CoinPostで今最も読まれています

バイナンス・リサーチが挙げる、仮想通貨業界でフォローすべき「10のシナリオ」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

強気相場突入の見極め方

暗号資産(仮想通貨)取引所大手バイナンスのリサーチ部門は7日、「強気相場突入か?フォローすべき10のシナリオ」と題したレポートを公開。今後数ヶ月間を見通す上で、注目すべきシナリオと指標について解説した。

今年10月以降、仮想通貨市場の総時価総額は50%近く上昇し、ビットコインは 61%増となった。
最新の バイナンスリサーチレポートでは、サイクルの新たな段階を迎えるにあたり、フォローすべきトップ10のシナリオを探る。

バイナンスが着目しているのは以下の点だ。

  • 相次ぐビットコイン関連の報道
  • ステーブルコインの供給量回復
  • NFT取引量の増加
  • 仮想通貨プロトコルの手数料上昇
  • DeFi(分散型金融)活動の活性化
  • L1代替チェーンの発展
  • Social Fiの出現
  • 現実世界トークン化(RWA)の動向
  • ZK(ゼロ知識証明)技術の発展
  • 世界的な金利低下の可能性

時価総額上昇とステーブルコイン

バイナンスはレポートの冒頭で、仮想通貨市場の時価総額が年初来8,700億ドル(126兆円)という大幅な資産増を記録し、約110%の急成長を遂げたことに言及。そのうち、第4四半期の現在までの時点だけで、成長率が55%(5,960億ドル≒86.6兆円)と大きな伸びを見せたことに注目している。

また、時価総額ベースで上位5位を占めるステーブルコインの供給量の純変化が今四半期、2022年のQ1以来、初めてプラスに転じたと指摘。ステーブルコインの供給量は、仮想通貨投資に利用可能な資本量の尺度であるため、この動向は「前向きな兆候として評価可能」であるとレポートはまとめた。

関連:SBI、米Circleと基本合意書締結へ ステーブルコインUSDC取り扱い目指す 

ビットコイン関連の活発な動き

2023年はビットコインにとって、仮想通貨の有識者から機関投資家まで、あらゆる投資家層にアピールするような数々の進展があった年だとレポートは指摘した。その結果、ビットコインの時価総額は年初来162%上昇し、他の資産クラスを大きく引き離すこととなった。

注視すべきビットコインの重要なシナリオとして、バイナンスは以下を挙げた。

  • ビットコイン現物ETF(上場投資信託)承認の可能性
  • ビットコインの半減期(2024年4月頃)
  • ビットコイン版NFT「Ordinals」の影響

現在、米証券取引委員会(SEC)が審査中のビットコイン現物ETF申請は合計13件で、承認期限は24年1月から8月を幅があるものの、市場関係者は今後数週間以内に複数のETFが承認されると予想する。承認された場合、ビットコイン投資の利便性や信頼性が高まるため、ビットコインへの資金流入が大幅に増加すると見られている。

関連:初歩から学ぶビットコインETF特集:投資のメリット・デメリット、米国株の買い方まで解説

ビットコインETF特集

また、ビットコインが半減期を迎えることによって、基本的にビットコインの希少性が増すため、「デジタルゴールド」としてのビットコインというシナリオが強化されるとバイナンスは見ている。

ビットコイン版NFT「Ordinals」は、市場の熱狂を生み、Ordinalsの取引高は3億7,500万ドル(545億円)を超え、イーサリアム版NFT取引(3億4,800万ドル≒506億円)を上回った。その影響で、ビットコインエコシステムには多くの開発者が新たに参入し、さまざまなアイディアが生み出されつつあるという。

レポートは以上を総括して、ビットコインが「その歴史上最もエキサイティングな時期の真っ只中」にあり、その進展を注意深く見守るべきだと述べた。

関連:SECのビットコインETF審査 最終段階か=ロイター報道

関連:サザビーズ、ビットコイン版NFT「Ordinals」のオークション初開催

マクロ経済の影響

さらに、レポートではマクロ経済の観点からも分析。その中でも米国の金融政策(金利)は、リスク性資産評価に影響を与える最も重要な要因の一つであると指摘。金利が高い状況下では、米国債などの安全資産が好まれやすく、株や仮想通貨などのリスク資産への関心が低下する傾向にある。

一方、来年半ば以降に想定される次の利下げサイクルが始まれば、投資家はより高いリターンを求めてテクノロジーや仮想通貨などの高成長セクターにも関心を寄せるようになることから、仮想通貨市場にとっては追い風となるとレポートは評価している。

米連邦準備制度理事会(FRB)の最新予測では、2024年半ばから2025年にかけての金利低下を示唆。中国人民銀行は、すでに1年物貸出金利を引き下げており、欧州でもインフレ率低下から、欧州中央銀行(ECB)による早期利下げへの期待が高まっている。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。
09:30
SECの仮想通貨保管ガイドライン覆す決議案、米両院で可決
米連邦議会上院は、下院に続き、SECが発行した仮想通貨の保管に関する会計公報を覆す決議案を可決した。議員やSECがコメントを発表している。
08:35
TON基盤の「Notcoin」、800億トークンをエアドロップ
仮想通貨NOTトークンはエアドロップの実施に際しBybitやOKX、バイナンスに新規上場した。現在0.0075ドルで取引されている。
08:00
「BTCの短期の上値余地は限定的」JPモルガン
仮想通貨ビットコインの短期の上値余地は限定的であるとJPモルガンは予想。他にもビットコインの生産コストやマイナーの状況を分析した。
07:10
モルガン・スタンレー、420億円相当のビットコインETFを保有
米金融大手のモルガン・スタンレーが第1四半期の時点(3月末まで)で、420億円相当の仮想通貨ビットコインの現物ETFを保有していたことが13F書類で確認された。
06:20
ソラナ基盤のリステーキングSolayer、わずか45分で目標の31億円入金上限額を達成
Solayerの「epoch 0」は招待のみのアクセスで、仮想通貨ソラナネイティブステーキング、mSOL、JitoSOL、bSOL、INFのステーキングを対象としたもの。TVLが最も高いのは、mSOLで、833万ドルに達した。
05:45
コインベース、3つのソラナ銘柄の永久先物提供
米仮想通貨取引所大手コインベースは16日、3つのソラナ基盤の銘柄のパーペチュアル先物取引を新たに提供した。JupiterやJitoが対象となった。
05/16 木曜日
15:14
アークとフィデリティが牽引するビットコインETFの資金流入
米国のビットコイン現物ETFに巨額の資金流入が2日間続いている。直近ではブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)への資金流入が一服した一方、ARKBとFBTCが注目され、累積純流入額は121億ドルに達した。暗号資産(仮想通貨)投資信託に対する直近の流入動向を分析。
14:30
メタマスク、ボット対策の取引機能を提供開始
米Web3ソフトウェア企業Consensysは、 仮想通貨ウォレットのMetaMaskで同社が開発した新技術「スマート・トランザクション」が利用可能になったと発表した。
14:10
米デリバティブ大手CME、ビットコイン現物取引の提供を計画
現物の仮想通貨ビットコインへの直接アクセスは、規制された最大のデリバティブプラットフォームを通じて、金融商品として本格的な普及につながる見込みだ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア