CoinPostで今最も読まれています

リップルの国際ネットワーク、5大陸の40カ国に広がる|米資産額9位の銀行も参加を表明

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

リップルネットの拡大
先日、リップルネットを利用した日本国内向けサービス”MoneyTap”が今年秋にリリース予定の報道があり、リアルタイム決済ネットワークであるリップルネットが、次世代の国際送金や決済のスタンダードとなることを目指して、積極的に世界各国の主要金融機関、並びに国際送金決済・業社との提携を行っている。現在では、40カ国にも拡大しているという。
リップル社の製品
仮想通貨XRPの価格は、今年の初めから低迷をしているが、リップル社が開発する一連のソフトウェア製品は、世界の金融機関での採用が続いており、広がりつつある革新的な技術の導入は新たな決済手段の台頭を後押しすると思われます。

リップルネットのさらなる拡大

先週、リップルネットを利用した日本初の個人向け決済アプリ、MoneyTapが今年秋にリリース予定であるとの報道が注目を集めました。

SBI Ripple Asia:リップルDLTベースの支払いアプリ『マネータップ』一般サービス開始
SBI Ripple Asiaは、米リップル社のxCurrent技術を搭載、財務局認可済みスマートフォン支払いアプリ『マネータップ』の一般サービスを10/4に開始した。iOSとAndroid版でインストール可能に。3銀行で送金手数料を無料にすることで、少額送金のキャッシュレス化を促進する。

これは、SBIホールディングスと米リップル社との合弁企業であるSBIリップル・アジアが提供するもので、スマートフォンで週7日、24時間の国内取引を可能にする画期的な銀行送金アプリです。

これは、日本国内向けサービスですが、アメリカ、サンフランシスコに拠点を置くリップル社は、リアルタイム決済ネットワークであるリップルネットが、次世代の国際送金及び決済のスタンダードとなることを目指して、積極的に世界各国の主要金融機関、並びに国際送金決済・業社との提携を行ってきました。

リップル社の公式サイトによると、現在、リップルネットには、100を超える世界的金融機関が参加しており、そのネットワークは、北米、南米、アジア、アフリカ、ヨーロッパの40カ国以上に拡大しているとのことです。

また、そのネットワークには、スペイン大手銀行であるサンタンデール銀行、アメリカンエクスプレス、そして日本のSBIホールディングスなど、世界をリードする金融機関が参加しており、直近では、資産額アメリカ第9位のPNC銀行の参加も報告されています。

このように、実に錚々たる世界主要金融機関が参加するまでになったリップルネットの背景には、過去10年で400%拡大したと言われる国際送金市場の需要の高まりに加え、リップル社が、従来の高額で時間のかかる国際送金ネットワークに代わる、より迅速で低コストのサービスを、リップルネット構築により提供しているという事実があると思われます。

世界銀行によると、新興市場経済の発達の影響を受け、昨年、国際送金は6000億ドル(67兆3800億円)を上回り、さらに、2018年は、6420億ドル(72兆1030億円)に達すると見られています。

その新興市場で、約60%の雇用を生み出しているのが、中小企業だと言われ、そのような企業にとっては、迅速な支払いの受け取りが、ビジネスの生命線とも言われています。

xCurrentではXRPは使用されないが

リップル社が提供する製品の一つであるxCurrentは、リアルタイムでメッセージを送受信し、送金プロセスの全てを可視化し、異なる台帳間での取引を可能にするというソフトウェアで、国際送金のネックであった中間業者と煩雑な手続きを省くことで、数日かかっていた国際送金を、数十秒で行えるようにしたものです。

リップル社プロダクト(RippleNet、xCurrent、xRapid、xVia)の違いと採用企業まとめ
リップル社のプロダクト(RippleNet、xCurrent、xRapid、xVia)と採用企業をまとめました。Rippleのプロダクトのうち、XRPが利用されるのはxRapidです。提携企業がどのプロダクトを採用するかに注意が必要です。

これは、主に金融機関や送金業社向けに開発されている製品なのですが、その顧客である中小企業経営者にとっても、大きな利便性とコストの削減を提供すると考えられます。

このxCurrentの技術は、SBIリップル・アジアに先立ち、4月からスペイン、英国、ブラジル、ポーランドの個人消費者向けの決済アプリを提供しているサンタンデール銀行でも採用されています。

このアプリは、為替手数料の透明性を保ちながら、送金と決済が「3クリックと40秒」で行えるとサンタンデール銀行は述べています。

ちなみに、xCurrentソフトでは、リップル社が大半を所有する仮想通貨であるXRPは使われていません。

XRPは、流動性コストの最小化を目指し、金融機関と送金業社向けに開発された、 リップル社のもう一つの製品であるxRapidで使用されますが、この製品も間もなく、商業的使用が始まることになるだろうと、同社のアジア太平洋地域担当責任者のSagar Sarbhai氏が発言しています。

XRPを含む仮想通貨の価格は、今年に入り低迷を続けているものの、リップル社が開発する一連のソフトウェア製品は、世界の金融機関での採用が続いており、広がりつつある革新的な技術の導入は新たな決済手段の台頭を後押しすると思われます。

現在の「情報のインターネット」に送金機能を完備させ、「価値のインターネット」の構築を標榜するリップル社の、国際送金及び決済ネットワーク、リップルネット は、着実に世界へ広がっていっているようです。

CoinPostの関連記事

老舗格付けサイト「お買い得の仮想通貨」にXRP(リップル)など4銘柄を挙げる
格付け会社Weiss Ratingsは、フィボナッチ指標からリップル(XRP)など4銘柄をトップ通貨として推奨。ポテンシャルを持つ通貨として、Stellar、EOS、XRPなど5通貨も名指しした。
リップル最重要カンファレンス『SWELL 2018』特集|仮想通貨XRP価格への影響は
仮想通貨リップル(XRP)をテーマにした世界最大級のカンファレンス「SWELL 2018」。元米大統領のビルクリントン氏や、サウジアラビアやブラジルの中央銀行責任者が登壇することで、ビットコイン市場や株式市場からも高い関心を集めている。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/13 日曜日
14:00
今週の仮想通貨市場、主要アルト材料まとめ XRPの現物ETF申請やSUI価格上昇背景
ビットコイン、イーサリアム、XRPなどの主要仮想通貨の週間騰落率と最新材料をまとめて解説。アバランチ財団のLFGからのAVAX買い戻しや、SUIの取引高急上昇にも注目。
11:30
利下げ期待後退でビットコイン軟調、市場の関心は再びインフレに|bitbankアナリスト寄稿
10/5(土)〜10/11(金)の仮想通貨相場 国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。 目次 ビットコイン…
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTC8万ドル到達の条件に高い関心
今週は、Bitwise幹部やGlassnodeによる仮想通貨ビットコインの相場分析に関するニュースや、アイルランド当局が押収したビットコインにアクセスできないことを報じた記事が最も関心を集めた。
10/12 土曜日
18:00
なぜ企業がビットコインを保有し始めているのか?
上場企業による暗号資産(仮想通貨)ビットコイン保有が世界的に拡大し始めている。米国のマイクロストラテジーや日本の東証上場企業メタプラネットの事例から、企業がビットコインを選択する理由と、それが企業戦略にもたらす影響を詳しく解説。
10:35
「ビットコイン銀行構想で1兆ドル企業へ」マイクロストラテジー会長
米マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長がビットコイン関連金融商品を核に時価総額1兆ドル企業を目指す壮大な構想を語る。
10:00
BCGとBLOCKSMITH、障がい者就労支援で提携 ゲーミフィケーションと仮想通貨活用の新しい報酬システムを導入
BCG株式会社とBLOCKSMITH&Co.が障がい者の就労支援で業務提携を発表。工賃作業サービス『RevelApp』とクイズ動画SNS『QAQA』の連携により、障がい者がクイズ解答で得た報酬を暗号資産に交換できる新しい報酬システムを提供する。
09:30
OKJ、パレットトークン(PLT)のステーキングで特別プラン発表
OKCoinJapanが仮想通貨PLTの特別ステーキングプラン「88日間・年率11.88%」を発表した。Palette ChainのAptos Network統合を記念した期間限定オファーとなる。
08:55
リップル共同創設者、XRPでハリス氏の支援団体に寄付
リップル社の共同創設者ラーセン氏は、仮想通貨XRPでハリス氏の支援団体に1.5億円を寄付した。同氏によるハリス氏への仮想通貨での寄付で記録されているものは今回が初めてとされている。
10/11 金曜日
13:44
仮想通貨DEX大手Uniswap、独自のイーサリアムL2「Unichain」を発表 
DEX大手Uniswapは1、新たなイーサリアムL2ソリューション「Unichain」の立ち上げを発表した。Unichainは低コストで高速なトランザクションと分散化を推進し、クロスチェーン相互運用性を高める。
12:55
米CPI発表などでビットコイン下落、クジラは過去半年間BTC買い占め
仮想通貨市場で米政府によるビットコイン対象清算の可能性が懸念され、市場参加者の間で警戒感が高まっている。昨夜発表のCPIはBTCの価格を一旦押し下げた。
11:35
ブロックチェーンで牛を追跡するCattleProof、米農務省から公式認定取得
家畜のデジタルID管理を行うCattleProofが、ブロックチェーンを活用したもので初めて米農務省のプロセス検証プログラム認定を取得。トレーサビリティ向上へ。
10:00
メタプラネットが10億円分ビットコイン追加購入、今週二度目
仮想通貨オンチェーン追跡ツールのArkham Intelligenceはメタプラネットの保有特設ページを公開。マイクロストラテジーやブラックロック、米政府のアドレスのように、ビットコイン保有数のリアルタイムトラッキングが可能となった。
09:45
ビットコインを公式通貨とする未承認国家「リベルランド」、トロンのサン氏を首相代行に指名
自称国家リベルランドが、トロン創設者ジャスティン・サン氏を首相代行に指名。仮想通貨とブロックチェーンに重点を置きビットコインを公式通貨としている。
08:55
マウントゴックス、弁済期限を25年10月末まで1年延長
マウントゴックスは弁済期限を25年10月末まで1年延長すると公表。仮想通貨ビットコインの売り圧軽減につながる可能性があるとの声が上がっている。
08:15
ドバイ仮想通貨規制当局、7つの無許可事業体に罰金と停止命令
ドバイの仮想資産規制当局(VARA)は、必要なライセンスを取得せずに営業し、マーケティング規制に違反した7つの事業体に対して罰金を科し、業務停止命令を出したと発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア