はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨アルトコイン強気サイクル突入へ、次の投資先を示す7大テーマ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

強気相場の2つのフェーズ

暗号資産(仮想通貨)市場は絶えず進化を続けており、そのダイナミックな性質は特に強気相場の時に顕著に表れます。この相場では、市場の動きは2つのフェーズに分かれるとの見方が出ています。

初めはビットコイン(BTC)が市場の主導権を握り、次に新たな投資家がアルトコイン(BTC以外の仮想通貨)への注目を高める時期が訪れます。現在、市場はこの第二段階に突入しようとしています。

出典:PANTERA

この記事では、大手VCであるPantera Capitalの洞察に基づき、市場サイクルを解析。今後、市場全体のリターンを上回る「アルファ」を生み出すアルトコインがどの分野で生まれるのか、その可能性について探求します。

フェーズ1:ビットコインの独壇場

第一段階では、ビットコインが市場の王者として君臨し、多くの初心者投資家がこの確かな基盤を選ぶことで、その優位性をさらに固めます。しかし、誰もがBTCの成長を座視しているわけではありません。

投資家たちはやがて、この「暗号通貨のウサギの穴」に魅了され、新たな可能性を求めてさらに深く探求を始めます。そこでは、新しいアイデアやプロジェクトが芽生え、市場の成長が加速しています。

関連:2024年仮想通貨市場予測、アルトコインへのシフトや企業のトークン保有増加=VanEck

フェーズ2:アルトコインの興隆

第二段階では、市場の風景が劇的に変化します。投資家たちは、多様なユースケースと高い成長潜在力を持つアルトコインに注目を移し始めます。2017年から18年のICOブーム、2020年から21年のDeFi(分散型金融)とNFT(非代替性トークン)の隆盛など、新しいイノベーションがこのフェーズをけん引。アルトコインの市場シェアは増加し、その上昇率はビットコインのそれをはるかに上回る可能性を示しています。

出典:PANTERA

フェーズ2では、アルトコインがビットコインを圧倒するリターンを示すことが多く、過去のデータによると、アルトコインの時価総額は239倍、7倍の拡大を示しました。

次の注目分野はどこか?

仮想通貨市場でアルファを追求するために、強力なアルトコインを模索する投資家が少なくないようです。

しかし、無数の候補から将来光輝くアルトコインを見極めることは、容易ではありません。

また、市場の激しい変動性に注意を払う必要があります。例えば、2017年にトップ20に名を連ねていた14の銘柄は、わずか数年でその地位を新参者に奪われました。さらに、このうち13銘柄は、現在では時価総額で平均123位まで落ち込んでおり、創造破壊的な市場の現実を示しています。

出典:PANTERA

このような状況の中で、Liquid Strategiesのポートフォリオマネージャー、Cosmo Jiang氏とコンテンツ責任者のErik Lowe氏が強調するのは、単なるトレンドに飛びつくのではなく、製品市場の適合性と確かなユニットエコノミクスに支えられた実質収益を生み出すアルトコインを慎重に選択することの重要性です。

今後、ビットコインを超えるアルファを生み出すアルトコインはどの分野から現れるのでしょうか?注目されるキーワードや代表的なプロダクトを詳細に分析し、これらのトレンドから市場の次なる動きを見極め、予測することが重要です。

ビットコインL2と「DeFi Summer 2.0」

ビットコインのネットワークは、プログラマビリティ機能の追加により、新たな躍動期を迎えています。第一層(L1)ではOrdinals、第二層(L2)ではStacks(STX)やRootstockなどが登場し、ビットコインにおける「DeFi Summer 2.0」の兆しを示しています。

関連:「アルトコインシーズン」到来か、ミームコインBONKやORDI、PoW系のKAS等が記録的な上昇を遂げる

BTCの膨大な8200億ドルの時価総額に対し、「Wrapped BTC(WBTC)」の流通額はわずか約60億ドルであり、またDeFiでの流通価値(TVL)はわずか0.05%未満との見方も出ています。イーサリアムの例を見る限り、その比率が1~2%(約100~150億ドル)に上昇する可能性は十分にあります。

ビットコインは文化的認知度やミーム的価値がはるかに高いことも重要で、NFTやミームコインが生まれる土壌は整っていると言えます。

SNSのトークン化

2023年8月、friend.techは、Base L2上でトークン化されたソーシャルエクスペリエンスの新しい形式を開拓しました。ユーザーが他人のX (旧Twitter) アカウントの分割された「シェア」を売買できるようになり、ピーク時には30,000 ETH TVLに達しました(当時約5,000万ドル)。

関連:X(旧ツイッター)と連動するソーシャルFi「friend.tech(フレンドテック)」、魅力とリスクを分析

2024年にこのトレンドはさらに進化する見込み。NFTがプロフィールやソーシャルリソースとして機能し、オンチェーンで取引できるようになります。DeFiエコシステムに連携することで、LensとFarcasterはDeFiとソーシャルネットワークを統合する主要なWeb3ネイティブアプリケーションの2つとして注目されます。

Blackbirdのようなプロジェクトは、特定の業界(レストランなど)のロイヤルティプログラム向けにトークン化されたポイントシステムを普及させ、ステーブルコイン支払いとトークン化されたリベートを組み合わせて消費者エクスペリエンスを再発明し、クレジットカードに代わるオンチェーンの代替手段を機能的に提供します。

関連:ポリゴン基盤の分散型SNS大手LensがV2更新、クリエイター向け収益化機能と使い勝手改善

ステーブルコインやトークン化された現実資産(RWA)

2024年には、トークン化された現実資産(RWA)の導入が劇的に増加すると予想されています。トークン化された米国債は既に勢いを増しており、Ondoなどのプラットフォームを通じて8億ドルがトークン化されています。これらの動きは、資産の流動性を高め、市場に新たな可能性をもたらすことが期待されます。

関連:BinanceLabsが出資、Pendle Financeが実現する米国債金利のトークン化

AIやPIN(物理インフラ)などが分散型に移行

データエコノミーは根底からの再構築を迎えており、ユーザーと開発者のエクスペリエンスが大きく向上しています。オンチェーンAIシステム、分散型物理インフラストラクチャネットワーク(DePIN)、オンチェーンナレッジグラフ、完全なオンチェーンゲームやソーシャルネットワークなど、多岐に渡ります。

例えば、Solana上で分散型Googleマップを作成するHivemapperHONEY)、Bittensorによる分散型機械学習プラットフォーム、ZKML(ゼロ知識証明と機械学習の組み合わせ)とAI生成におけるModulus Labsの取り組みが注目されています。

さらに、ザ・グラフ(GRT)のNFTアートとオンチェーンナレッジグラフ、Starknet上でのオンチェーンゲームと知恵を作成するRealmsverseが市場に新たな価値を提供すると注目される。

関連:StarkNetとは|zkロールアップのレイヤー2として注目を集める理由、開発計画を解説

アプリチェーンの台頭

TVL(Total Value Locked)によるトップ10のL2のうち、3つ(dydx、Loopring、Ronin)は事実上、特定の分野に特化したアプリチェーンです。BaseBlastなどの小規模で新しいL2チェーンは、特定の「キラーアプリ」(例:friends.tech、Blur)に依存しています。

アプリチェーンツールキット(OP StackArbitrum Nitro、StarkExなど)も揃っており、これらアプリチェーンを多数ホストするハブモデルが浮かび上がっています。2024年には、Caldera、Conduit、Eclipseなどの主要なロールアップ・プロバイダー(Rollup-as-a-Service)が注目を集める見込み。

モジュラーブロックチェーンの進化

2023年を通して、Celestiaメインネットの立ち上げやEspressoのArbitrum統合、RiscZeroのオープンソースZeth Prover、SuccinctによるZKマーケットプレイスの立ち上げなど、モジュラーブロックチェーンとZKP(ゼロ知識証明)が発展しています。

モジュラーブロックチェーンは、特定の分野に焦点を当ててモジュール化しており、ZK分野の企業もコプロセッサー、プライバシーレイヤー、プルーフマーケットプレイス(証明市場)、zkDevOps(開発と運用のプライバシー保護)などの機能を提供しています。

ZKPがモジュール式ブロックチェーンスタックのさまざまなコンポーネント間のインターフェイスとなることが予想されます。例えば、ParadigmとStandard Cryptoが支援する「Axiom」はスマートコントラクト開発者がオンチェーンデータに効率的かつコスト効率の高い方法でアクセスできるように、ゼロ知識暗号化を使用する。

消費者側ではZKベースの分散型IDなどの形でアイデンティティとプライバシーを保護する手段としての利用が増加することが期待されます。

関連:モジュラー(連結式)ブロックチェーンの次のトレンドは?

銘柄別、仮想通貨取扱い状況はこちらをチェック

仮想通貨初心者向け特集

イチから学ぶ仮想通貨投資、ビットコインの買い方まで徹底解説投資初心者向け講座|仮想通貨ビットコインの「トレンド転換点」の見極め方
人気銘柄別、日本国内の仮想通貨取引所、おすすめ5選抑えておきたいテクニカル分析「ダウ理論・6原則」を初心者向けに解説
CoinPostアプリで優位性をどれを買えばいい?仮想通貨(ビットコイン、アルトコイン)銘柄の選び方
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/12 水曜日
13:45
「仮想通貨は正当なポートフォリオ分散手段」 機関投資家のアプローチに大きな変化=シグナム
スイスのデジタル資産銀行シグナムが発表した最新調査で、回答した世界の機関投資家の89%が仮想通貨をすでに保有し、仮想通貨を投機ではなくポートフォリオの有効な分散投資手段とみなしていることが明らかになった。
13:00
米上場ターボ・エナジー、ステラ・タウラスと提携 スペインで再エネ融資をトークン化
ナスダック上場のターボ・エナジーがタウラス、ステラと提携し、スペインでクリーンエネルギー融資のトークン化実証実験を開始。ブロックチェーン活用で744億ドル規模のEaaS市場参入を目指す。
12:45
JPモルガンとDBS、トークン化預金の相互運用で取り組み
JPモルガンとDBS銀行がトークン化預金の相互運用性フレームワーク開発に取り組んでいると発表した。KinexysとDBSトークンサービス間でリアルタイム決済の実現を目指す。
12:37
Bitcoin JapanのCEO、ビットコイン準備金基盤のAIインフラ投資計画など明かす 
エネルギー軸でビットコインとAIを融合 Bitcoin Japan株式会社(旧堀田丸正)は11日、臨時株主総会で商号変更を完了し、ビットコイン財務戦略の詳細を発表した。 関連:…
11:40
ソフトバンクG、エヌビディア株を9000億円で全売却、オープンAI投資へシフト
日本のソフトバンクグループが保有のエヌビディア株を全売却し、オープンAIへの最大400億ドル投資に充てる。ビジョンファンドは234億ドルの投資利益を計上し、純利益は前年比2倍以上となった。
11:15
XRP現物ETF、今週中に米国で上場見込みか 最終書類提出=専門家
カナリー・キャピタルがXRP現物ETFのナスダック上場に向けた8-Aフォームを提出した。専門家は明日か木曜日のローンチを示唆しており、米国で2つ目のXRP追跡ETFとなる見込みだ。
10:35
ビットコイン量子コンピュータ対策で議論白熱に、アドレス移行提案の是非めぐり
仮想通貨ビットコインの量子コンピュータ対策として、Taprootアドレスからの移行が提案され議論が起こった。量子耐性の獲得方法で専門家の見解が分かれている。
10:25
7年ぶりの米国ICO「モナド」、トークンセール開示文書を公開 評価額3800億円弱
モナド財団が11日、MONトークンのコインベース公開販売に関する開示文書を発表。FDV約3,750億円、最大75億トークンを販売。大口集中を防ぐ「ボトムアップ方式」を採用し、11月17日から販売開始。
10:10
ソラナ現物ETF、取引開始から10日間連続で資金が純流入
仮想通貨ソラナの現物ETFは10日時点で、取引開始から10日間連続で資金が純流入。この状況について、事前の予想を上回っているとの見方が上がった。
08:05
スタンダードチャータード、シンガポールでステーブルコイン決済カード「デカード」を支援
スタンダードチャータードがDCSカードセンターと提携し、ステーブルコインを実店舗で使用できるクレジットカード「デカード」の主要銀行パートナーとなった。
07:35
プライズピックス、ポリマーケットと提携 米国で予測市場参入
プライズピックスが世界最大の予測市場プラットフォームのポリマーケットと複数年提携を締結した。連邦規制下でスポーツやエンターテインメントに関する予測市場契約を提供し、米国での事業拡大を目指す。
07:02
メタプラネット、株主数が日本の人口の約0.2%相当まで増加
仮想通貨ビットコイン財務企業メタプラネットのサイモン・ゲロヴィッチ代表取締役社長は、同社の株主数が日本の人口の約0.2%相当にまで増加したと報告。過去数カ月で日本の株主数は66%増加したとも説明した。
06:30
TDコーウェン、ビットコイン年末価格を14万ドルと予想 ストラテジーのBTC追加購入数も試算
TDコーウェンがストラテジーの新規ユーロ建て優先株発行により6720ビットコインが追加されると予測した。ビットコインの年末ベースケース価格は14万1277ドルに据え置かれ、強気シナリオでは16万ドルを想定。
06:05
ブラジル中銀、仮想通貨と国際資本取引の新ルール導入
ブラジル中央銀行が仮想通貨取引および国際資本取引に関する包括的な規制を発表。サービス提供企業への許可制度や報告義務を設け、資本移動の透明化および安全性を強化する。
05:35
中国がアメリカによる20兆円ビットコイン窃取を主張、ルビアンハッキング事件で
中国国家計算機ウイルス緊急対応センターが、2020年のルビアンマイニングプールから127,272ビットコインが盗まれた事件について、米国政府による国家級ハッキング作戦だとする報告書を公表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧