課税にすること、損益通算、繰越控除を認めること、仮想通貨間の媒介や少額決済を非課税化することなど、金融庁として、税制改正要望をするべきだと求めた。

一方、麻生大臣は雑所得に区分されている仮想通貨税制については、1,900兆円の個人金融資産のうち950兆円ほどが現金預金である中で、各家庭に貯金より投資を勧めているが、政府の政策として暗号資産の税制を改めることは、一般家庭に「暗号資産を家庭に勧めることにつながり、これは現時点では難しいのではないか」と指摘し、分離課税に否定的な立場を示した。

関連:仮想通貨証拠金倍率と税制について音喜多議員が質疑 麻生大臣らは難色を示す

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。
09:30
SECの仮想通貨保管ガイドライン覆す決議案、米両院で可決
米連邦議会上院は、下院に続き、SECが発行した仮想通貨の保管に関する会計公報を覆す決議案を可決した。議員やSECがコメントを発表している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア